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【新規・初心者向け】デュエプレ10弾環境のクロスギア入り赤緑速攻に関する考察【ND/ADマスター到達】

⓪はじめに

ブレイズクローで6回殴れば決闘者は爆発する。

本記事は10弾環境のクロスギア入り赤緑速攻に関する考察となる。
自身の振り返りと速攻デッキの布教を兼ねての記事となるが、9/30から開催される「にじさんじコラボ第二弾」から多少増えるであろう新規や初心者を、デュエプレのメインコンテンツであるランクマッチでマスター到達へと後押しすることも目的としている。勿論現在プラチナ帯で戦っている方たちの力にもなれば嬉しい。

本記事ではクロスギア入り赤緑速攻というデッキを、

①速攻デッキの概念
②デッキレシピとカード採用理由
③クロスギア入り赤緑速攻の基本的なポイント

という順序で解説していく。また最後のおまけには100%主観による対面別評価を書いているのでヒマなら見ていって欲しい。

・カード資産が乏しくて強力なデッキが組めない
・環境デッキを握ってもミラーが多く勝ち切れない
・速攻デッキが苦手で対策をしたい
・単純にヒマ

今回は以上のどれかに当てはまる方へ向けた内容となる。当てはまらなくても暇なら読んで貰えると嬉しい。ただし文字数だけはやたらと多いので時間が有る時にどうぞ。
また過去にも速攻デッキに関する記事をチラホラ書いているので、気が向けばそちらもどうぞ。環境の違いを感じられるかもしれない。

6弾環境の赤白速攻に関する考察
7弾環境の速攻デッキに関する考察
7弾AD環境の赤緑速攻に関する考察
8弾AD環境の黒緑速攻に関する考察
9弾環境の速攻デッキに関する考察?
そんなもの ウチにはないよ…


①速攻デッキの概念

この項では速攻デッキの概念について筆者が考えていることを述べていく。
デッキリストの紹介要素はないので、興味が無い方は読み飛ばして貰っても構わない。

まずデュエプレは相手のシールドをブレイクし、相手より先にダイレクトアタックを決めた方が勝つ(※一部例外アリ)ゲームである。ブレイクされたシールドは相手の手札となり、時にはシールドトリガーとして強力無比な効果を発動することもある。シールドを減らすことは勝ちに直結するが、同時にシールドをブレイクすることで相手の手札を増やしたりトリガーを発動させることは負けに直結する。不思議なゲームだと心から思う。

その中で速攻デッキの特徴は、

・攻撃するためのクリーチャーを可能な限り早いターンから展開し、
・最も効率の良いタイミングで攻撃を仕掛け、
・シールドブレイクして増えた手札を上手く使わせないまま、
・相手が態勢を整える前にダイレクトアタックを決める。

以上の点にあると筆者は考えている。ロクにカードをプレイできないままダイレクトアタックを決められた経験を持つ人は相当多いだろう、割と一方的な攻勢を決めやすいのが速攻デッキの特徴だ。
一方で攻撃するためのクリーチャーに合わせて小型のブロッカーを上手く合わせられたり、強力なトリガーを踏んでしまうと途端に形勢逆転し、敗北へと一直線になりやすいのも速攻デッキの特徴と言える。スクラップにされたり地獄の門を開いたり天国の門を開いたり出直させられたり、その負け方は実に多種多様だ。
そしてこの2つが合わさることで「速攻デッキは典型的な運ゲー」と感じる人は少なくないと思う。ぶっちゃけ筆者もそう感じるときはある

また速攻デッキは性質上、1~3コストのクリーチャーを中心に構成されることが非常に多い。そしてそれらの大半は低レアのコモンやアンコモンで占められる。派手な効果を持つ目玉カードは高コスト帯、高レアで収録されるのが道理だからだ。話は逸れるが1コストの超強力汎用カードが高レアで収録されたらゲームとしてどうなのかと感じる。ねぇウィザーズさん?
つまり速攻デッキは大体の場合で安くで組むことが出来る。これは立派な特徴だと筆者は思っている。

そして速攻デッキの特徴として、1戦ごとの平均時間が非常に短いことも外せないだろう。そりゃそうだ、大体の試合は4~6ターンで終わるんだから。
これはゲームとして見ると良し悪しであるが、ある程度の対戦回数を要求されるランクマッチでは有利に働くことが少なくない。一方で1戦1戦が雑になりやすいという見方もあるが、これは個人次第だと思う。

