見出し画像

歯列矯正 ◆24歳~26歳、口ゴボからの脱却◆

結婚相談所での活動と並行して、私は歯列矯正をしていた。
写真を見てお分かりの通り、私は口ゴボであった(おまけに歯並びも悪い)。
約3年に及ぶ歯列矯正。
私にとっては壮絶な、自己否定の日々であった。
その時の、記録である。

歯列矯正を経験して(開始24歳~終了26歳)
 ◆矯正開始前
 ◆矯正中
 ◆やってみて分かったこと
 ◆矯正を検討中の方に伝えたいこと
 ◆まとめ


◆矯正開始前

私は出っ歯であった。
おまけに前歯の横の歯が1本引っ込んでいた。
学生の頃は、「これが私のチャームポイント♪」と大して気にもしていなかった。
しかし20代半ばを迎える頃、私の歯が徐々に変化する。
親知らずが歯全体を押し、気づいた時には昔よりも出っ歯に、そして歯が斜めになっていた。

”このままではもっと歯並びが悪くなってしまう!!”

思い立ったら行動が早い私。
すぐに歯列矯正歯科を探し始めた。

まずは友人が歯列矯正で通っていた歯医者に行った。
そこは普通の街の歯医者だが、希望者には矯正もしているという感じであった。
院長先生は接待ゴルフを沢山してもらっていそうな人だった。
先生の話を聞くと、どうも「???」なことが多かった。
先生の風貌と実際の施術の腕は関係ないが、この先生に疑問を抱いた。

そして、セカンドオピニオンを受けるのである。
2つ目の歯科は、歯列矯正専門であった。
この歯科は、無料でカウンセリングをしてくれただけでなく、きちんと写真を撮り、施術後どうなるのか予想を資料にまとめて手渡してくれた。この資料も全て無料であった。
1つ目の歯科との違いに驚いた私は、真摯に向き合ってくれる2つ目の歯科にお願いすることにした。

こうして無事歯科が決まった私。
”矯正器具は嫌だけど、でもまぁどうにかなるっしょ〜〜!!”
(私が選んだ歯科は銀色のワイヤーを使用する)
と、軽い気持ちであった。

矯正開始後、あんなにもつらい日々が待ち受けているとは、
この時は思いもしなかったのである。


◆矯正中

矯正開始直後は細いワイヤーを使用し外見も気になることがなく、また歯の動きが早く面白くて特に気持ちに変化はなかった。
しかし、一年過ぎたあたりから、私の気持ちは変化していったのである。

”何、この醜いババア…”

矯正器具をした、歯が隙間だらけの自分の顔が嫌いでしょうがなかった。
鏡を見ては溜息ばかり。
自分でも、なぜここまで外見に拘るのかわからなかった。
歯列矯正は、自分を好きになろうと始めたことであるにも関わらず、
私のことをもっと嫌いにしたのだ。

24歳〜26歳という、一番輝かしい時。
友達のfacebookを見るたびに、友達の結婚式に出席するたびに、
心から後悔した。

歯列矯正は自分で決めて行なったことである。
しかし期間が長すぎて、つらかった。
人と会うのが怖くて、これまでの人間関係を失った。
人と会うのが怖くて、新しい出逢いのチャンスを逃した。
開始当時は、そんなの気にしないと思っていたのに。

これ程の後悔は一生ないと思った。
悲しくて虚しくて
人生がどうでもよくなっていた。

そして何よりも怖かったのが、
「ほうれい線」である。
これは矯正開始後に調べて知ったのだが、抜歯矯正は、人によってはほうれい線ができる場合があったのだ。
残念なことに、私はほうれい線がくっきりと現れてしまった。

矯正前は毛穴がなく、綺麗な肌で人から褒められることが多かった私。
しかし抜歯後、頬がたるみ始め、毛穴が現れるようになったのだ。
これは年齢を重ねれば当たり前のことである。
しかし、その変化が急激すぎると、鏡を見るのも嫌になり、現実を受け入れることができなくなるのだ。

こんなにも長くつらい歯列矯正が終わりを迎える頃。
私はワイヤーが取れる喜びよりも、取れた後の顔がどのようにたるんでしまうのかが怖かった。
矯正が終わる喜びを感じられないくらい、私の心は荒んでいたのだ。


◆やってみてわかったこと

歯列矯正を3年経験しわかったことを紹介しよう。

・とにかくつらい
これは、歯の痛みもそうだが、私は精神的につらかった。
人間の適応能力により、歯の痛みには段々と慣れてくる。
しかし、心の痛みには適応することがなかった。
私は人一倍外見を気にしてしまう人間であったため、醜くなる自分が怖くて仕方なかったのだ。

・周りの反応により、人間を知る
今でこそ歯列矯正をしている人は増えたが、当時はあまりいなかった。
そのため、歯列矯正をした私を見て周りがどう反応するかで人間を知ることができた。
ストレートに矯正のことを言う人、気を使って何も言わない人、純粋に気にせず私自身を見てくれる人。
色々な人がいた。何が良い悪いという訳ではないが、当時の私は周りの目を気にしていたため、反応一つ一つに怖くなったり嬉しくなったりしたのだ。


◆矯正を検討中の方に伝えたいこと

・下調べの大切さ
ほうれい線ができる可能性があること、部分矯正などワイヤー矯正以外にも沢山の矯正方法があることを私は知らなかった。
もっと下調べをして、歯科も2つでなくもっと回ればよかったと思っている。
私は矯正の不安要素を知らなかった。
情報を得て、自分の不安要素をできる限り解決してくれる歯科を探すことが大切であると思う。

・始めるなら思い立った今!!
歯列矯正をしたい。けど、お金もかかるしこの年齢だと今更なのでは…?
そう迷っている方が多いと思う。
断言しよう。
"思い立った今が、始める時!!"
やはり歯列矯正は若い頃に始めたほうがいいと思う。
思い立った今が、常に一番若いときなのだ。
お金は分割払いできる歯科もある。
私は30歳になる前に歯を綺麗にしたくて24歳で矯正を開始した。
開始が遅いかどうかはわからないが、矯正が終了した今なら言える。
「当時、やろうと決断して良かった」と。

ここからは私の個人的な意見になってしまうが、
歯並びは若い頃ならチャームポイントとなる。
しかし、年齢を重ねるごとに、それはコンプレックスになるのだ。

女性は特に年齢を重ねることに恐怖を感じている人が多いと思う。
綺麗な歯並びには清潔感があり、それは自信にもなる。
結局、長い人生のほんの2〜3年である。
矯正終了後に、いくらでも綺麗になれるのである。
(実際、私も矯正終了後に綺麗になったと胸を張って言える)


◆まとめ

私の歯列矯正は自己否定の日々であった。
しかし、これは私の場合であって、全ての人に当てはまることはない。
矯正が終わった今、私は自分のことを好きになれている。
コンプレックスだった口ゴボがなくなり、大きく口を開けて笑うことができている。

今迷っている人は自分の将来を考え、歯列矯正をするか決めてほしい。
その場合は自分の性格に合った方法で歯列矯正を行なうべきであると思う。
そのためにも、情報収集は充分すぎるくらい行なってほしい。
自分を嫌いにならないためにも。


NEXT

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?