mellow.Pを聴き、夜を楽しむ。

体が自然とゆらゆら揺れる。夜、ひとりの時間を楽しむために好きな飲み物と読みかけの本を用意し、この曲をかける。

mellow.P / 松尾太陽

キュートで耳触りのいいメロディと、どこか刹那的な歌詞。その間を繋ぐような太陽くんの甘くて、でもどこか欠落を感じる歌声。その歌声を聴いていると、メロディが体に染み込んできて、歌詞が記憶を刺激する。現実から少しズレたような妙な浮遊感。

♬誰もが孤独に追われる妙な時代 僕は聞いていい? 話していい?目を閉じたらいい♬

歌詞に誘われ目を閉じると記憶の中。左手で持った本を置き、氷の溶けはじめた飲み物を揺らす。

♬未来がどう転ぶかなんて考えない 君と笑って終わりたい♬

ほんの少しの後ろめたさと圧倒的な心地よさを感じる歌声に心を預ける。

太陽くんの歌声に出会うまでは、音楽は何かをしながら楽しむものだったなぁ、と思う。エンドレスに流れるmellow.Pを聴きながら、閉じた本をぼんやりと視界に入れつつ、溶けた氷で薄くなった飲み物をほんの一口飲む。

♬全て捨てて 行くのも良い♬

音楽だけで夜が深まっていく。

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