経営学のすゝめ

IT業界で27年間従事。その後経営大学院でMBA取得後独立し、研修講師や個別企業の支援…

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IT業界で27年間従事。その後経営大学院でMBA取得後独立し、研修講師や個別企業の支援(コンサル・補助金等)を行っています。伴走型支援に強みがあり、お客様の軍師として支援を心がけています。是非フォローをお願いします。 https://splus-support.com

最近の記事

  【経営戦略の形シリーズ】        問題と課題設定(AsIS ToBeモデル)

自社ビジネスの成長と発展には問題、課題を設定しなければなりません。もちろん、経営戦略として自社のポジション(ドメイン)、ミッションやビジョン設定はできている前提ですが。 AsIs ToBeモデル AsIs ToBeモデルとは、現状(AsIs)を正しく把握し、理想(ToBe)とのギャップを把握することで、取り組むべき課題を明確にするためのフレームワークです。 問題と課題を簡単にいうと、 問題はネガティブな状態、課題はポジティブな行動 が分かりやすいと思います。さらに図

    • プロフィール 

      遅くなりましたが、改めて私のプロフィールを紹介させていただきます。 どんな人?キャリア 私は27年間IT業界に従事し、NW・セキュリティ設計やデータセンターの運営をしており幅広い経験を積んだのち、退職して大学院でMBAを取得し、経営コンサルタントとして独立開業しています。内容はお客様の成長戦略や補助金等による資金調達支援、そして経済産業省推進資格ITコーディネータのケース研修講師(主に経営戦略部分)をしています。 私は昨年まで中小企業診断士試験に挑戦しており、2次試験を

      • 【経営学の形シリーズ】ドメインの定義(事業ドメイン)

        前回のおさらい(企業ドメイン)前回は企業ドメインのお話をしました。 企業ドメインとは、企業全体としてどのような領域で活動するかの観点で定義したものです。 将来の企業のあるべき姿や経営理念を包含している 企業ドメインの決定が各事業への経営資源の配分へ影響を与える ドメインは物理的定義もしくは機能的定義で考える 事業ドメインさて、今回は事業ドメインのお話となります。 事業ドメインは、言葉のとおり「事業」単位でのドメインの定義となり、全社レベルの企業ドメインによる将来の方

        • 孫子の兵法を現代経営に活かす(第五回 「五」)

          孫子の兵法は思想、原則、条件などを「五(5つ)」に分類することが多いのが特徴に思える。今回は五回ということもあり、この「五」に注目して用語を取り上げてみたい。 ①五事:計篇(第一篇)にある、道・天・地・将・法  以前(第一回)に紹介したが、「道」は主の有道、「天」は気候・天候・時間、「地」は地形、「将」は将軍、「法」は法令 ②五徳:上記の「将」に必要な徳で、智・信・仁・勇・厳 ③伍:謀攻篇(第三篇)にある、軍の最小単位で百人から五人 ④勝ちを知るに五あり:謀攻篇(第

          【経営戦略の形シリーズ】        問題と課題設定(AsIS ToBeモデル)

          孫子の兵法を現代経営に活かす(第四回 孫子の兵法体系図と全体の概要)

          順番は前後してしまいましたが、今回は孫子の兵法の全体を表す体系図(筆者作成)について説明します。 孫子の兵法は十三編で構成されており、大きく4つに分類され、「用兵の法(第一篇~第三篇)」の大原則、「用兵原則(第四篇~第七編)」の応用、「応用(第八篇~第十二篇)」の臨機応変、「用間の法(第十三篇)」の間者(スパイ)の活用となる。 【用兵の法 第一篇から第三篇】 第一篇から第三篇(用兵の法)までは孫子の兵法の要諦であり、ここだけでも孫子の兵法の全体が理解できる。本投稿でも第

          孫子の兵法を現代経営に活かす(第四回 孫子の兵法体系図と全体の概要)

          孫子の兵法を現代経営に活かす(第三回 風林火山)

          「風林火山」とは武力の象徴ではなく、敵よりも早く戦地に着陣することである 第三回は「風林火山」の誤解と解釈について説明します。 第七編の軍争篇の第三に記述された内容は、孫子の兵法を読んだことが無くても、多くの人が「風林火山」として知っているのではないかと思う。これは戦国時代の武田信玄が旗印として使用したもので、武田騎馬軍団の強さの象徴をアピールしたことで有名になった。しかし、そのオリジナルの訳(上記)と照らし合わせると、いささか誤解した解釈で認識されているのではないかと感

          孫子の兵法を現代経営に活かす(第三回 風林火山)

          【経営学の形シリーズ】ドメインの定義(企業ドメイン)

          ドメインとは経営戦略とは、ドメイン(領域)の定義、経営資源の配分、ポジショニングを行うことを前回説明しました。今回はその中でドメインの話をしたいと思います。 前回投稿の経営戦略のピラミッドでは、事業領域と経営ビジョンの一部のところです。 事業実施にあたり、ドメインの定義は重要です。ドメインとは事業領域、生存領域であり、「わが社の事業とは何か?」の問いに答えることともいわれています。ドメインは大きく企業ドメインと事業ドメイン、物理的定義と機能的定義に分かれます。 企業ドメイ

          【経営学の形シリーズ】ドメインの定義(企業ドメイン)

          孫子の兵法を現代経営に活かす(第二回 算多きは勝ち、算少なきは勝たず)

          第一回は、経営に必要な「五事」、「七計」を説明しましたが、第二回はこれらを見極めることが事業の成否につながるということを説明します。 【第二回】 計篇(第一) 四より  算多きは勝ち、算少なきは勝たず  上記のとおり、古代中国では霊廟(先代君主を祀った場所)で作戦会議を行い勝算の有無を事前に検討した。この中に出てくる「算」であるが一般的に使われる「数える」以外に「もくろむ」、「はかる」、「見込む」などの意味もある。本計篇では 「算」を「もくろむ」、「はかる」、「見込む」

          孫子の兵法を現代経営に活かす(第二回 算多きは勝ち、算少なきは勝たず)

          孫子の兵法と現代経営

          第一回】 計篇(第一) 一より  一に道、二に天、三に地、四に将、五に法 【五事】  主の有道、将の有能、天地、法令、兵衆の強さ、士卒の練度、賞罰 【七計】  一に『道』は、孫子いわく「民をして意を上と同じくさせるもの」だといい、伊丹氏はこれをあるべき姿についての理念と考え、二の『天』は気候、天候、時間、三の『地』は地形でありこれらは戦争を行うにあたり重要な条件であると考えている。また、四の『将』は戦争での指揮官であり、現代の経営に当てはめると現場の事業責任者である。そし

          孫子の兵法と現代経営

           【経営学の形シリーズ】            経営戦略の必要性と流れ        

          なぜ経営戦略が必要なのか 経営を行うためには、最上流である「経営戦略」が重要です。経営戦略は企業の目指すべき方向や方針として、どのような領域で事業を行うか、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)をどう配分すべきか、ビジネスモデル、競争優位性をどう確立するかなどを決定し、具体的行動(事業戦略や戦術)へ繋げていきます。 経営戦略とは ・領域   : ドメインの決定 ・資源   : 経営資源の配分 ・競争優位 : ポジショニングを行う そのためには、経営理念、使命・ミッション、問題

           【経営学の形シリーズ】            経営戦略の必要性と流れ