見出し画像

投資家(Chapter1-Section11)

「経済的に自立し、より良い生活を送るために必要なお金に関する知識や判断力」
 これを、金融リテラシーと言います。
 2020年に「学習指導要領」が改訂され、小学生は「お金」について学び、2022年から、高校生は「資産形成」を家庭科の授業で学びます。
 「やっとそういう時代になった」と、この変革に期待を寄せています。
 
 ちなみにイギリスは、2014年から公立学校で金融教育を教えています。 アメリカも進んでいます。どちらも金融大国です。

 FXをやっている人はご存知でしょう。FXの1日あたりの取引額は 7 兆 5,000億ドル。なかでもロンドン市場は圧倒的な物量で介入してきます。
 古くからイギリスは世界の金融の中心で、NY市場も同様に、その影響力は半端ありません。そこに勝負を挑むのですから、FXトレーダーの人もツワモノです。
 
 正直、金融教育に関して日本は出遅れた感があります。東アジアの中でも、マネーリテラシーの順位は最下位です。
 質(授業内容)で勝負しないと、これからも国際競争に勝てません。
 「失われた10年」以降、日本は連敗中です。この20年で中国が追い越してしまいました。

 でも、悲観することはありません。
 この国は、金勘定に「そろばん」を用いた歴史があります。18世紀に、ローソク足チャート(テクニカル指標)を考案して米相場に用いています。日本人が発明したチャートを、今でも世界中の投資家が使っています。
 
 金融に強かったはずの日本人が、いつの間にか「お金は汚い」という金銭忌避の価値観を植え付けられ、長いこと機会の損失を被ってきました。
 でも「資産所得倍増プラン」が本物になるなら、私たちは金融「鎖国」から開国の転換期に立っていることになります。
 これから、大谷選手のように名を馳せる日本人投資家が現れます。
 
 ジョージ・ソロスやウォーレン・バフェットは著名な投資家として扱われますが、残念なことに日本は「億り人」といった蔑視・軽視を含む表現がなされます。
 ウォーレン・バフェットは尊敬しても、テスタは尊敬されない。
 それは、彼がどんなに凄いことをやってのけても「濡れ手に粟」のように感じてしまうからです。またそう感じさせる書き方をマスコミもします。

 テスタは天才投資家です。そう扱われないのは、まだ土壌が育っていないからです。土壌が育ってない(金銭忌避の価値観を引きずっている)から、学校で金融教育が始まった時、「そんなの子どもに教えて大丈夫?」と不安に思うのです。

 2021年、株探のインタビューに応じた際に、「億り人と表現しないで欲しい」。これを条件に掲載を許可したのですが、まんまと『ドン底から億り人に~』のタイトルをつけられました。
 ホームレスを体験し、ドロ水すすって生きてきたのに「濡れ手に粟」みたいな言い方をしないで欲しかった。
 それを飯の種にしている割に、心のどこかに「億り人」に対して蔑視しているんでしょうね。だから『株探』はゴシップ感が拭えない。
 あくまで主観です。ボクは株探の有料会員です。
 
 最近、思うのです。
 「億り人」が結集して、ジョージ・ソロスのように銀行に戦いを仕掛けたら、「億り人」と社会から揶揄されずに済むんじゃないかと。
 ウォーレン・バフェットのような影響力を持てれば、金融界のサムライとして世界で一目置かれる存在になれるじゃないかと。
 それを実行しているのが「旧村上ファンド系」の人たち。マスコミのせいで世間からよく思われていませんが、実に凄い人たちです。

 投資家は、棋士と同じです。情報収集を怠らず、何手か先の未来を読みます。投資はマインドスポーツです。
 そのうち、将来なりたい職業ランキングに「投資家」が入ります。
 それには「億り人」と揶揄される投資家が、社会的地位の向上にどれだけ貢献できるかにかかっています。

 実際、競馬で万馬券あてたような「億り人」も存在し、あろうことかそれをひけらかすので、社会的認知が低いままなのも事実です。
 こんな人たちを大衆娯楽の1つとして持ち上げるから、投資の本質を歪められてしまっています。
 投資は儲けたから勝ち、損したから負けといった「勝ち組・負け組」を判定するものではありません。損切りしちゃダメです。

 ボクは投資で儲けたお金で贅沢したことがありません。そこに興味がないのです。
 儲けたお金で再投資しています。いわゆる複利です。複利は、雪だるま式に資産を殖やせます。
 宮下公園が「MIYASHITA PARK」に変わったのは、そこに投資されたからです。これが、投資の本質です。
 大衆娯楽としての投資と社会をよくする投資。二分されていることに、気づいて貰えたでしょうか?

 いま、「資産所得倍増プラン」という風が吹き始めました。
 マスコミも、日本を金融大国に押し上げる絶好の機会です。まだ投資をしてない人もこの波に乗ってください。
 
 さて、投資方法の1つに「後追い」があります。全然、難しくありません。
 以前、ウォーレン・バフェットが日本の商社株に投資したことで話題になりましたが、その影響力を計るだけです。
 懐疑的だった人は後追いせず。ボクは素直に乗りました。その影響力は絶大でした。

 100株づつ残して処分しましたが、その差益で再投資しました。

 *株価は9月29日の終値。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?