これらをまとめると、速攻デッキとは

・(運が向けば)うまい
・やすい
・はやい

の三拍子を兼ね揃えたデュエプレ界のジャンクフードと言えるだろう。物理的な取っ付きやすさ関して右に出るデッキタイプは無いと思う。

ただし、ジャンクな良さしか無いと言われたらそれは全力でNO!と言い切れる。速攻デッキの「うまさ」=勝ちやすさ・強さが運だけではなく対戦環境、デッキ構築、そしてある程度のプレイが十分に関与するカードプールに10弾環境は組みあがっている(気がする)からだ。
速度を優先するか?パワーラインを優先するか?序盤の盤面制圧を優先するか?継戦能力を優先するか?一発逆転のトリガーを優先するか?それらは全てデッキ構築次第であり、それによってデッキの尖り方は大きく変化する。またプレイもデッキのコンセプトに応じた動きが要求され、構築次第で最適解となる使用カードや攻撃するタイミングが変わることも少なくない。

そして、デッキ構築とプレイ検証を行う上でも「やすさ」と「はやさ」は見逃せない。
1戦の「はやさ」は試行回数を積むうえで有利に働き、デッキの感触を掴んだり有効なプレイを身に着ける上で非常に有利と言える。コントロールミラーを1戦やっている間に速攻を4~5戦ほど回せることも少なくない。
そして「やすさ」は改善目的でデッキを組み替える際に必要となるカードのコストが安くなることで、より気軽に生成し試しやすいという恩恵がある。スーパーレアは1枚ですら思い付きで生成することに多くのプレイヤーは躊躇するだろうが、その点コモン・アンコモンだらけの速攻は簡単に作ることが出来る。
更に言えば、自分で実際にカードをプレイすることで上達や勝利に繋げていく手法は特に速攻デッキと相性が良いと思っている。それはマナが少なくプレイできるカードの種類も少ない序盤ゆえにシンプルな条件が多く、感覚と確率の間で剥離が起こりにくいからと筆者は考えている。(逆にコントロールデッキはカードの切り方が複雑かつ長期戦になるため、有識者の配信を見たり通話等でじっくり身につける方が上達に繋がりやすい?)

つまり何が言いたいかというと、速攻デッキは運に任せて上振れを狙えるだけが良さじゃなくて、コストの安さや回転の早さ、そこから繋がるデッキの組み替えやすさと検証のしやすさも魅力だよ!ということである。
そして、これこそが新規や初心者にとって速攻デッキをオススメしたい理由でもある。始めたばかりのプレイヤーでも不自由しないのは絶対的に良いと思っている。
一方で人事を尽くした上での下振れもしょっちゅうあるので、それに耐えられなければやっぱりオススメできないかもしれない。


②デッキレシピとカード採用理由

この項では実際に筆者が用いたクロスギア入り赤緑速攻のデッキレシピとカード採用理由を考察していく。
本当は黒緑速攻や赤白速攻、赤黒速攻やリース速攻らと比較しながら考察するのがベストだが、そこまでの知識経験が無かったので今回は妥協(手抜き)する。

それでは早速今回使用したリストを見ていこう。

こちらの構築を使いボルバルザーク・紫電カップはNew Division(以下ND)/All Division(以下AD)の双方でマスターまで到達。勝率はそれぞれ40戦の勝率6割近くでクリア。元々NDで使っていたのだが、そのままADで転用したら思っていた以上に勝ててしまった。
そのお値段(生成費用)は何と40枚で2900dmp、やすい!SR1枚+VR1枚でお釣りが帰ってくる。更に言えば当たりやすいカードばかりなので、パックを開けている内に自然と集まる面々と言えるだろう。
ちなみにマスター到達報酬は2000dmp+10パック、ND/ADの両方で到達すれば4000dmp+20パック。1シーズンでdmpを回収できたときの恩恵は計り知れない。

続いてカード毎に見ていこう。()内の数字と記号は収録弾数と個人的な生成オススメ度だ。良ければ参考にして欲しい。

《凶戦士ブレイズ・クロー》(1弾、デッキビルダー2021、闇・火・自然アタック/◎)…4枚

NDは実戦レベルの1マナクリーチャーが少ないこと、何よりこの構築の1tブレイズクローは手札次第で十分強いことから4枚採用。構築済みで簡単に揃うのも嬉しい。

《炎刃 イダテン・アクセラー》(10弾/◎)…3枚

安定性とカードパワーを兼ね備えた強力クロスギアだが、2枚以上来ると腐るのとサーチカードを積んでいるので3枚採用。速攻は勿論、様々なデッキで今後も使えると踏んでいるので生成しても損は無い。

