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師走を目前に、お守りにしていた文庫本たちを手放す。

断捨離をしたくなる季節。やっぱり新年はすっきりした気持ちで迎えたい。

子供のおもちゃがどんどん増えてきて、それと同時に自分のものを減らしたくなる欲。謎だけど、自分の中でのごちゃごちゃを整理するための現象なのかな。メルカリにすっかりハマってしまい、売れそうなものを探している自分がいる。

私自身、基本的に持っているものは少ないけど、どうしても手放せなかったのが本。
独身時代からわたしを救ってくれて、どんなときも支えてくれて、何度も何度も読み返してまた頑張ろうと思えた本たち。
結婚をして、子供が産まれてからは本がインテリアの一部になり、さらには全く読まずにしまい込んでしまっていた。これをきっかけに手放して、新しいお守りを探そう。
今回手放す、わたしのお守りだった大切な本たちを紹介したいと思います。

試着室で思い出したら本気の恋だと思う/尾形真理子
「明日の服を悩むのは、あしたを夢みるからなんだ。」当時この本に出てくる女性たちと同じように恋愛に悩み、仕事に悩み、当たり前におしゃれをしていた。自分だけじゃないと励まされたり、あたたかい気持ちになったり希望を持ったり。

今日の空の色/小川糸
ちょうど田舎の方に引っ越すことに決まったころ、スローライフに憧れて出会った本。(当時交際していた人と別れてしまい、田舎暮らしは1ヶ月で終わって実家に出戻った。)
わたしにとって初めてのエッセイ本でした。日常を大切に、季節を楽しみ、美味しいご飯を家族と食べることができる幸せ。この本を読むといつも肩の力が抜けた。

明るい夜に出かけて/佐藤多佳子
何を隠そう、私は元アルピーannリスナー。生活が変わるまではアルピーdcgも聴いていたし、ラジフェスに行ったり精力的にエンタメにのめりこんでいた時期。平子さんに偶然会えた時はものすごい熱量であなたのラジオに救われましたと伝えて若干引かれたこともある。
つかれた、ねむれない、不安だ、こんな深夜にも有楽町ではアルピーのふたりがおもしろおかしく、時々ドラマチックな茶番をくりひろげている。いつだって心強かったし、リスナーであることが誇りでした。わたしの青春そのもの。

夢より短い旅の果て/柴田よしき
愛より優しい空の旅/柴田よしき

2作物語が続いていて、鉄道ミステリと表紙にも書いてあるけれどミステリー要素よりも鉄道旅の魅力に取り憑かれた。行ったことのない場所に各駅停車でのんびり向かって何となく降りてみる、そんなロマンのあること今じゃ絶対できないけど憧れた。暗い気持ちになったときは本作に出てくる寝台特急の情景を思い出して、思い耽ってしばらく現実逃避していた。

いままで、ありがとう。またいつか読みたいと思う時がきたら大切に大切に読みたいと思います。

今手元にある本は

星の王子さま/アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
るきさん/高野文子
たゆたう/長濱ねる(最近購入したばかり!)

来年はまた新しい本との素敵な出会いがありますように。

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