デスストランディング 雑感想

ちまちまプレイしていたデスストランディングをクリアしたぞ。
ということで感想を書いていきます。
いつものことながら既プレイの人向けに書いたものなのでそういうことで。

ちなみに評価としては、まあ普通、といったところです。
好みに合わなかった部分も多々ありました。

では、はりきってどうぞ。

○世界を繋ぐ歩荷ゲー、デスストランディング

このゲームはそう、歩荷をするゲームです。

歩荷って知ってますか?
山に荷物を運ぶこと、また、それを職業とする人を歩荷って言います。

ゲームさんぽで「歩荷と背負うデス・ストランディング」っていう動画があって、歩荷の秋本さんをゲストにデスストやってます。面白いのでオススメです。というかゲームさんぽ好きです。面白いよね!

はい、デスストの話に戻ります。
端的に言うと、このゲームは目的地に荷物を運ぶゲームです。野を超え山超え荷物運び。そしてアメリカ大陸にカイラル通信(インターネットみたいなもの)を繋いで、荒廃した世界を文字通り、繋いでいこう、という話。

本当にずっと荷物運んでますからね? つまるところ、

地味。

そして

めんどくさい。
わりとまじでめんどくさい。普通にめんどくさい。

○めんどくさい荷物運び、デス・ストランディング

背中に荷物積むじゃないですか。高く積むとバランスを崩しやすくなります。いちいちバランス取る。
めんどくさい。

移動は基本歩きです。バイクやトラックも使えますが、作れるのは途中からですし、悪路なら徒歩安定です。
バイクもトラックも座礁地帯に突き当たったりで大概途中で乗り捨てます(何か方法があったのか??)。
めんどくさい。

道中、ミュールってのがいます。狂ってしまった運び屋の事で荷物を狙って襲ってきます。見つからないように行動し、見つかったら逃げます。なんならミュールのアジトから荷物を取り返す依頼とかあります。ちなみに人が死ぬと対消滅が起こってあたり一面クレーターと化すので、殺してはいけません。
めんどくさい。

BTといって死者の魂が漂う場所があります。見つかると襲ってきます。襲われると荷物が破損しやすくなるので見つからないよう、静かに移動します。
めんどくさい。

このゲームめんどくさいな!?

〇世界とつながる、デス・ストランディング

カイラル通信を繋げると、その通信で物質を送ることが出来ます。食べ物は無理ですが。金属とか樹脂みたいな素材ですね。これによって設備を建設できます。ハイテクですね!

PS4をネットにつないでいれば、オンラインでプレイで世界中のプレイヤーと繋がった状態でプレイできます。
今なら世界中のプレイヤーがいそいそと作った設備がそこかしこに!
かなりゲームプレイが楽になります。道路があるのでバイクやトラックでかっ飛ばせます。
ちなみに私は常にオンラインでやっていました。
楽なので。

個人的にはあって良かった、オンライン。
楽なので。

私もちょっとだけ道路建設を頑張って、3回ぐらい目の前で完成させたので、みんな使ってね!

実はちょっと嬉しかったことがあって、ゲームをクリアした日なんですけど。きまぐれにコミュニケーションボタンを押して、サムが「おれはサムだ!」って叫んだら、「おれもサムだ!」って返してくれた人がいました。
今この瞬間、同じゲームをプレイする人間がいるのか、とちょっと嬉しかったですね。

もう少し繋がりみたいなものがシナリオに上手くいかせたら、面白かったかも。

〇循環する「いいね!」、デス・ストランディング

設備を使うとその設備を作ったプレイヤーに「いいね!」を送ります。逆もまたしかり。
設備を作って「いいね!」をもらい、
設備を使って「いいね!」を送り、
荷物を届けて「いいね!」をもらう。

わりと、このゲームやってることは虚無では?