《スナイプ・モスキート》(1弾、9EX弾/◎)…4枚

緑入り速攻の最強カード。このカードを上手く扱えたら脱初心者と言えるだろう。攻撃時にマナを減らすと捉えるか、手札を増やすと捉えるか。当然4枚採用。

《覇翼 フェアリー・アクセラー》(10弾/△)…1枚

個人的にオサレ要素で入れた1枚、行商で3種類から選べるようにしたかったのだ。モスキートのマナ回収を実質1ドローに変換するのは勿論、この構築だと4マナ以上に伸ばす意味合いが有るので案外マナ加速が無駄にはならない。でもクリーチャーと代えた方が多分強い。

《弾け山のラルビン》(7弾/△)…2枚

赤緑速攻だと安定してパワー3000を維持できる強みを買っての2枚採用。このデッキの自由枠。他の候補としては《夢見がちモッフル》や《ダンディ・ナスオ》、《愛嬌妖精サエポヨ》など。感触に応じて使い分けよう。

《放浪兵エルジージョ》(8弾/○)…4枚

5~8枚目のゴンタ。破壊時のデメリットをフェアリーアクセラーで軽減できるのも個人的には嬉しい。常時パワー4000であることが強いので4枚採用。

《熱刀 デュアル・スティンガー》(10弾/◎)…2枚

ブロッカー殺しのクロスギア。専ら3ターン目に2マナジェネレート→1マナクロスで待ち構えるブロッカーを奇襲気味に破壊することが多い。2t行商でサーチ出来るのが非常に優秀で、先1ブレイズクローが戦える理由になる。一方で腐る時はとことん腐るため2枚採用。

《鍛冶の行商》(10弾/△)…4枚

コンセプトの中核にしてゲームプランに多様性を与える1枚。このカードを2t目に出すか否か、出した時どのクロスギアをサーチするかが重要になる。プレイに選択幅を与えたいので4枚フル採用。
一方でパワーは最低限の2000、クロスギアも手札に加えるわけではなく山札の上に固定するだけでアドバンテージは稼げないので、単体のカードパワーとしては非常に心もとない。このデッキでは強いが、汎用性を考えると生成は手放しにはお勧めできない。アンコモンだし安いけどね。

《無頼勇騎ゴンタ》(3弾、8EX弾、闇・火・自然アタック/◎)…4枚

2マナパワー4000は正義。構築済みで4枚手に入るのも素晴らしい。無条件に強いので4枚採用だが、実は2ターン目の優先度は行商>ゴンタなことが多いので安易に出すことは多くなかったりする。

《ピアラ・ハート》(5弾/△)…4枚

トリガー三銃士その1。メカオー、パンダ、ツヴァイ、ゼロフェニの進化元(一部)や小型ブロッカーを焼き払える凄いやつ。更にイダテンを装備すれば焼き払いながらシールドを殴れる一流アタッカーに早変わりする。3マナのトリガー獣+イダテンでSAに化かせたいからこそ4マナ以上に伸ばす意味があり、フェアリーアクセラーを採用する理由となっている。
一方でトリガー時に有効でないことも多いので優先度はトリガー獣の中だとやや低い。11弾からNDで使えなくなるのも生成を渋らせる要因だ。

《怒号するグリンド・ホーン》(6弾/○)…4枚

トリガー三銃士その2。トリガー時の防御性能は全カード中でもトップクラス。特にメカオー対面は相手がジャストキルを仕掛けてくることが多いため、ギリギリの状況からこのカード1枚で受けて返す展開が少なくない。一方で手出し性能は最弱、4枚採用のためよく目にするので手札に引いたら最優先でマナに送ろう。

《自由な旅人ベア子姫》(7弾/○)…4枚

トリガー三銃士その3。パワー2000以下をマナ送りにする効果は武者デッキのサポートやゼロフェニデッキのほぼ全てのクリーチャー、ツヴァイのブロッカーやトリガーガントラビートの烈流神等の比較的動きが早いデッキ相手に手出しでトリガーで大活躍する。ピアラと比較した際の1000差は非常に大きい。またピアラと同じくクロスギアを装備させれば一流アタッカーにもなるので当然4枚採用。


