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赤白速攻に関する考察(11/21追記、バトルアリーナ優勝について)

0.はじめに

「赤白速攻って運ゲー押し付けてウザいよねー」
「赤白速攻って実力無い人が運任せで握るイメージがあってダサい…」


違う、違うんや!!
確かに運要素はめっちゃ大きいけどそれだけやあらへんのや!!
確かにプレイング要素は少ないけど構築はかっちり考えるもんなんや!!

その思いから今回筆者はこの駄文を書き綴った。

赤白速攻を握るのに抵抗のある方、
赤白速攻で中々勝てない方、
速攻デッキを最近握り始めたビギナーの方、
単純にヒマな方、

もし良ければご一読いただけると非常に嬉しく思う。



(公式大会の優先権すら受け取れなかったヘッポコプレイヤーが無料で書いた処女作なので内容のクレームは受け付けかねます、でもアドバイスを頂けたらめっちゃ喜びます)

目次

0.はじめに
1.赤白速攻とは?
2.赤白速攻の特徴
3.コスト別の役割
4.殴り方の手順
5.相手別キーカード(6弾ver)
6.キーカード説明のまとめ
7.ランクマで使うにあたって
8.おわりに



1.赤白速攻とは?


速攻におけるデッキタイプの一つ。
4弾で予言者クルトおよび血風神官フンヌーの収録を切っ掛けに環境へ登場。他の速攻デッキを寄せ付けない速さと凶悪なトリガーを持つ一方で、クリーチャーのパワーラインが低く継戦能力も非常に低い。
現環境(6段環境)で赤白速攻が環境最速であるのは間違いないが「最適構築は相手のデッキタイプによって大きく異なり、そのカード選びを間違えると著しく脆くなる」と筆者は考えていることを最初にお伝えしておきたい。

2.赤白速攻の特徴

次に、赤白速攻の特徴を以下に挙げる。

速い(癖の薄い1マナクリーチャー、SA持ちが多い。4tKILLが現実的)
→白ブリザード…5~6t、メイデン…5~6t、ツヴァイ…4~6t
リソース補充が虚無(青のキャントリや緑のマナブ→マナ回収が無い)
→初期手札5枚+通常ドローの4~5枚で6打点を入れる動きになる
相手への除去手段が限られる(ブロッカー限定破壊、CIP火力、タップ等)
→盤面を取りに行くのは一部のデッキ相手だけ、とにかくシールドを優先
トリガーが強い(スパーク、アポカリ、コロン、スクラッパー等)
→相手に盤面を奪われても一発逆転を狙える

つまり、
少ないリソースで相手の妨害を掻い潜り(重要)、状況が整う前にダイレクトアタックを決める、若しくは相手シールドを割り切ってこちらのトリガーでの逆転を狙う
デッキタイプだと言える。リソース勝負、ダメ絶対。

3.コスト別の役割

基本的には1~3マナのクリーチャーや除去札、4~6マナのトリガーで構成される。それぞれマナ別に役割を見ると、
1コスト…最軽量クリーチャーとブロッカー除去。8~12枚。
ex)クルト、ブレイズクロー、火炎流星弾etc…
2コスト…一芸持ちのクリーチャー、デッキの核であり調整所。10~16枚。
ex)クックポロン、ザックランバー、ドライバーetc…
3コスト…SA枠。ここを増やすとトップ解決力が上がるが、その分序盤の安定性またはトリガー率が犠牲になる。8~12枚。
ex)フンヌー、ピーカプ、エグゼドライブetc…
4コスト…マナを払うギリギリのライン。トリガー、除去、サーチ、SA、といった要素を複数持つなら考慮。何なら無くても良い。0~6枚。
ex)コロン、ボルシャックバディ、メテオザウルスetc…
5~以降…大型トリガー。正規のマナを払うことは非常に少ないので、一発で盤面を返す効果を持つカードだけで良い。4~8枚。
ex)ホリスパ、アポカリプスデイ、スクラッパーetc…


1マナから3マナSAまでを澱みなく展開することが赤白速攻における攻撃面の肝であると共に、4マナ時に1+3or2+2の動きを取ることも多いため極端なマナカーブは個人的にお勧めできない。

