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山の自然と我が身の安全(Part1)

2022年12月、自然環境リテラシー学並びにみえアウトドアヤングサポーターの活動の一環として、三重県大台町に2回にわたって行かせていただきました。1回目は、12月10日(土)です。この日は次回の活動に備えて、山での安全管理についてのお話を、大台町の観光ガイドVerde大台ツーリズム様の野田さんと森さんから聞かせていただきました。

山での安全管理の基本

見渡す限り緑の山が広がり、宮川の水の恵みを受ける大台町。日本三大渓谷のひとつ、大杉谷も、この大台町にあるそうです。自然の中に今すぐ駆け出したい気持ちはやまやまですが、我が身の安全を守れないまま行ってしまうと痛い目に遭うでしょう。というわけで、まずは野田さんからの、自然の中での安全管理に関するお話です。
自然の中であろうとどんな環境であろうと、生き延びるためには4つの大きな要素が必ず必要です。
・まず最も重要なのが、これが無ければ体の代謝が止まってしまい何もできなくなる、そんな要素。そう、「体温」です。特にこの季節は、防寒具を万全に準備するなど、体温管理に厳重に気をつける必要があります。
・次に重要なのが、「水」です。人は水無しでは3日しか生き延びられません。
・3番目に重要なのが、「食料」です。人が食料無しで生きられる期間は3週間ほどです。
・4つの中で最も優先度が低いものの、やはり重要なのが「火」です。体温を保ったり、食べ物を温めるのには欠かせません。
今回は、中でも4番目に大切な「火」の管理に関するお話がありました。野外で火をおこすとき、特に直火の場合、火の後始末が何より重要になります。近年新型コロナの影響で、3密を避けられる野外でのキャンプに訪れる人が増えており、川辺などで後始末されないままの火の跡も増えているとのことです。キャンプに行く前にはしっかり知識を身につける必要があるのだなと感じました。

火おこしの解説と来たら、次は昼食です。初めて使うファイアスターターで火をおこし、レトルトの米を温める…はずが、全く温まりませんでした。まぁこれも良い経験だ(?)と思いながら、お腹を壊す覚悟でβ澱粉の塊を食べました。無味でした。これを読んでいる皆さんはちゃんと美味しいお米を食べてください(米アレルギーでなければ)。

ピンチで役立つロープワーク

昼食を終え、続いては森さんによるロープワークの講義です。山で落下事故に遭ったときなどに、なるべく迅速に命を守るためにロープワークは欠かせません。まずは、自分の体にロープを括り付けるためのもやい結びを教わりました。しかし、難しすぎて何度やっても覚えられませんでした。今後山で何かあった時のことが心配です。
もちろん、ちゃんと覚えた結び方もいくつかあります。

エイトノット、通称8の字結び。一度ロープを畳んで二重にした状態で結ぶダブルエイトノットもあります。
巻き結び。木の幹に結びつけるときなどに便利です。

形を整える(ドレスアップ)ことで、しっかりと摩擦が働き解けにくくなります。
こうして学んだ結び方を応用した、滑車やカラピナを付けたロープワークも見せていただきました。カラピナを2つ付けて引っ張る場合、ロープを一周くくれば引っ張ってもカラピナから外れにくくなるなど、ちょっとしたコツが命を救うことになるというのが印象に残りました。

最後に、一日の振り返りを終え、次回に向けてのお話がありました。この日は良天候に恵まれたものの、次週は天気予報では雨で、しかもかなり冷え込むとのことでした。その上、次週はその寒さの中テントで一泊する予定です。果たして我々は寒さを乗り切り、無事活動を終えることが出来るのか!?次回へ続きます。

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