自分はどこまで作れるのかを知る

ここからは実践的に活用できるゲーム開発を成功させるマインドや
考え方について書いていきます。

ゲームを作りたいと思ったら、まず最初に
「自分がどんなゲームを作りたいのか」を考えるかと思います。

しかし、多くの人は「大体のイメージ」で理想のゲームを想像して
ゲームを作り始めるので、いきなり神ゲーが生まれると思っていたり、
開発していく中で想像と違うものが出来上がっていき気づいたら
開発をやめてしまいます。


ただ、一つ前の章でも紹介した通り、企画書を作ったり世界観を
固めるといった「形から入る」ことは逆に失敗する確率をあげます。

「大体のイメージ」ではダメ
でも「形から入る」のもダメ
ではどうすればいいか、それはズバリ
作りたいゲームを思いついたときには
「自分が今のスキルでどこまで作れるか」を
考えることが大切だと思います。

自分のスキルを知ることは楽しく開発して
理想のゲームを作る第一歩になります。

ゲームをいくつも完成させている方はきっと無意識のうちに
これを実行できている人が多いのだと私は考えています。


例を一つあげてみようと思います。

「ツムツムみたいなゲームを作りたいな」
と思った場合、まずツムツムがどんなゲームだったかを
想像すると思います。

ランダムでツムが落ちてきて、3コ以上つなげると消える。
一定数消すとスキルが発動できる。

そしてそのまま「大体のイメージ」で作る場合。

「キャラクターごとにスキルを考えて、
キャラクターの選択画面とかも作らないとな」

「そういえば、遊ぶ時のお助けアイテムがあったな。あれも入れたい、
でもそうなるとコインも必要か、コインを集めるにはさらに…」


はい、こうなると高確率で完成はしません。
先にゲーム開発の方が積んでしまいます。

要は本家ツムツムをそのままトレースしようと
してしまっているからですね。

「あれも入れなきゃ」「これも入れなきゃ」と
作りたくないけど作らないといけない部分が次々浮かんできた結果、
モチベーションがどんどん低下し最終的に開発をやめてしまいます。

「形から入る」場合はこれがさらに企画書や仕様書をまとめている時点で
発生するので開発にすらたどり着けません。

大切なのは「ツムツム」というゲームとして考えるのではなく、
「落ち物パズル」として考えることです。

いや、落ち物パズルってことくらい知ってるよ
と思うかもしれませんが、この「落ち物パズル」
という視点を取り入れることで具体的に自分が実際にシステムとして
作り上げていけるのかがわかったり、システムに基づいた企画や
アイディアを出してゲームを作ることが出来ます。

そして先ほど説明した
「自分が今のスキルでどこまで作れるか」
という視点も交えてもう一度考えてみましょう。

具体的に自分にはどういうスキルあって~と分析する必要はないです。
初めての開発になるなら、まずは「完成させる事を目標にしよう」とか
「落ち物パズルをとりあえず最低限の機能で形にしてみよう」とかの
レベル感で大丈夫です。

ランダムでツムが落ちてきて、3コ以上つなげると消える。
一定数消すとスキルが発動できる。

答えは皆さんの発想した全てなので明確な回答はありませんが、
ここでは私がもし、初めて落ち物パズルを作るならの視点で書きます。

「基本システムは作れそうだけど、キャラクターごとに
  個性を出すまでするとかは完成してからやりたくなったら
  拡張することにして、まずは共通のスキル1種で落ちツムは
  4種固定、ボムは通常と時間追加の2種類でいこう」

といったところまで考えたら
あとはもう実際に手を動かし始めます。

といった形で、この章では、自分のスキルと
作る物に必要な要素を面倒くさくなりすぎない
範囲で分解して、実際のゲーム作りに役立つ
ノウハウとして共有していけたらと思います。

自分が作れるゲームを見極めることができれば、
ゲーム開発がもっと楽しくなります!

目標と現実のバランスを見つけることがいいゲームを作るための
スタート地点にもなるかと思います。



1
少し背伸びした目標が大事


先ほどさらっと

初めての開発になるなら、まずは
「完成させる事を目標にしよう」とか
「落ち物パズルをとりあえず最低限の機能で
形にしてみよう」とかのレベル感で大丈夫です。

と書きましたが、初心者の頃の私が読んだら
「そのレベル感がわからないんだよ!」とツッコミを
入れたくなってしまうので、その章では目標を立てる際の
指標として「少し背伸びした目標」というテーマで
書かせていただければと思います。

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ゲームを作るにはやはりお金がないとできることが限られてしまいます。なのでよろしければどうか支援してくださるとうれしいです