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自分の光とは、オーラの事だ。 昔、自分の光、又は魂の色を知るためには真夜中に鏡をみれば見える。その色により、性格、運命がわかる。などと言う記事が少女雑誌に掲載された。 私も試したが、何の色も見えず。友人も同意見だった。 あれから自分の色、魂の色の話は立ち消えてしまった。 だが最近、ブームが再燃したようだ。 何と高齢になった今、私には見えるのだ。自分の光はやはり見えないが、他人の光はよく見える。 真夜中でなくても。 しかし、今更占い師にもなれない。商売の才は無い。何の知識
最近、購入したジャケット。 これは裏の商品。 裏の商品だからこそ美しい。高額に見せる為の演出でもある。 この裏地の刺繍は見事。右前身ごろに神秘的な女性が微笑んでいる。 だが刺繍糸には強い毒が仕込んである。 これを着る度に、毒が皮膚に少しずつ浸透していく。 その事を知っての購入。使いたい奴がいる。姉だ。 姉は、幼い頃から私の大切な物、大切な人を奪ってきた。 私の最も愛する人まで。子までもうけた。 絶対に許さない。 私はジャケットを、タンスの奥深くに仕舞った。 何の
古い友人が訪ねて来た。 「誰にも秘密がある。私の秘密を君だけに教えようと思ってな」 そう言いながら、彼が差し出したのは一枚の写真。 暗い背景に火が燃えているだけの写真。 「焚火か?」 私は尋ねた。 「これが、なんで秘密なんだ?」 「しばらく見ていろよ」 私はじっと見つめた。 「あっ」私は、思わず声をあげた。 写真の焚火が燃えている。 まるで動画を見ているようだ。 炎に手をかざすと、温かい。 「なんだ、コレは⁈」 私は彼の顔を見上げ、返事を待つ。 「もう20年も