4.殴り方の手順

☆シールドを殴る順番
一心不乱に殴るべし!!!
というのは当然よろしくない、シールドを殴る場合は当然トリガーをケアする必要がある。特に危険なのは青黒赤のトリガーであり、天門や除去コン相手は要注意である。
警戒度としてはスクラッパー>サーファー>ハンド>バイツ

①序盤、二体編
☆パワー1000が並ぶ場合
…バイツ、ハンドで狙われることをケアして特殊能力持ちの残したい方から先に殴る。(クックポロン、ドライバーなど)

☆パワー1000と3000が並ぶ場合
…サーファー、ハンドをケアして3000から先に殴る。(この場合に損をするのはバイツを踏む場合のみ、逆に1000から殴って3000を除去orバウンスされた場合は1000のクリーチャーが殴り返しや軽量除去の餌食になる)

②序盤、三体編
☆パワー1000、3000、3500(フンヌー)の場合
…スクラッパーをケアして1000・3000・3500の順で殴る。(1000でサーファーを踏んだ場合、3000戻しならフンヌーで1000を守るかフンヌーで追撃を選べ、フンヌーを戻した場合は次ターンにSAで殴ることが可能)

☆パワー1000、3000、2000(エグゼドライブ)の場合
…相手の盤面に3000以上の殴り返しが居ればエグゼ・1000・3000の順で、居なければ3000・エグゼ・1000の順で殴る。(確定除去を踏んだ時に生かしたい順番から殴る)

☆パワー1000、3000、1000(SA)の場合
…3000・1000・1000(SA)の順で殴る。(二発目の1000でサーファーを踏んだ時に1000(SA)を戻させるため)

③終盤、ダイレクトアタック編
…パワーの低い順から殴る。(有効となるバイツやスクラッパーを減らすため)


ただし相手が明らかに天門な場合はトリガー天門バルホルスでの被害を減らすために、強制攻撃持ちから殴ることを一応推奨。

☆ブロッカーが居る盤面での殴り方
①いち早くシールドを割りたい相手の場合
…上から殴れるクリーチャーのみでシールドを割る。パワー1000の連中は殴らない。

②ブロッカーを残したくない相手の場合(G0、進化Vなど)
…パワー500~1000のクリーチャーからシールドを割り、ブロックされたら上から取れるクリーチャーでブロックしたのを殴る。ブロックされなければ続けてシールドを割る。

5.相手別キーカード説明(6弾環境ver)

パターンA:展開型速攻
デッキタイプ:白緑ブリザード
メタ後の相性:有利
2マナ獣:◎クックポロン ○2マナトリガー獣
3マナ獣:◎3マナSA獣 ○ピアラハート
サンプルデッキ

☆概要
パワーラインが比較的高いクリーチャーが次々押し寄せてくるデッキ。
盤面を優先することは殆どなく、先に盾を割り切りトリガー勝負に持ち込むのが基本。ただし火力cip持ちが機能する場面(特にサエポヨを焼ける場合)ではSAで殴ることより優先する。
☆2マナ獣
クックポロンが全てにおいて最優先、また構築面では手数を増やす2マナトリガー獣も枠があるなら積んでおきたい。逆にパワーが多少高くても上から取られるので、ザックランバーやブルレイザーはマナ送りが吉。
☆3マナ獣
優先するのは3マナSA獣。フンヌーは極力後回しにする。この対面はパワー3500が活きる場面が殆ど無く、殴り合いだと非常に場持ちが悪いため。
☆大型トリガー
ホリスパ、アポカリプスデイともに効果抜群。このタイプを相手するときには是非積めるだけ積んでおきたい。

パターンB:単騎型速攻
デッキタイプ:クイーンメイデン
メタ後の相性:有利
2マナ獣:◎2マナトリガー獣 ○クックポロン
3マナ獣:◎ピアラハート ○3マナSA獣
サンプルデッキ

