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#君に届かない 青ブラ文学部

空を見上げる。
まるで皮肉のように赤い星が一番最初に目に留まる。

君が出て行くと言った時、私の目の届くところに居るなら良いと確かに私は言った。そして、君はそうしたのだ。

君の住む星は目視で確認できることもある。けれど、それは何の意味も持たない。
私が君に会うためには、かなりの距離と出費を覚悟しなければならない。
そんなに私から逃げたかったのか。
そこまで君を追い詰めていたとはね。笑うよ。いや、分かっていたさ。
認めたくなかっただけだ。君を離したく無かった。だが、する事なす事全てが裏目に出た。

君は今、幸せなんだね。
君を幸せにできるのは私しかいないと思っていた。バカな私を笑うがいいさ。君に大きな迷惑をかけていたと思うと申し訳ないよ。

私は青い星で、君の幸せを祈っているよ。君に届かない思いは心の奥底に沈めてね。だから、そうする事だけは許して欲しい。

あ、今、赤い星が少しだけ優しく輝いたのは、私へのメッセージ……、では無いか。ハハハ…

な、これからもずっと、元気でいろよ。



山根あきらさんの企画に参加させていただきました。
よろしくお願いいたします。


#青ブラ文学部
#君に届かない