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自分という人間の輪郭を探して

「できること」が自分の輪郭を作っていると思いながら生きてきた。でもこの数年で私は気づいた。できることの中にも色々種類があるのだ。

何も考えずに、できること(素質)
とても頑張れば、できること(努力)
したいと思い、できること(欲求)
別にしたくないけど、できること(適応)

先生や親の顔色を窺い、チームのなかでリーダーシップをとり、明るく社交的に振舞うことは、昔からできた。そうすることで自分の居場所を守っていた節もあるけど、とても頑張る必要があった。大人になって頑張ることをやめたら、社会に適応できなくなった。

そんな去年の年末、絵を描いてみたいと唐突に思った。実はずっと絵が描ける人に憧れていたし、描いてみたいとは思っていた。でも、親に絵の下手さをからかわれた幼少期から時が止まり、うまくないから絵を描くのは恥ずかしいと思っていた。

描いてみると楽しかった。自分の描いた絵がシンプルに好きだなと思えた。自分の知らない自分を知って嬉しかった。猫を飼い始めて、絵に加えて写真や文章も楽しめるようになった。何も考えずに、自分がしたいなと思う時にしたいなと思うことをした。

そうやって自分の「素質」と「欲求」を拾い上げ、自分の輪郭を再構築していった1年だった。

そういう生活をしていると当たり前だけど「できるけどしたくないこと」からは目を背けるのがわりと当たり前になってくる。1人で生きているならそれで良いのだけれど、私は結婚していてパートナーがいる。

自分とは別の人間と人生の長い時間を一緒に過ごしていくということは、相手の「したい」を受け入れて生きていく必要がある。自分の輪郭をハッキリさせすぎると、相手を受容できなくなり、共同体として生きていくことが難しくなる。

回りくどく書くのもアレなのでハッキリ事実を書いてみると、パートナーはどうやら子供が欲しいらしい。(この先私の偏った考え方が記載されているので、注意してください。)

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