縁の下の力持ちの話。
オーケストラを始めて、ヴィオラという楽器に出会って、今年の春で11年目になった。もうすぐ人生の半分をこの楽器と過ごしたことになる。
ヴィオラという楽器は、いわゆる"ヴァイオリンより一回り大きい楽器"である。新年度、自己紹介のたびにこのフレーズを何度使ったことだろうか。説明が面倒な時には自分はヴァイオリンをやっていると詐称したこともある。それほどまでに、この楽器はマイナーであり、楽器のファーストキャリアとしてヴィオラを選ぶ人は少ない。実際多くのプロヴィオリストもヴァイオリンを