☆概要
パワー6000Wブレイクを持つクイーンメイデンを軸に速攻を仕掛けてくるデッキ。赤白速攻でメイデンを除去することは実質不可能なので、如何に早く横展開でシールドを割り切れるかの勝負。
☆2マナ獣
手札から出す場合はゴンタとレチアに取られないクックポロンが最優先。また2マナトリガー獣の出が勝敗に直結するので可能なら積む数を増やしておく。メイデンがこちらのクリーチャーを取ることは稀なのでパワーラインに気を配る必要は少ないが、スクラッパーを踏む場合やソーサ―ヘッドシャークが入る場合ものあるのでパワーが高いにこしたことはない。
☆3マナ獣
後攻ならSA獣で殴り合い、先攻ならピアラハートでレチアまたはジャスパーを焼却する。ピアラハートで焼却できた場合は勝利に直結することが多く、また防御トリガーとして機能しやすいのでこの対面が多いなら是非積みたい。
☆大型トリガー
効きが悪く、特にアポカリプスデイは不発に終わりやすい。トリガー獣を増やし、横展開でシールドを殴り切る攻勢にするのがオススメ。

パターンC:G0大型ビート
デッキタイプ:青単ツヴァイ
メタ後の相性:五分
2マナ獣:◎ザックランバー ○ドライバー
3マナ獣:◎ピアラハート ○フンヌー
サンプルデッキ

☆概要
優秀な低コストブロッカーと踏み倒し進化Tブレイカーを有する非常に強力なデッキ。この対面だけは盤面の取り合いを意識しないと安定して勝つことは難しい。一方でトリガーは薄く、特にホリスパを切っている構築だと有利な場面から捲られる可能性は低い。先攻後攻の影響が最も大きいマッチングの一つ。
☆2マナ獣
2000ラインを踏み越えられ汎用性も高いザックランバーかブロッカーを一方的に潰せるドライバーを優先。逆にパワー1000はブロッカーを越えられないのでクックポロンでも後回し。
☆3マナ獣
先攻ならピアラハートで相手の2マナ1000を焼く展開が理想。この対面でも防御トリガーとして機能するのがgood。後攻ならブロッカーを越えられるフンヌーかエグゼドライブを優先。また自分に1000以下のクリーチャーが居るなら先にブロックさせて盤面を取りに行くことも重要。
☆大型トリガー
スパーク、アポカリプスデイともに有効なので積んでおきたい。またコロンは手打ちによるタップキルおよびブロッカー処理、トリガーによる受け札として4積みを強く勧める。

パターンD:盤面制圧型ビート
デッキタイプ:WS(リース、ネクラ)
メタ後の相性:有利
2マナ獣:◎2マナトリガー獣 ○クックポロン
3マナ獣:◎エグゼドライブ ○3マナSA獣
サンプルデッキ

☆概要
三体以上並ぶことで並みのデッキに対して圧倒的な盤面制圧を仕掛けながら低コストWブレイカーによるビートを並行できるデッキ。4段環境時点では為す術がなく制圧されていたが、5弾のアポカリプスデイというメタカードが強烈に刺さることにより一気に形勢逆転した相手。
☆2マナ獣
ラミエルに潰されないクックポロンかアースラを焼けるかもしれないドライバーを優先。ただし後述の理由で2マナトリガー獣を多く積むため、ドライバーの枠は削っても問題ない。
☆3マナ獣
WS発動下で殴り返しを受けないエグゼドライブが最有力。守りが薄い序盤にシールドを割り切れば一気に勝利が近づくので3マナSAは確実に機能させたい。
☆大型トリガー
WSの特性として横並べを半ば強制されるのでアポカリプスデイが効果覿面。ホリスパとアポカリプスデイをそれぞれ4積みするだけでも7割近い可能性で踏ませることが出来る。またトリガー獣はアポカリプスデイをケアされた場合でも強引に追加できる場合や、発動後での打点となるためこの対面では特に重宝する。

パターンE:コンボ型ミッドレンジ
デッキタイプ:カチュア
メタ後の相性:やや有利
2マナ獣:◎ザックランバー ○クックポロン
3マナ獣:◎フンヌー ○エグゼドライブ
サンプルデッキ

