読書記録
無目的な施策の応答/ 又吉直樹
効率的な戦略ではなく、煮込んでいる試作を見てみたいと思う。
誰かから与えられる思考や言葉は形としてそこにあったとしても、自分の日常や思考と響き合うことでより明確になったり、また違う試作を生み出したりする。
自分だけがいいと思って作った暴走屍は、誰かが読んで蘇生する。
少しの経験や知識で目の前の物事に容易く反応してしまうのは仕方ないとしても、その後さらに考えてたどり着いた答えらしきものさえも、疑える。
不確かなものを凝視するときに、夜の暗闇は役立つ。
便利になることへの恐怖。←不便には、解決するという選択だけでなく、放置や逃避という選択肢もある。
迎合ではなく、起爆するための条件。
俯瞰は、ときに自分の視野の狭さを流布する。そして、「普通」という主語を嫌がる癖に、その枠組みを設定しているのが自分であることに困惑する。
取り止めもない短絡的な情報でも盛り上がれるのは未成熟だからではなく、むしろ物事を個々で咀嚼する柔軟性があるということ。相手の話にレベルを求める態度こそ、想像力も話力も文章力も衰えている。