手のひらの恋 青ブラ文学部
私には密かに憧れているお方がいる。
叶わぬ恋。幼い時に一度だけ出会った事がある。彼が迷子になった時、母と一緒にお屋敷まで道案内をしたのだ。
それからずっと、彼は私の王子様だった。彼を見かける度にときめいた。
そして今でも。一度だけでも会いたいという気持ちは変わらない。
私は禁断の方法に手を出してしまった。
村外れに住む魔女に願ったのだった。
魔女は高額な報酬を要求したが無理な話。
私はすごすごと魔女に背を向けた。
魔女は別の取引をしようと持ちかけた。
私の若さを欲しいと言