採用理由は以上になる。今回はデッキとして形にするとき、

・クロスギアでデッキ全体のカードパワーを底上げする
・高パワークリーチャーで相手の火力除去を効きにくくする
・除去持ちクリーチャーで相手の盤面展開を妨害する
・大量のトリガー獣で殴り合いに強くする

以上の点を強みにすることを意識して構築した。
NDの赤緑速攻はカードプール上どうやっても速度を出し切れないため、それならいっそ除去耐性とトリガー性能を高めることに集中した。
そして使ってみて特に重要だったのがクロスギア。今回はクロスギアを使うことで小型のトリガー獣が想像以上に化けた。詳しくは次の項で説明する。


③クロスギア入り赤緑速攻の基本的なポイント

この項では②で紹介したクロスギア入り赤緑速攻を使うにあたり、基本的なポイントや心構えを箇条書きで伝える。経験者からしたら当たり前のように思えることも多いだろうが、良ければ目を通してみて欲しい。そしてツッコミどころがあれば遠慮なくDM等で言って欲しい。

一、運が無い時は割り切ろう、そして一旦休もう
…デュエプレは対戦相手のデッキからトリガーまで、特に運が付きまといやすいゲームだと言える。勝てない時はどう足掻いても勝てないので、そんな時は素直に諦めよう。負けが込んでイライラすると絶対にプレミが増えるぞ(体験談)。

二、初手のモスキートは腰を据えて、ブレイズクローは突っ走って
…1ターン目にモスキートかブレイズクローかで迷う場面はこのデッキだと多々あると思う。そんな時は他の手札と相談しよう。理想的な動きが狙える場合はモスキートを召喚して一斉に殴れるよう力を溜め、逆に手札が優れなくて強引に突っ走るしかない場合はブレイズクローに全てを託そう。

三、3ターン目の動きを強く意識しよう
…3ターン目は速攻デッキが殴り始めるのと同時に、多くの相手デッキが動き始めるターンとなる。ここでクリーチャーを横に並べるか、クロスギアを設置し終盤に備えるか、ベア子姫やピアラで除去を行うかが勝負の分かれ目となるので、マナにカードを置く際は強く意識しよう

四、モスキートの我慢は大事
…三でも述べたがこのデッキは3ターン目の動き、言い換えれば3マナで器用な動きが出来るように構築されている。1ターン目に出したモスキートを2ターン目から殴らせたい気持ちは分かるが、そこをグッと堪えて3ターン目以降の攻勢に繋げた方が良い試合は多い。
一方で例外もある、2マナあれば十分な動きが出来る手札(ブレイズクローを大量に抱えている)の場合だ。余談だが、「モスキートは2ターン目に殴るべきではない」というのは他のデッキでも当てはまることが多いが、上に挙げた状況が発生しやすい構築は柔軟な判断が求められる=プレイが難しいデッキだと思っている。

五、殴り順番はフィニッシュ時とそれ以外で判断
…速攻デッキ、というよりはデュエプレ全体として意識するべきことにクリーチャーの殴り順がある。基本的には、
フィニッシュ時以外…トリガーで破壊されたくない順番
フィニッシュ時…パワーが低い順番(=火力除去の耐性が低い順番)

の順でブレイクするのがセオリーと言える。特に中盤はデーモンハンドやアクアサーファーでパワー3000~4000のクリーチャーを除去されると一気にテンポを失うので、それらのクリーチャーが可能な限り生き延びるように殴るのが望ましい。火力除去に耐性を持つクリーチャーは理不尽なトリガージャックやギフトメツに対する切り札となる
逆にフィニッシュ時は少しでも倒し切る可能性を高めるために、火力耐性を持つクリーチャーを残して殴っていこう。トリガージャックの恐怖はあらゆるデッキに潜んでいる。

