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10.できることを

前にも話題にしたことがあるが、うちには今3匹の猫と犬とレオパがいる。
時系列順に並べると、

2005年『みかん』雑種保護犬(推定2ヶ月)

2009年『まろん』雑種保護猫(推定2ヶ月)

2012年『ぱいん&めろん』雑種保護猫(推定2ヶ月)

2020年10月『みかん』虹の橋を渡る(15歳)

2020年12月『小豆(まめ)』レオパ購入(推定2週間)

2023年2月『あずき』柴犬購入(3ヶ月)

となる。
2012年からは4匹に囲まれてわちゃわちゃしていたなぁ…と鑑賞に浸っていたら、あずき様が散歩を催促してきた。ちなみに散歩まではあと1時間半は早い。まあ、猫たちもチュール時間の1時間前には絶対集合して3匹で私を見つめてくるので、もしかしたらそこから習ったのかもしれない。いらんこと教えやがってまったく。

さて、話は戻って。
私は「ペットショップ反対派」だった。
まだ保護犬という言葉が浸透していない時代、小学校では血統書付きの犬を飼っている子はチヤホヤされて、「うちも雑種を飼ってるよ」と話しかけたら、ひどくバカにされたものだ。
今でこそ、「チワックス」とか、「マルプー」とか、いわゆる「ミックス」が流行っているが…

正直、気づくの遅すぎるやろ。
何が混ざってるのかわからんくらいいっぱい入り交じった雑種の可愛さなんかどこの犬にも負けないからな!!
と、母と話していた。
何がなんでもうちの子はかわいい。世界一かわいい。

そして、バカにはされたものの、私は早い段階で保護犬や保護猫の殺処分があるという現実を知った。何かの遠足で施設を訪問した時の緊張感は忘れられない。
そこにいる子達はフレンドリーな子が多かったから、きっと飼い主には恵まれていたりしたのだろう。
…いや、まだ当時小学生だった私たちには隠している裏があったのかもしれないが。
そんなに重苦しく感じたことはなかった。

ただ、『いのちの花プロジェクト』というものをテレビで見てから、鳥肌が立った。
地元青森県の高校生たちが、殺処分された犬や猫の骨を砕いて土に混ぜ、花を育てるのだ。
生徒が泣きながら、謝りながら、骨を細かく砕いていく姿は、見るに絶えなかった。

『みかん』が虹の橋を渡った時、骨を砕くなんて絶対に嫌だった。今あの映像を見たら、自傷にはしる未来しか見えない。
それくらいショッキングだった。
と同時に、疑問もうまれた。
なぜ人間のせいで増えてしまった子を殺すのか。犬や猫は殺処分があるのに、なぜ人にはないのか。

こんな考えは倫理的に良くないと思いながらも、考えてしまう。
人間はただただ寿命を伸ばして、年金かっさらっていくのに、犬や猫は同じような保険をかけられないのか。
家族であることは間違いないのに、どうして家族構成にうちの子たちは含まれないんだろうとか。
未だに整理がつかない。

ただひとつわかるのは、ペットショップでの売買はそんなに問題ではなくて、子犬や子猫たちがいかに快適に過ごしているかが重要であること。そして、運命には逆らえないということ。

私は『あずき』を見た時、今までにないくらい心が揺れて、しばらく歩き回ったりしても収まらず、結局ケージの前で泣いてしまった。
『みかん』みたいな子だね、と母と話しながらも、何か違うものを感じて、唯一無二を体感した。

引き取った直後は3kgくらいだったのが、今では7kgを超え、それでも未だに抱っこが大好きな彼女と、これからどんな事があってもまた乗り越えていけると確信した。

悪質なブリーダーや多頭飼育崩壊が撲滅される日を願って、私は今日も、散歩コースに落ちているゴミを拾うことからやってみている。少しでも多くの命が助かり、救われますように。

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