実をいうと、そんなことの繰り返しで思い出したゲームがあります。

クッキークリッカーです。

いつだったか、数年前のゴールデンウィークに瞬間的に流行ったブラウザゲーム。
クッキーをクリックしてクッキーを生産し、
その増えたクッキーを使って(?)クッキーを生産する設備を買い、
それによりクッキーを生産する。
無限にクッキーが循環する虚無ゲーです。
私も当時リアルタイムでハマりました。2日ぐらい。

(いや、デス・ストランディングはそこまで虚無ではないと思うけど。だってシナリオあるし)

〇練られた美しいSF設定、デス・ストランディング

SFとしてはかなり良く出来てるんじゃないかと思います。この設定。
私はSF詳しくないので知らんけど。
けっこうわくわくする設定が目白押しですね。
死者の魂とか死の世界とか、座礁地帯とか、ビーチとか、BTに捕まると出てくる黒いイルカと過去の遺物のビル。
いちいちワードやビジュアルが良いです。かなり好みです。
初めてBTに捕まったとき、黒い水からビルや車が浮き出て、その中を異様な真っ黒な生き物が泳いでるんです。
この世のものとは思えない光景です。これをハイグラフィックで見られるんです。
いいですね。海に関連したワードといい、けっこう美しい感じです。好みです。

ハートマンの設定とか凄く好き。
22分ごとに3分死ぬ男、ハートマン。
3分の中で、ビーチで死んだ妻と子を探す。

正直泣きました。

進めるとドキュメントで世界設定に関連した情報を読めるんですが、個人的に好きだったのは、「青は死の色」とあったものです。詳細忘れましたけどね!

青色って憂鬱な色だと思います。
真っ青で雲一つない空って、死を感じませんか?

〇それはそれとしてシナリオは普通、デス・ストランディング

うん、普通かな!
別に悪くはないんだけど。
あーでもやっぱり文句言わせて。

エンディング、くそ長い!

2時間ぐらいずっっっとムービー。早く終われ。
あと小島氏、女に興味ないな???

デッドマンやクリフォード辺りは描写に気合を感じましたが、重要なキーキャラクターであるアメリの心情描写する気、ないな?
サムとの関係もよくわからないし。
いまいち感情移入(最近「感情移入」というのがなんのかよくわからないんだけど)できない。

そしてこのゲーム全体的にそうなんだけど、長いエンディングムービーも演出が良いとか、カメラワークが良いとか、台詞が良いとか、特にない。
なんならだるい。
私はね。

あと全体的にセリフがクサい。
私、クサいセリフ聞くと現実に引き戻されちゃうんだ。なんだろう、「セリフ!」って感じがするからかな?

演出とか脚本とか、ちゃんとした人に頼んだほうが良いと思うぞ!

オチに関しては、サムが仲間と共に生きる道を選ばなかったのはいいと思う。「それはそれとしておれはひとりでいいや!」っていうドライさが好きだ。
あれで仲間と一緒にいたら、「ツイッターにめっちゃ悪口描いてやろ!」ってなってた。

〇繋がりとか絆とか推されるとウザい、デス・ストランディング

あんまり推されると逆にうさんくさいというか、「いやけっこうです」みたいな。
繋がりとか絆とかワードとして単純にクサいしね。
いや、選んで孤独になれるのが幸せな世界だよ? そんなことは分かってるんだよ。
でも、なんというか、このゲームの「クサさ」を上げる要因にもなった印象。繋がりの重さとか厭な部分ももっと描写欲しかったな。
まあ、サムの決断で許すか。
私的にクリフォードの「家族が出来れば強くなれると思ったが、間違いだった」みたいな台詞はちょっと好き。

〇全体感想

地味な歩荷作業ゲーも、ハマる人はハマると思うんだよね。私は向いてないな?
あとSF好きな人。シナリオは普通だけど、SFとして面白いしね。

小島秀夫氏の作品ってことと、雰囲気が良さげなので始めたけど、
なんやかんや普通でした。
この世界設定、一作品で終わらすにはもったいないと思う。キャラのエピソード集とか、派生作品でこの世界を別の視点から見るとかあると良いと思う。

デス・ストランディングというゲームにはちょっと期待しすぎたね。
(実はオンライン機能を生かしてるってことで、当初はもっとメタな部分に突っ込んでくれると思ってたんだ)

おしまい






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