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毎度毎年がクライマックス

平穏無事から程遠い生活を送っている。

自分は家庭環境からしてスラム街みたいな所で育ったので、幼い頃から不幸に愛されています。去年の春くらいまでは2019年頃から毎年必ず精神状態を最悪に叩き落とす事象があったという感覚に取りつかれていましたが、冷静に己を俯瞰してみたら、2019年どころか生まれてから何も起きなかった年がありませんでした。

といってもこれまでは「自分は精一杯やっているのにどうして何もかも上手くいかないのか」と悲劇のヒロインさながら、もがけばもがくだけ泥沼になっていく自分の人生をただただ悲観していましたが、自分自身に客観性というものが備わった今年(2024年現在)になってからでは、その1から10まで全てが唐突にこの身を襲った不幸ではなく、その中のいくつかは己の奇行により招いた当然の結果という事実を理解しています。
誰もが皆大なり小なり何かしらのトラブルやアクシデントと戦っているのです。自分だけではない。それを素直に受け止められる様になるまでかなり時間がかかりましたが。

それでも生まれや育ちといった環境要因が異常だった事は間違いない。それによってレールから外れた人生を歩んでいる事も事実です。ちなみにこれを書いている今も思考回路はレールから脱線している真っ最中。

去年の今頃は、1ヶ月程療養施設で半強制な休養とデジタルデトックスを強いられ、そして当然ながら自分がそれに耐えられるはずも無いので、短いながら許された散歩の時間を使い、密かに持ち込んだスマホを近隣の図書館の無料WiFiに繋ぎネットサーフィンを繰り返しました。それだけが数少ない至福の時間。

療養施設を出た後は、一人暮らしの資金繰りのために体を使って稼いでいました。
居住地から20分弱歩いた所に新宿の無法地帯
歌舞伎町が在ったので、そこでたむろする先住民から稼ぎ方なるものを教わり(当時から2週間に1度通っているメンタルクリニックもその歌舞伎町にある)半年も経てば立派な風俗嬢の完成。
同時にこのトップクラスに異常な場所、不夜城での楽しみも覚える。稼いだ金銭の半数がこの街で勤務するキャストと店に費やされ、無限にコミュニケーションとお酒代に変換されていく。一瞬で大金が消える高揚感に脳内麻薬がとてつもない勢いで分泌され興奮状態。
この頃は今に比べると取り締まりもだいぶ甘かったのでキャッチや勧誘がそこかしこに点在していましたね、懐かしい。

年が変わり現在は東京の精神科の閉鎖病棟に入院させられています。が、今から9日後、一ヶ月の刑期(ここで自分と同じ様に入院している同年代の患者と、入院期間中の様々な制限を揶揄してそう呼んでいる)退院するわけですが、ここから出た時の事は考えていません。でも頑張ることはやめたい。
そして打ち砕けない砂糖菓子の弾丸のように生き続けたい。

死ぬまでずっと。永遠に。

自分の愛読書 「僕はにゃるらになってしまった」という作品で作者のにゃるらさんが
『「不幸」は、感性や個性を強くする。せっかく酷いトラブルに見舞われたなら、いつかそれを作品やとっておきの話題として昇華させるといい。赤の他人の幸福はつまらなくても、特異な不幸話は蜜の味 』と言っていますが、これは本当にその通りなのです。自分の身に起きた事はどんな事でも話題に出来ます。そして恐らくは不幸話こそ聞き手が一番求めている最高のエンターテイメント。
実際、もし自分がそこそこまともな両親の元に生まれ、ほどほどに教育され、すくすく健全に育ったなら今ここで延々文章を書き連ねてはいないでしょうし、創作活動や物書きに価値を見出していたかも定かじゃありません。
きっと今の自分とは似ても似つかない別人が誕生していたことでしょう。
それなら辛くても苦しくても、誰かが笑ったり見ていてくれるこの人生でいいなと思う。
好奇心猫も殺すといいますが、退屈は人間を殺すというのが持論です。
不幸に愛されていること、それは見方を変えれば発信できる話題が多いということですから、
綺麗事ではなくどんな事も案外楽しんだ者勝ちかもしれません。

そして、上でも記載した様に、自分はこれを
きっと死ぬまで永遠に続けるのです。
上に書いた本でにゃるらさんは、
『繊細さや鬱々しさ、注意欠陥な行動などは、それ以上の実績によって許される。それらを治せる気がしないなら、治療に勤しむよりも、創作や容姿の世界でのし上がる方が早いかもしれません』
とも書いていて、この言葉に自分は強く同意しました。そう、自分の欠陥が致命的だと感じるなら、思考停止して社会に馴染んだり先が見えない治療に奮闘するより、ひたすら好きな物に没頭した方が後々何かしらの形でプラスになるんのではないかと個人的には思います。
今自分が創作活動に熱を入れて作品という形に変えている様に。楽しいね。

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