この街 詩
この街に
雪がチラチラ舞い始め
ずっとずっと降り続く
都会の雪の儚い夢
積もる事なく消えていく
名前のない大通り
彷徨いながら歩くだけ
ひとつひとつの思い出は
虫食い穴に捨てていく
思い出達は楽しげに
私を残して消えていく
サヨナラくらいは言ってよね
言えなかったのは私も同じ
都会の夜は明るいけれど
暗闇の方が多いの
流す涙は隠さず歩く
明と暗の際
探しながら迷いながら
ねえ、見えるでしょ
目的地のはずだった
遥か遠くの雪の住処
見えるだけで何も無い
終わりの日だもの
全てを捨てる
小雪舞うこの街に
そして私は
静かに静かに人知れず
始りを準備する
何度でも何度でも
この街で
見出し画像、wsd983320987さんに頂きました。
早速、使わせていただきました。何か始まりそうな予感がするイラストです。
書く時は、いつもは記事が先ですが、見出し画像が先に在りきは、初めてだと思います。新鮮でした。
Wsdさん、ありがとうございます。楽しませていただきました。めい