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初めての鬼 毎週ショートショートnote

ある遠い星では、鬼族と人族が共存している。今では、彼らは同じ病院で生まれ、同じ学校で学び、同じ社会で生きている。差別などあり得ない。お互い友情にも厚い。

昔、鬼族は悪い奴らだったが、今はただツノがあるだけの鬼。

だが、結婚だけは同族で行う。例外は無い。泣く泣く相手を諦めた者もいない。不思議と言えば不思議。

ツノがあるだけの誇り、ツノが無いだけの誇り。どんな意味があるのか私にはわからない。しかも、彼らはお互いに尊敬の念を忘れない。


しかし、地球に目を向ければとんでもない鬼がいるのだ。

『地球の鬼よ、己の力を誇示する為だけに、世界を絶望の淵に追いこむ、初めての鬼になってはならない』

そう地球の鬼にメッセージを送ったのは、かの鬼族と人族の代表者。

地球の鬼は、気にもしない。

その頃、鬼族と人族の星の報道媒体は
『宇宙にあるこんな星』というシリーズで地球の事を紹介していた。
地球の危うい現在を。

タイトルは
【初めての鬼は、ツノが無い】だ。



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たらはかにさんの企画。
今回のお題は 初めての鬼 です。