☆概要
最速ペンチカチュアを狙うことで圧倒的な速さからシールド焼却および盤面制圧を狙うデッキ。ブロッカーは無く防御トリガーも決して厚くは無いためあっさり殴り勝つことも多いが、最速ムーブが通ったりスクラッパーを踏んだりで一度カチュアを許すと一気に詰ませにくる相手。基本的にはやや有利だが運要素が最も大きいマッチングの一つ。
☆2マナ獣
スクラッパーの被害を抑えつつペンチのタップキルに繋がる可能性を持つザックランバーが一番手、次いでダクマに殴り返されないクックポロンが二番手になる。またこの対面でトリガー獣は基本機能しない。
☆3マナ獣
スクラッパーの被害を抑え、またサファイアから一応守れるフンヌーを優先。ブロッカーは勿論ハンデスも殆ど無いデッキなのでエグゼも有効。
☆大型トリガー
大体はサファイアに焼き尽くされるため基本的に機能しない。100%この対面になることが分かっている場合は全て外して良いレベル。

パターンF:進化Vミッドレンジ
デッキタイプ:デスフェニ、ナーガ、ペガサス
メタ後の相性:デスフェニ…やや有利、ナーガ…不利、ペガサス…やや不利
2マナ獣:◎ザックランバー ○ドライバー
3マナ獣:◎フンヌー ○ピアラハート
サンプルデッキ

☆概要
(この3つはデッキカラーや動きが全く異なるが、クリーチャー展開→進化Vという流れは同じであること、いずれも小型ブロッカーが初動に有る点で併せて話す点をご容赦頂きたい)
序盤に小型のCIP持ちやブロッカーを展開し中盤に進化Vでカウンターやビートを狙うデッキ。小型クリーチャーを処理できなければペースを握られるため、受けの薄いデスフェニを除くと苦戦を強いられる。
☆2マナ獣
メギラ、クレスドーベル、ドナを除去できるドライバーか火力除去耐性を持つザックランバーを優先。クックポロンは小型ブロッカーに対して無力なためこれらの対面では苦しい。
☆3マナ獣
火力除去耐性を持ち小型ブロッカーを越えられるフンヌーが最優先。またファイアーバード各種や青銅の鎧、ネクロワームを一応焼けるピアラハートも居ると勝ち筋を少しでも広げられるか。
☆大型トリガー
デスフェニ対面だと完全に無力。ナーガとペガサスに対してはスパークが有効な場面も有るが、進化Vを除去する能力はないので返しのターンで決めることが出来なけれ厳しいことには変わらない。

ブロッカーが重くファイアーバードを比較的処理しやすいデスフェニは有利と言える。一方で低コストブロッカーを多く有しボルバル&サファイアでフィニッシュ力も申し分ないペガサス、ブロッカー・除去CIP・除去トリガー・バウンスを有するナーガは非常に苦しく後述する天門以上に分が悪いと感じられる。

パターンG:黒入りコントロール
デッキタイプ:除去サファイア、ターボドルバロム
メタ後の相性:有利
2マナ獣:◎ザックランバー ○ビューラー
3マナ獣:◎フンヌー ○エグゼドライブ
サンプルデッキ

☆概要
除去やハンデスで相手の動きを鈍らせつつ、チャージャーによる加速で絶対的なフィニッシャーの降臨を狙うデッキ。除去トリガーが多く連続して踏むと危険。しかし基本的にブロッカーが薄くシールド追加も無いため今引きSAに対応できないのと、トリガーも確定除去のみだと処理が追いつかれず殴り切れる場合も多い。
☆2マナ獣
スクラッパーの被害を抑えサーファーに殴り返されないザックランバーを最優先。除去トリガーやハンデスで手札が枯れることも多いのと前述の理由でSAが通るためビューラーがこの対面では強い。
☆3マナ獣
スクラッパーの被害を抑えボルギーズやジャラに仕事をさせないフンヌーが最優先。手打ちの火力呪文を回避するエグゼも有効。
☆大型トリガー
除去サファイア対面だと焼き尽くされ基本的に機能しない。ドルバロム対面ではアポカリプスデイは望めないものの、立て直しが効いて盤面に圧をかけることが出来ればスパークやコロンでワンチャンスが一応ある程度。

パターンH:ヘブンズゲート
デッキタイプ:5C天門、4C除去天門、デイガアウゼス天門
メタ後の相性:不利
2マナ獣:◎ドライバー ○クックポロン
3マナ獣:◎フンヌー ○3マナSA獣
サンプルデッキ

