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アメリカの国と州の関係性

皆さん、こんにちは。留学コンサルタントのマサです。

アメリカには、ハワイ、カリフォルニア、ニューヨークなど50の州があります。日本の都道府県とは全く力関係が違うので留学前に理解しておくと便利な情報だと思います。

合衆国=United States、州が集まって国を形成しているという意味です。
州=国のような扱いで州により憲法があり、アメリカは州それぞれに自治権を持っているという事です。感覚としてはヨーロッパ連合(EU)に近い気がします。

州政府の構成は連邦政府と良く似た3権分立です。

3権分立とは、
立法府-Legislative (上院と下院によって州議会)(ネブラスカ州のみ1院制です)
行政府-Exective (州知事-副知事など)
司法府-Judicial (州の最高裁判所、他の裁判所など)


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立法府-Legislative

上院と下院により構成された二院制を採用しています。
上院が50名程、下院が100名程です。州によって違いがあります。

ネブラスカ州を除いては全ての州が2院制を採用していますので、上院も下院の選挙を行います、有権者はその州に住んでいるアメリカ市民。

カリフォルニア州の場合、議会の定数は下院が80名で上院が40名。任期は下院は2年で上院は4年。下院は全席、上院は半数が改選される。選挙するタイミングは大統領選挙などと同じ11月の最初の火曜日です。今年は11月3日です。

ニューヨーク州の場合、議会の定数は下院が150名で上院が63名。任期は下院は2年で上院は2年。選挙するタイミングは大統領選挙と同じ11月の最初の火曜日です。

ハワイ州の場合、議会の定数は下院が51名で上院が25名。任期は下院は2年で上院は2年。選挙するタイミングは大統領選挙などと同じ11月の最初の火曜日です。

このように州によって定数は違いますが、上院と下院があり、連邦政府と同じように立法府の働きをしています

行政府-Exective

連邦行政府のトップは大統領です。各州の知事は州行政府のトップであり、州軍の総司令官を兼任します。州議会が提出した法案の承認権や拒否権など、大統領が立法府に持っている権利と類似します。任期は州により2−4年

カリフォルニア州の場合は4年の2期まで知事ができます。副知事や長官などを選挙もしくは知事の任命をします。連邦と同じように、教書のようなものを知事が議会に出し、議会が法案にしていきます。

2003年にはアーノルド・シュワルツェネッガー氏がカリフォルニア州の州知事を務めていました。

司法府-Judicial

州裁判所は連邦裁判所で扱わないケースなどを中心に扱います。州内での民事訴訟や家庭裁判、州の憲法に関するものなどです。複数の州での事件や刑事事件などは通常連邦裁判所にケースを譲る事が普通です。

あくまでも州内の民事や刑事事件のみを州裁判所は行います。ケースによっては州裁判所で始まった事件が最終的に連邦裁判所へ控訴される事もあります。州の憲法で裁けない場合に、合衆国憲法を使う場合もあるという事です。

簡単に3権分立のお話をしました。州は独立そして主権があります。あくまでも連邦政府は立場としては上にあり管理はしますが、州の主権を第一に尊重しなければいけません。よって州により法律も違い、連邦では違法でも州では合法なことがあるわけです。


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アメリカの各州の役割

連邦ではなく各州が管理をしているのは以下の事業です。

1.州憲法を元に全ての業務が遂行されているか管理。
2.教育のための資金調達、州立の大学などの設立、整備そして維持
3.州全体の治安を維持する事、州警察の募集、トレーニング、管理。
4.州の高速道路などの整備
5.税金など予算の確保や用途を明確化。消費税、法人税など州によって異なる。
6.事業への認可や監督
7.運転免許所、その他の州単位での免許(不動産、車の販売)の発行や更新
8.結婚許可書
9.出生証明書や死亡証明書の発行
10.選挙の管理、連邦選挙と州選挙。
11.州立公園、その他の州の土地などの管理
12.低所得者や障害者向けの住宅や補助の運営と管理
13.州軍隊、兵士のトレーニングと管理

これらが代表的な各州の役割です。

つまり、州で管理していることは普段生活しているほぼ全てです。連邦政府の役割は外国に向けての場合や州を超えた事業などです。その他の事はほぼ州に一任しています。

州で禁止されていることは
1.州独自の貨幣を作成。
2.外国からの帰化や破産などの独自の法律設定。
3.連邦政府の権限を制限してしまう法律の設定。
4.連邦政府から許可なく、他の州や外国との取引。

これらが州で禁止されているようにアメリカは一つの国である以上は、連邦政府は州独自での自治は認めていても、独立国ではないので制限をかけて連邦管理で州は活動しています。


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合衆国憲法では違法や制限、州法で合法なこと。

アメリカでは各州によって憲法がある為、合衆国憲法では違法や制限があるものが、州憲法では合法なものがいくつかあります。

マリファナ-医療も含めれば24州が合法です。カリフォルニア州などは嗜好品としても合法です。アメリカ全土で合法化に進んでいます。将来的には全州で合法の可能性もありますが、現時点では連邦では違法です。

銃規制-連邦法では21歳以上は合法です。州によって免許がいるところや携帯できる州など法律はバラバラです。アメリカの銃の問題は毎回問題が起きるたびに連邦でも議題に上がります。規制はしていますが、違法になることはないです。

ギャンブル&カジノ–カジノは連邦では制限をかけてます。現在ネバダ州と幾つかの地域のみで合法です。ギャンブルは州によってバラバラの法律です。例えばハワイ州は一切のギャンブルが禁止。あとは先住民の自治区でのカジノ活動(通称:インディアンカジノ)は連邦法や州法で規制できないため合法です。

インディアンカジノは先住民に連邦が与えている権利です。独立戦争後に強制的に移動をさせられ、また1980年代には先住民への予算を大幅削減したことが背景に、カジノ営業をスタート、生活のための産業です。現在でも200を超える部族が500程度の賭博施設を運営しています。

州=独立する権利も持っています。イギリスで同じような事が現在起きています。スコットランドの独立運動です。一度2016年に独立の投票の際は残留する事を決めましたが、今、EUを脱退したイギリスに対して再度独立運動が活発化しているようです。

2016年アメリカのカリフォルニア州でもトランプ大統領が就任した時には、独立運動を始めるような噂も出回りました。

13の州から始まったアメリカ、イギリスからの独立のために13州は手を結びその時に連邦政府を作りました

それぞれの州に自治権のある暫定的な政府からスタートをしたアメリカが、約250年経った現在も同じように、政府と州の関係性を忠実に守っています

独立戦争までの経緯などを説明することでよりクリアーになると思うので、アメリカの歴史に関しても将来的にブログに書いていこうと思っています。

有難うございました。

これは駄目だ、、犬の映画は見てしまっていつも悲しくなりますね。「飼い犬がご主人の元へ何度も転生して戻ってくる」というお話です。主役のワンちゃんがホンマにかわいくて。1作目が「僕のワンダフル・ライフ」そして続編が「僕のワンダフル・ジャーニー」どちらもとても良いお話でした。


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本日の名言は、

The earth belongs to the living, not to the dead by Thomas Jefferson.

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地球は今生きている人のためのもので、亡くなった過去の人のものではない。

アメリカ合衆国第3代大統領 トーマス・ジェファーソン氏のお言葉です。

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