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「知らんけど」 あえて垂れるは 己の穂


皆さんは、自分が知っていることを伝えるとき、どのように伝えているでしょう?
 「え!?知らないの?」と言ってしまうと、教えてもらいたいと思った側は傷ついてしまいますね。また、例えば一度で覚えられない程の情報量があった時、確認の為にもう一度聞かれて、「これさっきも言ったよね!?」などと言ってしまったら、すがる思いで聞いた側は、本当に立ち直れなくなってしまいます。…もしくは、腹が立って「二度と相談しない!!」ってなるかな。
 「教える」ということは、難しいです。言葉の選択、声の響きもきつくならないように考えて、わかりやすく伝えなければならない、これだけ配慮しするって、結構ストレスです。
 そこで、私が参考にしている手法は、「知らんけど」という立場づくりです。イメージで言ったら、関西あたりのおばちゃんが、さんざん説明したあげく「知らんけど」と言って去っていくやつです。聞いたすべてがひっくり返るような衝撃を受けますよね。
 でも、私の使い方はちょっと違うんです。
 私は、「あぁこれ、ついこの前、私も〇×って方法を教えてもらったことがあるんですよ」と、架空の状況をその場で作って伝えるようにしています。私も教えてもらった人間なんだ、と伝えると、相手も受け入れやすい様子です。
 面倒なんですが、それよりもっと面倒な人間関係に巻き込まれないようにしたい気持ちが優先しています。

 長くその職場にいればいる程、また同じ分野に関わればかかわる程、「知っていて当たり前」という認識になりがちです。ですが、立場は色々、経験も色々、知らない事、他とは違うこともあると思います。
 古くは「実る程 頭を垂れる 稲穂かな」という言葉でも表現されました。知っていることが増えても、もしかしてまだ知らない事も多いはず、と自分に思い上がることなく、他人に配慮し、謙虚さをわきまえて人と関わっていくことが大切なんだと、心にとどめておきたいものです。

 まぁ私に、周囲の人へ何か教えてあげられるものがあるかは
 知らんけど。 


#大切にしている教え


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