六、序盤の行商は強いが、終盤の行商は微妙
…このデッキの目玉とも言える鍛冶の行商。2マナで次のドローをクロスギアに固定するかを探索で選べる効果を持っているが、これは非常に重要な次ターンの行動を確定するという役割を持つ。そう、三で述べた3ターン目の動きだ。
ここで強力な2マナ獣が手札に残っていればデッキトップにイダテンを固定、3ターン目に2マナ獣+イダテンジェネレートで4ターン目以降の動きを強くするのが望ましい。
また1ターン目でゼンアク等の白または青のマナが置かれた場合はブロッカーが出てくる可能性もあるため、脅しを兼ねてスティンガーをデッキトップに固定する動きも強い。スティンガーを抱えているだけでも相手からすれば相当嫌なはずだ。
一方で手札は増えずパワーは簡単に除去される2000ライン、デッキトップにクロスギアを固定する効果もクリーチャーの展開を遅らせるので終盤には活きない場合も多い。早い段階で必勝の構えを備えるパーツとして使うのが良いだろう。なお召喚時にクロスギアを選ばなかったらそのまま山札がシャッフルされるだけになる、よく使うので覚えておこう。

七、フェアリーアクセラーは無理して出さなくても良い
…そもそも採用するなとは言わないで。
このデッキだと単体で活きづらいのがマナを伸ばすクロスギアであるフェアリーアクセラー。後攻ならともかく先攻だと貴重な手札を打点にならないカードとして消費することに繋がるので、「とりあえず出しとこう」のノリで出すとクリーチャーを並べきれず痛い目に合う可能性がある。
一方で1ターン目モスキートから2ターン目フェアリーアクセラーをジェネレート+クロスから攻撃する流れは十分に強い。またクロスギアが手札にあり、4~5マナに伸ばす展開から勝利が見えている場合は積極的にプレイするべきだろう。ちなみに5マナまで伸びれば、ベア子姫やピアラがイダテンとスティンガーを纏いながらブロッカーを2体跳ね退けつつSAを決める姿を拝むことが可能になる
使いどころを選ぶので採用を含めて難しいクロスギアと言える。

八、手出しのベア子姫を使う場合は相手のデッキタイプを意識
…ベア子姫は2000以下の危険なシステムクリーチャーや厄介なブロッカーを盤面からどかせる強力なカードだ。その一方でマナが伸びるタイミング次第では、相手の強力な動きを助長する場合もある。
特に危険なのは武者の2→3マナ。武者相手はザンゲキマッハアーマーを出された返しのターンに決め切れなければ敗色濃厚となる。そんな場合は無理に除去せず2マナ4000獣を並べて圧を掛ける択もあるだろう。その他もツヴァイ相手に攻め切れない状態で手札とマナを与える行為も非常に危険だと言える。
一方で武者の3→4トリガーガントラの3→4は積極的にベア子姫をぶつけても良いだろう、それらには5マナでの強い動きが環境に少ないからだ。
ベア子姫は3マナとして破格の性能を誇っているが、使いどころが難しいので大事に扱ってあげよう。

九、時にはトリガーを信じるプレイを
…今回の赤緑速攻ではSトリガーを大量(当デッキ比)に積み込んでおり、これらを頼りにする場面は往々にして有った。
特に重要なのが武者対面。武者に殴る的を与えず、攻撃時効果の為に無理やりシールドをブレイクさせてからのトリガーからカウンターを狙う試合は少なくなかった。逆にトリガーガントラビート相手では、逆に多少無理にでもシールドを割り切りさえしておけばカウンターが決まる展開も多かった。
ちなみにトリガーを積み込んだ理由は、環境を代表するトリガーガントラビート相手に一定の勝率を取りたかったからだ。しかしトリガーを積んだ分だけ手出しの優秀なクリーチャーを積む枠は減り、デッキ全体の速攻性能はどうしても低くなる。そうした構築は速攻デッキの強みを失わせるため、これまでは難しかった。
今回それが可能になったのはクロスギアによってデッキ全体のカードパワーが高まったからだ。SAやブロッカー破壊を持つクロスギアと合わせることで、手出し軽量トリガーの持つ役割が増えたからこそ、速攻として成立している面は間違いなく有った。

十、環境に適していない時は素直に退こう
…もしかするとこれが一番重要かもしれない。速攻というデッキは構築上、単体のカードパワーを高めることが難しい。
現在の環境は全ビートデッキの天敵である天門が少なく、その隙を突いてマスターまで到達したように感じた。クロスギアの存在によってある程度は天門とも戦えるようになっているはずだが、その上でも苦戦は免れられないだろう。
またシールドを増やしながら盤面を制圧する武者も非常に苦しい相手になる。今回はこのデッキに多くのプレイヤーがメタを張る構築でランクマに潜っていた時期で、その影響でたまたま数を減らしていたようにも思える。
あくまで環境読みに基づいた構築が重要であり、不利をデッキパワーとプレイで押し返すデッキタイプでは決してないので、これらのデッキが極端に増えてきたら無理をせずに退くことも大事だ。

