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再会…夢の中で

どこかわからない。

ゲームの世界の中の、館の迷路みたい。

何かを追いかけながら、1人で進んでいる。

そこを抜けたら、真っ白な世界。

右側に、人影が見えた。

知らない女性が、ベビーカーの脇に立っている。

誰かはわからないけど、何となく会釈した。

左側にも人の気配。

まさか……


ちょうど一周忌を過ぎた、昨年亡くなった娘だ……

フラフラと近づき、抱き上げた。

生前、10歳を過ぎても抱き上げていた。

腕に伝わる、ずっしりとした重み。

肌触りに骨格、しがみついてくる感じ。

伝わってくる、温もり。

見覚えのある表情、いつもの笑顔。

全部、忘れるはずもない。

本物の、リアルな感触。


湯灌の時さすってあげた、あの冷たい感触じゃない。


もう一度確認する。

やっぱり、あたたかい。

ありがとう、来てくれて。

また、逢えたね。

夢の中なのは、わかっているよ。


目が覚めた。

泣いていた。

でも、うれしかった。

ありがとう、また逢いに来てね…

思い出が、ひとつ

増えました。


八月九日の朝に見た、不思議な夢でした。

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