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アメリカ大統領選挙を分かり易く解説

こんにちは。留学コンサルタントのマサです。

現在Covid-19やデモなどで困惑しているアメリカですが今年はビックイベントの大統領選挙があります。

毎回アメリカを二分する白熱戦が繰り広げられます。前回の2016年の選挙では予想を反しトランプ大統領がヒラリー・クリントン候補を破りました。

予備選挙の時点では、トランプ大統領が誕生するとは大半の国民は思っていませんでした。トランプ大統領が共和党代表になることすら、想像していなかったでしょう。

アメリカ大統領は世界にも大きく影響します。その為、今年の選挙も大きなニュースになります。この機会にアメリカ選挙を理解して11月の選挙の行方を楽しみにしてください。

1.大統領に立候補できる条件は35歳以上、
2.アメリカ合衆国国内における在留期間が14年以上で、市民権保持者。
3.出生時のアメリカ国籍保持者。
4.一般人でも立候補できます。(トランプ大統領は過去に政治経験ない大統領です。)

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予備選挙

予備選挙 (Primary / Caucus Election) &全国党大会(Convention)本選挙に送り出す代表を一人決める為に各党で選挙を行います。予備選挙の有権者は党員や代議士などです。

2月にアイオワ州とニューハンプシャー州の予備選挙が選挙のスタートになります。その後スーパーチューズデー3月の第一火曜日に14州の選挙を行います。

通常この時点で各党の代表者の中から辞退する人が出てくるのでスーパーチューズデーは予備選挙の一番大事な日として注目されます。4月&5月も続いて残りの州の選挙をするのですが、

今年はコロナウイルスの影響で遅れています。全ての州の予備選挙は6月に終わります。7月中旬に民主党全国大会、8月に共和党全国大会が行われますが、党大会も今年のみコロナウイルスで延期になります。

予備選挙は各党の支持者が、大統領立候補者を直接選挙する訳ではなく、代議員(予めどの立候補者に投票するかを公表しています)へ投票します。選ばれた代議員は、党の大会で大統領立候補者に投票をする形です。

つまり、民主党の支持者はバイデン氏を支持したい場合、バイデン氏を支持している代議士に投票するという形です。

今回2020年の選挙では全国党大会前にすでに共和党はトランプ大統領、民主党はバイデン代表が決定しています。他の立候補者が全て辞退したからです。

場合によっては党大会まで結果のわからないこともあります。

党大会終了後にそれぞれの党から、正式に本選挙の大統領候補+副大統領候補が発表されます。

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本選挙 (Presidential Election)

本選挙の見所はまず9月に行われる大統領候補の討論会です。合計で3回行われます。あと副大統領候補の討論会も1回行われます。

討論会では司会者より、経済、雇用、外交、環境のことなど幅広く質問を受けそれぞれが回答をしていきます。この討論会で支持率は一気に変わっていきます。

有権者(アメリカ国民)はこの3回の討論会でどちらの候補者が大統領になってほしいか投票します。選挙は11月3日、最初の火曜日です。

本選挙は国民による一般投票です。大統領候補と副大統領候補のペアが投票用紙に記載されています、有権者は希望の候補を投票用紙にマーク投票をします。

ほとんどの州ではその時に最多の投票された候補の選挙人が当選になります。過半数の選挙人を全国で獲得した大統領&副大統領候補が当選する形です。

カリフォルニア州は一番人口が多いので選挙人が55人です、民主党が州で勝った場合は55人全ての投票が大統領&副大統領候補に投票します。最終的に選挙人を多くとった候補者が大統領に任命されます。

2016年の選挙では全体の一般投票数はヒラリー氏の方が多かったですが、州の最多投票は選挙人を総取りできる為に、トランプ大統領が投票数は少なかったですが、

選挙人を多く獲得したので当選することになりました。直接選挙をしているにも関わらず、州の投票を全取りするこの方法は、少し不公平さを感じます。

全国民の意思を尊重するならば、州単位ではなく全国で一般投票数全てを集計すると良いと思います。

ただ、アメリカは合衆国です。すべての州に自治権あり、全国で同じことをすることは容易なことではありません。

しかし、アメリカ大統領選挙は国民が選挙をする直接投票。国民から支持された候補者が大統領になるシステムが、国民が選挙に興味を持ち、そして参加をしたくなる理由だと思います。