以上がクロスギア入り赤緑速攻を使用する上での十か条だ。一部が強引だったり後付けに近かったものもあるが、プレイで迷っている際の助けになれば嬉しい。


④おわりに

今回この記事を書いた理由としては、赤緑速攻が割と面白い立ち位置にあることがまず第一、続いてコラボで増えるであろう新規が使いやすい記事を残してデュエプレ人口を少しでも増やしたいというのが第二、そしてその妨げになる可能性のあるデッキに対する打開策の一つが赤緑速攻と感じたことを第三に、記事として書くに至った。

速攻は必要カードを揃えたりデッキを組み上げるハードルが比較的低く、その上でデッキ内のカードを組み替えることによる変化を感じられやすいデッキタイプだと思う。そして打倒を誓ったデッキタイプを倒すために差し込んだカードが、試合で大活躍した時の快感は何物にも代えがたいものがある。

その一方で速攻だけに留まって欲しくないという思いも筆者は抱いている。コントロールやビートダウン、コンボや変態構築といった様々な楽しいデッキがデュエプレには存在しているし、これからも増え続けるからだ。(願望)
ただし、それらのデッキを作るためにはにはパック開封やカード生成費用が必要になる。そしてパックを手に入れる術として毎月のランクマッチと報酬があり、そこで勝ち抜きカードをもぎ取るための手段としても速攻デッキは大きな価値がある。

上の表はマスター及びレジェンド到達時に筆者がメインで利用していた過去のデッキリストである。安いデッキでも構築とタイミングとプレイが合えば一線で戦えるのはデュエプレの美点だと思うので、中々勝てない・資産が集まらなくて挫けそうな時は是非一度速攻を握ってみて欲しい。


この記事がマスター到達、そして資産不足で悩む方への力になれば嬉しい。
デュエプレはなんだかんだ楽しいし、デュエプレに携わる人も個性的で楽しい方が多いように思う。この記事を読んだ貴方もそんな環境を作る一人になれば筆者としては僥倖である。


2021/9/24 こじぃ









⑤おまけ(対面別評価)

レシピは拾い物。基準は雑。多分恥さらし。何かあればDMまで。

◎自壊ゼロフェニ

先攻…ガン有利 後攻…有利 総合…有利

・評価
今回はこれを書きたいがために記事を出したまである
とにかく有利、4000以上を並べて殴っているだけで大体は倒せる。
最近はギャスカを積まない安定派が多く、最速でも4ターン目ゼロフェニの相手が多いので非常に楽。
ただし後攻引いてブン回られたら流石にキツい。

◎赤白武者

先攻…微不利~五分 後攻…不利 総合…微不利

・評価
現環境の天敵。
ザンゲキマッハアーマーがインチキもインチキ。
一度コントロールされたら盾増殖により巻き返す術が無くて辛い。
ただ先攻引けば5ターンキルが許されるのでトリガー次第では割と殴り切れることも。
バキーンでクロスギアを潰されるのは頭に入れておく。

◎トリガーガントラビート

先攻…微有利~有利 後攻…不利~微不利 総合…五分

・評価
先攻取ってワンパントリガー回避すれば大体勝ち。
後攻引いてライフからスタートされたらほぼ負け。
運ゲーの応酬になりがちだがピアラとベア子姫が割と効くので、速攻で唯一ガントラに五分を取れるデッキだと感じている。
ただし黒入りの場合、ベガやライトニングキッドで粘られると相当苦しい。

◎4Cギフト(赤入りネクラ(白黒緑))

先攻…微不利~五分 後攻…不利~微不利 総合…微不利

・評価
4000ラインを生き残らせられるかの勝負。
先攻取られてのポン出しウルコスが死ぬほど憎く感じる。
ハンドやナチュトラを踏む分には何とかなるが、トリガージャック→チャンプブロック→ギフトゲキジャック蘇生→キングが渋い。
ギフトを引かれなかったら意外と何とかなる。

◎4Cコントロール(白青黒赤)

先攻…五分~有利 後攻…微不利~微有利 総合…微有利

・評価
パワー1000のブロッカー軍団はピアラで処理可能。
ボルシャリオはパワー4000ラインで乗り越えられるなど基本的には有利。
先攻取られてロスチャ→ベガと繋がれると流石に苦しい。
採用されているトリガーの枚数が勝率に直結する。ハンドアドバンテージに寄せた構築には勝てるがトリガーモリモリ構築は結構辛い。