☆概要
序盤はドローやチャージャーでリソースを稼ぎ、中盤以降はパワーカードを連打することで手札と盤面を制圧するデッキ。一度でも天門を踏むと殆どリカバリーが効かない赤白速攻にとっては天敵とも言える存在。一方で初動が遅く天門やトリガーを踏まなければタコ殴りに出来る場合もあるため、必ず負ける相手というわけではない。しかし対策といった対策が出来ない相手であり、このデッキタイプが多い時に赤白速攻を握るのは控えるべき。
☆2マナ獣
天門に対して唯一有効打を与えることのできるドライバーを優先。それ以外だと殴り返しを受けないクックポロンか、ピンポイントメタとしてはレッドライダースが候補。
☆3マナ獣
スクラッパーの被害を抑えるフンヌーを優先。動きが遅いと手打ち天門ザーディアが飛んでくるため、SAを3および4ターン目に連打するのが理想。5ターン目を相手に与えるとチャージャーからの手出し天門でゲームエンドが見えるので、攻め切れそうなときは何としてでも。
☆大型トリガー
フィニッシャーがサファイアなら機能しないものの、手打ちが可能な状況まで相手が動かない場合もあるので必須。特にフィニッシャーがアルファディオスの場合はホリスパおよびアポデイが許されるため、相手シールドを割り切っている場合は結構な可能性が残る。

6.キーカード説明のまとめ

以上、「5.相手別キーカード説明」の内容をざっくりまとめると、

・火力除去のある除去コンや天門には3000ラインとフンヌーを優先
・クリーチャーを立てる速攻相手にはクックポロンと3マナ1000SAを優先
・ブロッカーが居ない相手や最後の詰めとしてエグゼドライブは必要
・横広げしてくる相手にはアポカリプスデイが有効
・単騎で攻めてくる相手にはSトリガー獣の群れが有効
・ホーリースパークは殆どの相手に有効
・小型ブロッカーを並べてくる相手や天門は非常に苦手、どうしても対応したいならドライバーを使う

といった感じになる。重要なのはパワーラインとクリーチャー別の特性がどのデッキタイプに刺さるのかを把握することであり、特に2マナクリーチャーの取捨選択によって赤白速攻の特色は大きく変わると言える。

7.ランクマ等で使うにあたって

また「5.相手別キーカード説明」内ではメタカードを組み込んだ上での主観的な相性をそれぞれ記している。これをまとめると、

○有利
白緑ブリザード、メイデン、WS(リース、ネクラ)、除去サファイア、ターボドルバロム
○やや有利
カチュア、デスフェニ
○五分
ツヴァイ
○やや不利
ペガサス
○不利
ナーガ、5C天門、4C除去天門、デイガ天門アウゼス

一見すると、まるで赤白速攻が覇権デッキのように思えてくる。(超主観)
但し、これはそれぞれのデッキタイプに対して有効なカードを積み込んだ上での相性であることを忘れてはいけない。
全てに勝とうとして対策を中途半端に採れば全てのデッキ相手に安定して勝てなくなる。
有利なはずの対面で星が稼ぎ切れず、ド不利な天門相手にカモられることで、結果星を溶かしている方も居るかもしれない。

赤白は決して高いカードパワーで押し切るデッキタイプではない。
油断をすれば1弾カード限定デッキに負ける可能性すら大いにある。

大事なのは割り切りであり、
①流行りの兆しがある、逆に今流行ってはいるが廃れ始めているデッキタイプを知る
②それらのデッキタイプと現在の赤白速攻との相性を知る
③それらの対策カードがどの程度一致するか(対策の軸をぶらさないか)を考える
④現在流行っているデッキ対策と次に流行りそうなデッキ対策に共通する部分が多ければ、それ用にチューニングした赤白速攻を握ってランクマに潜る

といった流れで環境のおおまかな流れを体感した上でデッキを構築すれば、大きな連勝は出来なくても全体として相性有利から勝ちをもぎ取れる対戦は増えると思う。
最初の繰り返しになるが、赤白速攻という最速のデッキタイプはあってもそれを構成する個々のカードパワーは決して高くなく非常に脆いデッキだと言える。その中で戦うために必要なのは環境への読みとそれに適応するカード選びであり、獲物とする相手への適切なプレイングであり、そしてマッチング運であると感じている。

