オックスフォード大学で大学院生として研究を始める

オックスフォード大学は名前自体がブランドというのと、理系の研究では共同で使える機器が充実していると言うこともあり、数多くの素晴らしい研究者が集まってきます。研究室を主宰するには数年にわたり億単位の研究費を取ってくることが条件となり、その研究費から研究者自身の給料やら研究材料費を捻出していきます。かなりの額は大学にピンハネされ、大学はそうした費用を元にさらにプラットフォームを充実させていくと言う方式です。


またEUからの学生からの年間の授業料は約100万円ほど(学部によりますが)となっていますが、EU圏外からの学生の授業料は350万円ほどとなっていて、大学は巨大な収入を元にさらにオックスフォード市内や近郊に土地を買い、学生寮にして家賃収入をえたり、投資をしたりと経営面でのしたたかさはこちらも一流です。のちに触れたいと思いますが、イギリスは土地バブルが戦後ずっと続いていることも、大学の収益に貢献していると思います。

さて、私もいよいよ研究と大学生活がはじまりました。オックスフォードの学生らしくボート部にはいった時のお話からです。まず体重をきかれ、その後novice(初心者)かどうかを記載、その後ローイングマシンを30分ほど漕いだタイムで、どこらへんから基礎の練習をスタートするかを決めました。私は全く経験もなかったのと、英語がさっぱりわからなかったので、ソーシャル目的でやるつもりでした。はじめての練習日は屋内のプールのようなところでオールを漕ぐ練習です。コーチが大声で私たちに向かってアドバイスを飛ばします。私は普通に喋る英語もままならないのに、大声で何か叫ばれてもさっぱりどうしていいのかわかりません。何となく前の人に合わせて動かしているとgreat!と言われましたが、何が良かったのか今でもわかりません。練習後、オーストラリアから来たと言う私の前で漕いでいた人と話した時、自分はコーチが何を言ってるのかさっぱりわからなかったと言うと、彼も同じように全くわからなかったと。

えっ?これがオーストラリアンジョーク?だってあなたネイティブでしょ?笑

翌日からは朝5時に川(テムズ川の支流)に集合、冬でも朝5時からといわれ、私は入部二日目にして、退部したのでした。イギリスの冬は朝8時近くまで真っ暗で雪こそ降りませんがほぼ毎日雨でとーっても寒いのです。勿論雨が降ろうが行事が中止になることなどまずありません。30を超えた私にはまぁ無理だろうと考え、部活はやらない決意をした10月でした。



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