◎5cコントロール

先攻…微有利~有利 後攻…五分~微有利 総合…微有利

基本的にはタコ殴り。
面倒くさいブロッカーがよく出てくるのでスティンガーは割と優先。
先攻取られてのライフミラクルデリンダーは負けイベントなので諦め。たまにノートリで轢き切れるけど。
フュージョンも似たような感じ。

◎青白メカオー

先攻…微不利~五分 後攻…不利 総合…微不利

・評価
スティンガーを引き込めてやっと勝負になる。
ピアラ、ベア子姫、スティンガーで延々と除去しつつ睨み合いからのトリガー勝負へ持ち込むことも。
過去の絶対的な不利からは持ち直したが、後攻では決して当たりたくない。

◎ロマノフ

先攻…微有利 後攻…五分 総合…五分

・評価
初動が遅いので基本はタコ殴り。
ただしロスチャ後にトリガーサインを踏んだら大体アウト。ザンゲキ+イエスも相当辛い。
トリガーを踏み抜かないよう祈ろう。

◎黒緑速攻

先攻…有利 後攻…五分~微有利 総合…微有利

・評価
ブン回られない限りは基本有利。
盤面処理とトリガーの数、SAの差で睨み合いにはかなり強い印象。
墓地進化やマナ進化が出てきたら多分相性ひっくり返る。

◎ツヴァイ

先攻…微不利 後攻…微不利 総合…微不利

・評価
とにかく慎重さが求められる対面、シールドを刻むタイミングでのサーファーは考えない方が吉。逆にリーサル時は過剰打点を揃えたい。
盤面が2体未満なら攻勢に出て、2体以上ならツヴァイを警戒し横並べに徹してカウンターを狙うのが安定。
一番難しいけど楽しい対面、ピアラ・ベア子姫を多めに積んでいればそれなりに戦えるはず。

◎5Cカチュア

先攻…有利 後攻…微有利 総合…有利

・評価
カチュア側に初動が必須&トリガーも厚くないので基本的にはタコ殴り。
ただし先攻取られたりトリガーで止められて綺麗に返されると安定して詰められる。
ボルカニックアロー入りの構築ならカチュアを出された後も猶予があるので一層有利。

◎白緑ブリザード

先攻…微有利~有利 後攻…五分 総合…微有利

・評価
イダテンアクセラーがとても強い対面。
こちらのトリガーがそこそこ厚いので、殴り返しを無視して盾を割りに行った方が良い感じ。
ポロンやモッフルなどが居れば尚良し。

黒緑ドルバロム

先攻…有利 後攻…微有利~有利 総合…有利

・評価
思う存分タコ殴りにしよう。
ただしブン回れば最速4ターンでドルバロムが飛んでくるので、百戦百勝とはいかなかったりする。
クロスギアがドルバロムで破壊されないのはちょっと偉い。

◎ドロマー天門

先攻…不利 後攻…不利 総合…不利

・評価
ただひたすらに地獄。一番当たりたくない。
クロスギアが生命線、もし盤面制圧されてもイダテンとスティンガーが残っていればワンチャンを残せる。
気合で殴り切ろう。


以上が100%主観の相性となる。ここに載っていなかったデッキはランクマで当たらなかった為割愛。こうやって見るとデッキタイプは多い環境だと思う。ちなみに有利不利をカウントしたところ、

 有利…3
微有利…4
 五分…2
微不利…4
 不利…1

と中々いい感じの立ち位置にいる。正直かなり贔屓は入っているが。

とはいえ公平な目で見ても絶望的な対面は殆ど無いので、軽い気持ちで潜っても運さえ悪くなければ大負けするデッキではないと思う。運が悪かったら全敗も平気で有り得るが
それと速度を出し辛い構築(4ターンキルがそれなりの上振れ)なので、マナブーストしてドローして手打ち手門ザーディアなんかをしてくるデッキが一番辛そうだと思ったが、そんなデッキが環境にそう多くないも追い風となっている。

赤緑速攻好きは勿論、一昔前の赤白速攻に近い感覚もあったのでそれらが好きだった方にもお勧めしたい構築だ。


以上、中途半端だけどおわり。ここまで読んでくれてありがとう。

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