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フリーランスになって丸1年の現在地と幸福論

普通のサラリーマン。二児の母。飲食やワインに関する経験も実績も無い。
定期的に仕事をもらえるというような契約や約束があるわけでもなかった私がワインと食で活動するフリーランスになって丸1年。
今の仕事や暮らしについての振り返りをまとめてみました。

【仕事】

ワインと食で人に心地よさと楽しさを提供することができるプロフェッショナルになりたい。
悠然と楽しく、豊かに、のびのびと生きたい。

そう思ってフリーランスになったものの、ではどうやって?というのが難しい私の活動。
冒頭でも書いた通り、遠い昔学生時代に飲食店でアルバイト以外、飲食に携わったことが無く、ワインのサービスというものがいかなるものなのか、卸や小売りの世界がどうなっているのか、私は何も知らなかったのです。
この一年、「お店はどこにあるの?」とよく聞かれましたが、レストランやワインショップはやっていません。私がやっていること、やりたいのは「場を作ること」です。

私の仕事の上で、ワインと食は「今日ここに来られてよかった」と心から思っていただけるような場を作るためのツールです。
私も美味しいワインと食事が大好きですし、食べて飲んで満たされて元気になりたいと思っています。ただ、そう思うようになった出来事や背景を突き詰めて考えたら「美味しいワインや食事のある場で心に縛り付けられた荷物をほどいて軽くする」、そういう「場」を作りたいのだなということに辿り着いたのです。

その「場」というのは、誰かとのコミュニケーションによって生まれるものなのか、それともコミュニケーションは関係なくてその空間に身を置くだけで充分なものなのか、まだ答えは分かりませんが、私はコミュニケーションがあるとよいのではないかと思っています。
そのコミュニケーションの心地よいと感じる深さの程度は人それぞれで、ちょっとした挨拶を交わしたり笑顔を向けあうだけで充分な人もいらっしゃるでしょうし、自分の内面について安心して話せるような会話が必要な人もいらっしゃるでしょう。

勿論、いつも会っている友人や家族とワインを飲んで美味しい料理は癒しになるけれど、見ず知らずの人と肩を並べて「学ぶ」ということを通して何かしらのコミュニケーションが生まれること、自分のコミュニティやテリトリー外での知り合いができることで、学び・出会い・刺激が得られる。
「今日ここに来られて良かった」が生まれる、もしくはそのきっかけに繋がるのではないかと思うのです。
今の自分の世界からひょこっと出られるような場所。職場でもない、家庭でもない、第三の場所、とも言える場になることが私のワイン講座の目的です。
もちろん、ワインと食に関する知識を持ち帰っていただきそれを普段の暮らしに役立てていただくようにすることも同率一位の目的でもあります。

そんなワイン講座を続けていくことについて、この一年は随分頭を悩ませました。
刻々と変わるコロナの感染状況を横目にワイン講座をやる意味を何度も考えました。
「何も今このタイミングでお酒について学ばなくてもいいのでは」と思う反面、場づくりをするという意味では必要なのではないかと頭の中が行ったり来たり。
参加したいと思ってくださる方々がいること、コロナ禍だからこそやるべきではという極僅かな期待、あとは安全性が保てるかどうか、それでやってこられました。

講座以外では、森のマルシェキッチンフェスタオンラインの監修から始まり、レシピ開発、ワインと食に関する撮影、そしてピアノライブのMCも。またテレビ番組でタレントさんが考えたレシピを再現したり、タレントさんが試食する食事を作ったり、収録やロケに参加させていただくことも。
MCにしろテレビ番組制作にしろ、このようなお仕事を経験できるとは1年前は予想だにしませんでした。
どの仕事も初めてで慣れないことばかりで汗びっしょりでしたが、学びとやりがいは今まで経験したことがないものでした。

この一年で、面白い、好き、と思えるものが増えてきました。
来年の夏にはどうなっているのでしょうか。
予想できないところが楽しみでもあり不安でもあります。
ちょっとでもピンときたらやってみる。やるときは本気でやる。これを繰り返していこうと思います。


【暮らし。もとい、人生】

“人生って何だろう?”