アメリカ人は選挙の話をし始めるとヒートアップする人が沢山います。ロサンゼルスやニューヨークなど大都市は基本的には、民主党支持が大半です。

しかし地方出身の人も沢山いるので留学生の皆さんが、気軽に選挙の話しをアメリカでしない方が良いです。トランプ大統領を非難すると、もし相手が共和党支持者だと本当に喧嘩になってしまう場合があると言うことです。

アメリカ人の本音、特に共和党の本音は小さな政府、外国人、移民、人種的なマイノリティーを受け入れたくないという強い思想があることを忘れないでください。

過去100年振り返っても、アメリカは共和党の大統領が多い国です。そしてこれからもこの傾向は変わらないと思います。

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民主党(Democratic Party)-バイデン候補、オバマ元大統領、クリントン元大統領などリベラル的な(政府が介入しても国民の平等、自由を守る)党です。

西海岸ロサンゼルス、東海岸ニューヨークなど大都会は民主党支持者と多く、人種的には白人の他に少数派の黒人、ヒスパニック、アジア系の人々移民からも支持されてます。

共和党(Republican Party)-トランプ大統領、ブッシュ元大統領、ニクソン元大統領など保守的な(個人の自由を優先、資本主義を促進)党です。

白人富裕層から労働階級まで幅広く支持されています。一部の労働組合支持者など保守的な人たちに支持されています。移民に対してはアメリカの文化を変えてしまうという理由で反対小さな政府、建国時のアメリカを守りたいと考える人たちです。

日本とアメリカの選挙の違い。

日本は大統領制ではありませんが、内閣総理大臣がいます。総理大臣は国会議員です。総理になるには、まず国会議員になり党の党首になる必要があります。

その後、国会内での選挙で総理大臣候補に投票する形です。現在は自由民主党、安倍晋三首相です。日本の政治は国民が選ぶのは国会議員、その国会議員が総理大臣を決めると言うことです。

任期は4年、任期は今までは2期の8年でしたが、今は3期目の安倍内閣です。

アメリカとの大きな違いは、内閣総理大臣に衆議院を解散させる権利(選挙のやり直し)また衆議院は内閣不信任案(退任の願い)を出すことができます。この結果しばらくの間、総理大臣がコロコロ変わっていた時期がありました。2ヶ月ぐらいで辞任した総理も過去にはいました。

安倍首相は色々と非難もされていますが、過去一番長い総理を務めている事は本当に素晴らしいことではないのかと思います。アメリカは行政(大統領)が立法府(連邦議会)の議会解散の権利はありません

大統領に不信任案も出せないです。しかし弾劾(裁判により大統領を追放する事)があります。これは下院が上院提出して裁判を行う権利。

最近で一番有名なのはクリントン元大統領の不倫疑惑です、退任にはならなかったですが上院の弾劾裁判ではギリギリ無罪放免でした。自身の民主党員と奥様(ヒラリー・クリントン氏)の温かい支持で持ちこたえました。

その他に暗殺、辞任、病死が理由で大統領が変更したことが過去にはありますが、基本的には4年の任期を務めます。今回もトランプ大統領が再選すれば、あと4年アメリカは共和党の国になるということです。

以上が本日の記事になります。

これから選挙の時期です。2021年のアメリカ大統領はどちらになるのか楽しみに待っています。有難うございました。

本日の名言は

Time to look back in this way and that is only waste, and it’s disturbed that we advanced ahead of it by Hillary Clinton.

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私たちが先に進んでいく為には、過去を振り返ることはただの無駄な時間です。
アメリカ合衆国ファーストレディー&大統領候補者 ヒラリー・クリントン氏 の名言です。

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