LION FXの実証実験(Chapter1-Section16)
『無知の知』で書いた資産運用の「運用」は、字のごとく「運を用いる」こと。
「運」という概念は文化や信念、状況によって異なる意味合いを持つ。
競馬やパチンコといったギャンブルは、「偶発性」の要素が大きい。
実は、20年以上もFXはギャンブルだと思い込み避けてきましたが、実際にやってみたら「偶発性」の要素は少なかった。
丁半の出目を運任せで当てると言うより、トレンドが形成されることを念頭に、戦略を立てる事で有利になります。
FXは、売りポジション・買いポジションの双方からエントリーできます。最善と最悪。この2つのシナリオを準備して計算しながら挑んだら、多少のリスクが回避できる。マインドスポーツです。
株でもバイオ関連銘柄は、0か100しかなくてギャンブル性が高い分野ですが、FXはギャンブルじゃなかった!(ギャンブル扱いしてごめんなさい)
だから、ド素人のボクでも1年目に900万を手にする算段がついた。(『株は企業の資産と財産に投資する』参照)
一般社団法人金融先物取引業協会にある『外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査~調査結果報告書~』を見つけて目を通すと、利益額が20万円以内の割合が35%。20万以上100万未満が17%。100万以上が7.5%。FX経験者の約60%が利益を出していました。
これ、1日の利益かと思ったら、年間でした。
2017年度のアンケート集計を2018年に公表した少し古いデータですが、20万しか稼げない割合に驚きました。
年20万しか稼げない人は、稼げない原因があるんだと思う。
ある日。Pythonを使ったら自動売買が出来るんじゃないか?と思いついたら、既出されていた。同じことを考える人はいるようで、MT4やMT5といったツールがわんさかありました。
ただ、導入されて6年ほど。歴史は浅いようです。
ボクはド素人です。SBI証券に付属したFX口座でやっていたので、他の会社を全然知りませんでした。
追証(追加証拠金)が発生するところ。自作の自動売買ツールを使えないところ。スキャルピングできないところと様々なFX会社がありました。
他社と比較したら、SBI証券のFXってスキャルピングできない。自動売買ツールが使えないと、さほど条件は良くないんですね。
それでも、年間で900万の算段がついているので、FXは「能動的な努力」が必要になる投資と断言できます。
スキャルピングはサーバーの負荷がかかる。通信障害は致命的になります。運用コストが高くつくので禁止なところが多いのも頷ける。
ただ、SBI証券のFXはスワップポイントが高いので、中・長期スタンスの客を想定した設計なんだと思います。極めて金融業界の思考だから、積立FXも成立する。
比較の為に実証実験したLION FXは、スキャルピングが可能。10秒速のローソク足チャートもあって、約定スピードもSBI証券のFXより早い。ただし、スプレッドがやたらと変動します。
試しに預託保証金100万入れて運用。ところが突然、初めてのロスカットを喰らてって数万の損失。
思わず「はあ?」と呆けてしまった。
詳細は省きますが、相対取引と店頭取引があって、FX会社の裁量でスプレッド条件を変えることができます。微妙にルールが異なるんですね。勉強になりました。
LION FXは、SBI証券のFXと違って有効比率で表示されます。LION FXも、この有効比率についての詳細には触れず、あくまで「預金者保護」と謳っている。
イメージは、100万で運用しても数万の評価損で、強制ロスカットされる仕組み。実質的に運用効率が低い。
ロスカット回避に、預託保証金の上乗せを謳っていますが、投資対効果は極めて悪くなります。
LION FXは、10秒速・1分足の超短期スタンスの客を想定した設計で、サーバーに負荷がかかる分、運用コストも高くつく。
それをスプレッドの変動制でトレーダーに不利な環境を作って維持している。(…と想像する)
しょうもない経済指標も「激アツ!」と煽りを入れ、取引量によるプレゼント。射幸性の高い広告を打ち、まるで一昔前のパチンコ屋。賭博思考の設計がされています。ちなみに上場してて「ヒロセ通商(7185)」という。
LION FXは、取引ツールも豊富。残念ながらテクニカル系は、情報過多になるのでボクには使いづらい。移動平均線で十分。
1ヶ月間の実証実験ですが、結論、LION FXは使えない。
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