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「原因」ではなく「意味」を考える。

12月の映画レビュー

久々の映画レビューです。相変わらず週末に様々な映画を見ている訳ですが、ここ最近はヒューマン系を見ておりました。(なんかいつもサイコパス系や血まみれ系ばかり見ていたので)特に心に響いた作品のレビューをさせていただきます。今回はこちらの2作品になります。
(※以下ネタバレを含みますので何卒ご注意下さいませ)

「ツレがうつになりまして。」

見終わった後ホッコリ温かい気持ちになる作品でした。どんなに辛い事や困難があっても、大切な相手を、ありのままの姿を受け入れる事の大切さ、そして夫婦とは何か、、、等、非常に考えさせられました。(しかし宮崎あおいさん超絶可愛いし、各作品においてこのひとが泣いているシーンが自然体で私はたまらなく好きです、もっと詳しく説明すると涙の拭き方もいちいち好きです)

堺雅人さん演じるツレが、徐々に鬱になっていく様子が非常にリアルに描かれていて、あるタイミングから会社に行く事や電車に乗ることが精神的に辛くなったり、ピーク時は、身の回りのありとあらゆる原因が「自分のせいだ、自分が全部悪い」と捉えてしまったり、外に出られなくなったり、衝動的に向こうの世界に行ってしまいそうになったりするのですが、宮崎あおいさん演じるハルさんが、いつもツレを献身的に支えている姿に、幾度となく胸を打たれながら観ていました。

この作品で印象に残っている言葉は
「鬱の原因ではなく、意味を考えてみようと思った。」です。
この言葉は、ありのままの相手を受け入れる為の、相手を想っての言葉なのです。昨今において、鬱はもはや他人ごとではありません。いつ何時に、自分もそうなるかわからないので、こういった受け入れる為の「何か」を、自分も心得ておかなければと素直に実感致しました。

最終的にツレは起業し、自身の鬱を通して体験した様々な事について講演会を行いますが、その際に、出席者の一人から「この本を作ってくれて本当にありがとう。」と言われていた時は、私も嬉しくて涙ぽろぽろ出てしまいました。もう一度見たいです。(余談ですが半沢直樹みたあとに見るとギャップが半端ない)

「明日の記憶」

若年性アルツハイマーがテーマになった作品です。某大企業でバリバリ仕事をしている、渡辺謙さん演じる主人公の佐伯ですが、徐々に物忘れが酷くなり、医者に「若年性アルツハイマーの兆候がある」と診断されてしまいます。まだ50代半ば程で、こんなに辛い事はないと思います。樋口可南子さんが演じる佐伯の妻も、一瞬、目の表情が無くなってしまうのですが(この目の表情無くなる演技が凄くリアルでした)、どんなに症状が進んでも、いつも「私がそばにいますから、、、!」と、佐伯の手を握り献身的に支える妻の姿に、たまらず何度も涙してしまいました。

特に胸を打たれたシーンは、会社を退職するときのシーンです。
症状が進み物忘れが酷くなり、外出先からオフィスに戻る道がわからなくなったりと仕事に影響がでてきた為、佐伯はやむを得ず退職するのですが、最終日、オフィスから出ていこうとすると、「部長、、!」と、佐伯の部下達全員が、走って佐伯の元へやってきます。

「私たちの事、忘れないでくださいね、、、」

と、部下達それぞれが佐伯に渡したものは、手紙ではなく、自分自身が写ったポラロイド写真だったんです。1人1枚の、名前入りポラロイド写真。オフィスでふざけて撮ったもの等もあり、その部下達から渡された写真1枚1枚を見ながら、佐伯がボロボロ泣くシーンで、私の涙腺は崩壊しました。

これはつらい。つらすぎる。つらいんだよ、めちゃくちゃつらいよ、だってなりたくてなったわけじゃないし、今まで一緒に仕事してきた、部下達のこと忘れるわけないし、忘れたくないし、でも心のどこかで「いつか忘れちゃうのかな」って思ったりもしてるだろうし、ここのシーンでの佐伯の感情が幾つも重なって、なんかどうしようもなく嗚咽、号泣。

この作品のラストはどうなったかはあえて伏せますが、ツレの事しかり、ありのままの相手(または自分)を受け入れる為に必要なことは何か、私も夫を持つ身として本当に考えさせられました。非常に良かったです。オススメ作品決定。

ひとりの時間を作る

映画はいいですよね、基本的に私は1人で鑑賞するので、1人だと色々と思考を巡らす事もできますし、突然、仕事の事や子供の事でひらめいたりすることもあります。ストレス解消にも繋がるので、今年の年末年始は外出しないで映画三昧で年越ししたいです。

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