家族、友人、もしくは私と会ったことがある人は、私の口から何度となく聞いたフレーズかもしれません。

人生って何だろう。
耳タコな皆様にはしつこくて申し訳ありませんが、相変わらず折に触れて私は考えています。
「もう人生って何だろうという問いは無意味だからやめた」と宣言したこともありましたが、やっぱり考えてしまいます。それが私の一つの思考の癖なのかもしれません。あるいは私は暇なのかもしれません。( ´∀` )
いずれにしてもこの問いは私の幸福論に繋がっているので考えずにはいられないのです。

今自分の身の回りで起こっていることをどう捉えたら良いのか。人はどのようにして幸せを感じるのか。逆にどうしたら様々な苦しみや不安から逃れられるのか。
幸せとは何なのか、苦しみとは何なのか、これを知りたくて、私は偉大な哲学者たちの考えや言葉を求めました。哲学とは一言で言うとその時代ごとの幸福論の追求です。

重要なことは尊敬する人や立派な人から教えてもらうものだと思っていた私ですが、私が今これだろうと思っているものは「答えは自分の中にある」ということです。
「自分にとって何が幸せか」というのは文字通り、その自分にしか分からない事であって、10人いれば10人それぞれに違うのです。
幸せになるために何に注力するべきかというと、自分はどうありたいのか、自分はどうなったら幸せなのかということを自覚すること。そこに経済的な成功や社会的地位が強く関係する人もいるでしょうし、そうじゃない人もいるでしょう。どちらでも良いのです。
大切なのは、色々な人の価値観や溢れかえる情報に飲みこまれそうになる中でも「自分にとって何が幸せか」を認識しブレないようにする、ブレたとしても早めに戻ってくること。
それが今私が考える幸福論です。
ちなみに自分にとって何が幸せかをブレさせないというのは、変化してはいけないということではありません。(ここからは違う話になるのでいずれまた。)

だから、自分が幸せかどうか、自分の人生って何だろう?という問いの答えは、過去を振り返って探すものでもなければ未来にあるものでもなく、私の中では「ただ今の己を見よ」ということになりました。
人生とは何か。人生とは「今」の連続。
(当たり前というかとてもシンプルでした。笑)

そんな今の私の暮らしはというと、私はワンオペで家事と育児をしながら仕事をしています。
家事は自分が心地よいと思う程度にし、育児では相変わらず笑ったり悩んだりしていますが、子ども達の喧嘩やグズグズ、イヤイヤ含め、密着時間をゆとりをもって見られるようになりました。
仕事では自分で考えたことを行動に移してみるしかなく、そこはいつも多少ガクブルしていて、大胆に挑戦しているかと問われると自信はないですが、時々相談に乗ってくれる友人や仕事を頼んでくださる方がいてくださり有難き幸せです。
コミュニティづくり、オープンエア、新たな講義作り、フードコーディネーターとしての活動、やろうと思っていることを一つずつやってみようと思います。
また、ワインを一生楽しく美味しく飲むための健康維持として運動を始めました。体力がついてきたのでコロナ禍が落ち着いたらいよいよメドックマラソンに挑戦したいです✊

これがフリーランスになって1年、私の今です。
課題もあるしもっと頑張らねばなりませんが、こうありたいというところからはそんなにブレてないのではないかと思います(キリッ)。


【これから】

最後にしてとても短い今後の抱負ですが、
「今」を尊ぶこと、居場所(=「居間」)をつくることを活動の理念とし、この度、企画事務所 imaを開設したいと思います。
(ふぅ、やっと言えました。)

今後の事はまた随時報告させていただきます。
フリーランス2年目も皆様のお役に立てるよう頑張って参ります。
どうぞよろしくお願いいたします。


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