「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」村上春樹
初めて村上春樹の作品を読んだけれど、とても面白かった!
話は何だかよく分からなかったし結末もどういう意味なのか理解できなかったけど、ページをめくるたび異世界を覗いているような気持ちで楽しんで読めた。これが世に言う村上春樹ワールドか、と思った笑。
文体とか比喩の表現とかが独特で私はかなり好みだった。ハマりそう。おすすめあったら是非教えてください。
ふとした瞬間に私もこんな気持ちになることがある。
何年も一緒にいる人でも分からないことはあるし、この世界は知っていることよりも知らないことの方が圧倒的に多い。私が生きる年数では到底知り得ないものがたくさんある。それが、どうしようもなく虚しくて、儚くて、淋しい。
私の性格も矛盾だらけで、それも年々極端になっていっているから、よく「自分はどっちなんだろう」と考えてしまうけど、もしかしたら自分を定義する必要なんてないのかも。
何をしようが何を考えようが、全部私。
私は人によって態度を変えてしまう。好き嫌いとか媚びているとかではなく、その場の空気やその人のテンション、表情で察してそこで一番いい、もしくは求められている態度をとっている。何だか人に合わせてばかりな気がして嫌だったけど、気づいたらそう振る舞ってるからどうしようもなかった。
でもそれが”私らしさ”だとしたら。
私も知らない”私”が、まだまだ自分の中に眠っているのなら。
そう考えたらちょっといいかもって思えた。
私は少しだけ、ハードボイルド・ワンダーランドの<私>に似ている。