ちなみに狙い目としては天門が落ち目になるタイミング、つまり除去コンが多い時にそれを狩るブリザード諸共赤白速攻で轢いてしまうのが望ましい。
逆に天門が多いタイミングで赤白を使ってもまず伸び悩むので、その場合は素直に天門に強く出れるデッキを使うべき。ゴリ押すとプラ1からプラ5にジェットコースターするのもまた赤白。

8.さいごに

さいごに今季(アルファディオスカップ、11/1~12/9)、カップ2日目にマスター達成及びレジェンドタッチに成功したデッキのレシピと、そこまでに当たったデッキタイプ別の対戦成績を紹介して終わりにする。

(この時期はツヴァイのnoteが出ていなかったので皆プレイが甘めでした)
もちろん幸運に恵まれたのが大部分であるとは思うが、幸運を近づけるための手順を正しく取れた結果が実ったのではないかと感じている。
また現在のカードプールだと、①クルト②ブレイズクロー③フンヌー④コロン⑤ホーリースパークの5種は赤白速攻の中核を担うと回して感じたので全ての対面で4積み構築を採っている。勿論これが正解とは限らないので、もし赤白を組むときは是非とも様々なカードを試してみて欲しい。(出来たら強い構築をこっそり教えてほしい)

正直考察と呼ぶのもおこがましい程の出来だが、赤白速攻の考察が他に見当たらなかったので自家発電するに至った。ここまでこの拙作に付き合っていただいた読者には強い感謝の念を送りたい。

想定していた対戦相手の妨害やトリガーを乗り越え、手札を全て使い切りギリギリでダイレクトアタックを決めた時は実に気持ちがいい。もちろん為す術なく潰されることも多々あるのだが、速攻のソレはミッドレンジで一気呵成に攻め立てた時やコントロールで完璧に制圧した時の快感に勝るとも劣らないと思う。この駄文が赤白速攻を握るきっかけになれば幸いである。

2020/11/15 こじぃ

追記(11/20)

本文では赤白速攻の持つ「脆さ」について繰り返し述べてきたが、それを証明?するために一つの実験を行った。一弾環境の覇者とも言える二角ボルコンとの五番勝負である。デッキリストは以下を参照。

記憶を基に作ったので多少怪しい部分もあるが、概ねのコンセプトはブレていないと思う。思いたい。

受けが非常に強くリソース面も強靭な1弾環境覇者の二角ボルコン、直近のアルファディオスカップで2日目マスター到達を果たした赤白速攻(デッキレシピ以下参照)、この両雄の五番勝負はどのような結末を迎えるのか!?

まあ概ねの予想通り赤白速攻側が5連敗となりました\(^o^)/

しかもこの内シールドを割り切るに至ったのは二回だけ、いくら構成的に厳しいとは言え最新カードを駆使したデッキが1弾環境のデッキに対し完膚なきまでに潰されるとは…。

ボコられた要因としては、

①序盤クリーチャーのパワーラインで完全に負けており、睨み合いからのクエイクゲートで容易く壊滅する。
②除去トリガーが厚く、一度踏むと軽量ブロッカーと相まって攻め手が途切れやすい。
③ゴーストタッチ、汽車男をトリガーで踏むとリソース的に非常に厳しくなる。クルトでワンパン汽車男を踏むと、場合によっては1:3の交換を強いられることも。
④エグゾリウスの処理が実質不可能。仮に手札をため込んでも軽量ハンデスで刈り取られるパターンが多かった。

この辺りが挙げられる。特に痛感したのは③の軽量ハンデス、現在はナーフを食らいセルフハンデスにされた為ランクマで見ることは殆ど無いが、いざ序盤に踏むとテンポもアドも奪われ心が折れそうになるのを思い出させてくれた。ゴーストタッチ&汽車男のナーフ、実は赤白速攻が一番恩恵を受けてるんじゃないか…?

以上の結果を見るに、赤白速攻に限っては単体のカードパワーより構築と相性が重要視されることを筆者は再度確認した。ドライバーや流星弾を積むことで劇的に戦績が変わるかと言えば正直厳しいとも感じている。これを読んでいる方も、無理な構築やゴリ押しはやめましょうね!

