ショートショート王様 毎週ショートショートnote
御伽噺の中の、ある国の王様の話です。
この王様、当時流行り始めたロボット作りに夢中なのです。
勿論、それなりの知識は必要なのですが。
なんでも、取り敢えずやってみるという事をモットーとしている王様でありました。
なので、ロボットが完成する事は無いと周りの者達は思っていましたが、ロボット作りに王様は明け暮れ、王様の仕事は大臣に丸投げする始末。
さすがにこれでは困ります。賢明な王妃は一計を講じました。
「ねえ、王様、どんなロボットができるのですか」
「わしとソックリなロボットだよ。そいつに王様の仕事をさせて、私は好きな事をするつもりだ」
「では、あなたはこの国に必要無いです。あなたを追放しますよ」
「そ、それは困る。私は外で生きる術を知らないのだ」
「あなたとソックリなロボットでしたら、ロボットも好きな事をしたいと思うでしょう。王様、その時はどうなさいますか」
王様の心の中では火花が激しく散って、ショートショートの真っ最中なのでした。
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たらは様、ショートショートnoteの投稿数1000越え達成おめでとうございます。そして、ありがとうございます。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。