アルバイトは悪魔(ショートストーリー)
お金が欲しい。もちろん生きていくために。
アパートの今月の家賃は払えそうにない状況。こんな事初めてだ。食べるものも底をついた。
あいつのせいだ。あいつは悪魔に違いない。
そう思っていたら現れた。
「なあ、金くれ」
「貸してくれ、ならわかるけど、くれって何?」
「では、貸せ」
どう言うわけかわからないが、変な男にまとわりつかれている。
お金を貸せと言うだけだが、なぜか私は断ったり、逃げたりができない。
警察に行こうとしても、足が向かない。まるで魔法か催眠術をかけられたように