また今回の実験はチームメンバーの協力が無ければ検証することが出来なかった、この場を借りて感謝の念を捧げる。

2020/11/20 こじぃ

追記2(11/21、第二回バトルアリーナ開催当日)

デュエプレ公式大会である第二回バトルアリーナ、決勝戦にてjyowei氏の青黒赤除去サファイアを破り、たくまん氏の赤白速攻が優勝した。

赤白速攻が公式大会で優勝した!!

赤白速攻が公式大会で優勝しましたああああああ!!!!!!!!
本当におめでとうございます!!!!!!

以下はたくまん氏が公式大会で使用したデッキレシピである。
本人には掲載の許可を得ているが、万が一問題がある場合はコメントにお願いしたい。

自分の動きに腹を括った4×10構築、特に目を引くのは火炎流星弾をガン積みしている点だ。

現在のカードプールだと他にはドライバーやビューラー、ピアラハートやアポカリプスデイ等が候補となるのだが、それらはハマれば強かったり受けを強くするカードが多く、どちらかと言えば「保険」に近い高性能カードたちが抜けた構築だと言える。

元々赤白速攻はどのデッキよりも早くシールドを割り切ることに特化することが可能なデッキタイプである。もちろん強みである速さを追求することで勝率を高める手法もあれば、一方でメタゲームを読み有利な相手に対しとことん強くしたり五分の相手に少しでも有利を付けるカードを差し込むことで勝率を上げる手法もある。(現にこのnoteでは適切なメタを貼り環境での有利対面を増やすことで、全体としてのランクマ勝率を上げることを旨した内容で綴っている)

しかし、たくまん氏が選んだのは赤白速攻における「最速」をより安定させる火炎流星弾であった。勿論それを積む分だけ、他のカードを減らさなくてはならない。
2マナで出せる打点兼トリガー獣としてカミカゼを優先し、3マナのSAも器用なエグゼドライブではなく打点効率が高いピーカプを採用している。また白緑ブリザードやツヴァイに対して逆転の札となるアポカリプスデイも積まず、大型のトリガーは踏ませれば確実に効果のあるホリスパのみに絞ることで挙動を安定させることに集中している。

要は攻めと両立できる最低限の受けを残した上で赤白速攻の強みである速さを磨きに磨いた結果、この形に至ったのだろう。赤白速攻の必勝パターンである1マナ獣・2マナ獣・3マナSA獣でシールドを割ることを前提にし、それを妨害しようとする手出しのブロッカーを処理するカードとして最軽量&最速ブロッカー除去の火炎流星弾が選ばれたのだと筆者は思っている。そしてその選択は優勝という最高の形で実を結ぶこととなった。

今回の大会を通して、赤白速攻は言わばトリガーという名の地雷が埋まり除去という名の銃弾が飛び交う戦場を駆け抜けるようなものだと筆者は思った。地雷を踏み抜くことよりも銃に撃たれる危険を重視するなら最速で駆け抜ける構築になるし、逆に地雷をケアしつつ相手の銃弾を躱しながら進んでいく構築を取ることも出来る。
そしてたくまん氏は前者の最速を採る構築で見事に相手の陣地へと突き進み勝利を勝ち取っていった。ただそれは我武者羅に突き進むのではなく、駆けようとする足が縺れないよう準備を行い、(構築段階での1・2・3マナ獣のバランス)、相手が守るならそれを破壊する手榴弾を携え(火炎流星弾)、相手の銃弾に対してはそれに強い兵科を率先して送り込み(ザックランバーとクックポロンの使い分け)、逆に攻め込まれた場合は対応できる(かもしれない)守りを残していた(受けトリガー8枚+カミカゼ4枚)と表現したい。
そこには現在のサファイア環境からトリガーが薄くなるという前提と、トリガーという地雷への恐れを捨て踏んだら踏んだで仕方ないという覚悟割り切りを持っていたのだと、この構築から筆者は勝手に読み取らせて貰った。(あくまで筆者の妄想です)

何にしても赤白速攻というデッキが優勝したことは、デュエプレの今後に多少なりとも影響を与えるだろう。
重ね重ねになるが、デッキレシピの掲載を快く承諾して頂いたたくまん氏への感謝とお祝いを込めてこの追記を締めたいと思う。

赤白速攻&たくまん氏 BATTLE ARENA 2nd 優勝おめでとうございます!

2020/11/21 こじぃ

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