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強すぎる数え歌 毎週ショートショートnote
ひとつ、一人ぽっちのあなたのために
ふたつ、船を探してあげた
みっつ、港に向かって立ちすくむ
よっつ、酔いたいだけだと寄り添えば
いつつ、いつものように私を捨てる
むっつ、紫の雨は胸の中に降りしきり
ななつ、泣いて叫ぶ猫はもういない
やっつ、夜前の港に風が舞い
ここのつ、この日が訪れた
とうで、とうとう船は波間に消えて
さよならの声は謎の色
「こんな感じの歌が流れているけど、最近の流行歌は古すぎて、ときめかないのよね」
「まあ年寄りだらけのこの国が、彼らに照準を合わせようとしてるのは分かるけど最悪。この歌だけで無くヒットチャートを見ても似たり寄ったり」
若者たちは深いため息をつく。
だが、世界は一様に年寄りだらけ。心に染みる歌、不朽の名曲だと国境を越えた大ヒット。各国の言葉に訳され大きな支持を得た。まさに最強だ。
若者の支持する歌をメジャーにするには数で年寄りを越えねばならない。『産めよ殖やせよ』の古いスローガンが若者達によって復活した。
410
たらはかにさんの企画に参加させて頂いています。
今週のお題『強すぎる数え歌」です。
私の数え歌は、ヘンテコですが、お気になさらないでくださいね💦💦
もし、今以上に年寄りと若者のバランスが悪くなったら、そう思って書きました。