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2.過去

私は小さい頃、恐らく頭がよかった。
「勉強ができる」とかではなく、精神年齢がちょっと大人びていたんだと思う。

おままごとなんてくだらないと思ったし、大根役者ばかりのお遊戯会の劇は恥ずかしすぎて苦痛だったし、いつも自分の思い通りに動いてくれない自分の手に苛立っていた。

保育を少しだけ学んだ今思えば、手先の不器用さは年相応だったと思う。その時は。

それから小学校、中学校と成長していくうちに、周りに合わせられるようになった。

正論ばかり言って「うざい」と面と向かって言われてからは、みんなの前で発言はできなくなったが、だんだん心が身体に追いついてきたような気がしていた。

高校生になってからは、本当に友達と馬鹿なことをして遊んだり、恋愛したり、赤点とったり…
頭は良くなかったが、そこそこの自称進学校に通い、いくら頑張っても赤点ばかりの理数系科目の先生に大変迷惑をかけていた。

教卓の前の席で真剣に授業を聞いていたにも関わらず、16点の化学のテストを返された時の先生の「頑張ってたのにねぇ…」という言葉と残念そうな表情も、忘れることは無いと思う。

大学生になってからは、周囲のレベルの低さに驚いた。学びたい学問に特化した大学の偏差値が信じられないくらい低かったので、恐らく人間のレベルもその程度だったのだろう。

大学は散々だった。
保育系なんて女ばっかりだから、私は関係ないと思っていた交友関係の拗れに巻き込まれたり。
毎日動物園にでも来ているのでは?と思った程に、彼女たちとコミュニケーションを取ることは難しかった。利用はされたようだが。

バイト先も、シフマネが2時間バイト時間を伸ばしてきて帰るのが深夜になって何も出来ずに寝落ちたり、終電に間に合わずにその日の稼ぎ分をカラオケで過ごすこともあった。当時の彼氏さんがいなければ、本当に死んでいたかもしれない。

こうして文章にしてみると、「何故気が付かなかったのだろう?」と不思議になる。
鬱の可能性も、発達障害の可能性も。
まあ、「時代だから」の一言で済まされてしまうのだろうが。

恐らく小学校に入ってすぐにはもう「人間不信」だったんだろうなと思う。
登校拒否をして、「帰りたくなったら帰っていいから」と、毎日嘘をつかれ、連絡帳に母が何か書いても、児童同士の喧嘩や、戯れにしか見えない「いじめ」が無くなることもなかった。

鬱の初期症状を調べるとだいたい当てはまってしまう。でも、「𓏸𓏸についてのアンケート」って、当てはまるように考えてしまいがちだから、自分もそうなっているだけだろうとか思っていたら、こんな現状に至ってしまった。

最初は「みんな馬鹿だな」と見下していたのが、今では「勉強以外も落ちこぼれ」になってしまった。働いて、自立していく同級生を見ていられなくなって、色んなリア垢を消し、卒アルも捨てようとしている。

勉強なんて出来なくても、大学を中退していても、鬱でなにもできなくても、税金だけは取れるから生かされている。

増えすぎた動物の殺処分があるなら、人間だって殺処分すればいいのに。

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