Natsuki

Senior of Waseda University|The Volunteer P…

Natsuki

Senior of Waseda University|The Volunteer Program for Ukraine by Nippon Foundation Group2 | 2022.06.13-29

マガジン

  • ウクライナ避難民支援ボランティアのおはなし

最近の記事

04. 人間にとって尊厳とは何か

ポーランドとウクライナの国境から20分ほど離れた場所にある、 ウクライナ避難民のための一時滞在施設。 もともとはTESCOというスーパーマーケットでした。 避難民の方々を受け入れるため、現在建物の中の店舗は空っぽ。代わりに、簡易ベッドがいくつも並び、様々な支援団体が窓口を構えていました。 はじめてここを訪れた時、それまでに感じたことのない空気感に少し身構え、警戒心を抱きました。 私は、災害時の避難所などを経験したことがありません。実際の避難場所がどんな様子かを想像する

    • 03. 学生ボランティアは誰を支えるのか

      避難する人々を受け入れる場所 ポーランド東部、ウクライナとの国境にほど近いプシェミシルという町までたどり着きました。 ここに、避難民の方々を受け入れるArrival Centerがあります。ウクライナ国内から逃れてきた方々はここで休息をとり、欧州を中心に様々な地域を目指して移動を始めます。 私たちは、このArrival Centerで4~5日間の活動をさせていただきました。現在(6月中旬)には、すでに避難民の方々の流入は落ち着いています。とはいえ、未だ多くの方が避難され

      • 02. ボランティア前に得た2つの課題意識

        今、私はポーランドに向かうバスの中でこれを書いています。 華やかで古典的な建物が立ち並んでいたウィーンを離れ、いくつもの草原を通り過ぎ、チェコ共和国を越え、大雨が降るポーランド国内を走っています。 昨日、ウィーンに1日だけ滞在して現地パートナーNGOの方々とお会いし、ウクライナの歴史や支援の現状について伺いました。 質問を通して理解を深める中で、まだぼんやりしていますが、私は大きく2つの課題意識が出てきました。 まだ自分ゴト化できていないのでは? ウクライナとロシア

        • 01. メディアが持つ力と、学生の想い

          メディアは、ボランティア派遣をどう切り取るか 5月30日の出発式、私はメディアの数に驚きました。 おおよそ20名、10社は超えていただろうと思います。聞き馴染みのあるいくつかの社名も耳にしました。 出発式は5月31日に出発するGroup1と、6月14日に出発するGroup2の合同で行われ、記者会見も兼ねていました。 日本さらには世界的に見ても、今回のようにプログラムとして確立されたボランティア派遣はほとんどないとのことで、国内メディアの注目も高く感じられました。 き

        04. 人間にとって尊厳とは何か

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        • ウクライナ避難民支援ボランティアのおはなし
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        記事

          00. 忘れないこと、考え続けること

          なぜボランティアに参加するのか 私が日本財団によるウクライナ避難民の方々への支援ボランティア募集を見つけたのは、締め切り前日の夜。 内容を見てすぐ、これは応募しなくてはと思いました。 なぜ迷うことがなかったのか。 それはおそらく、私自身がウクライナについて考えることから遠ざかり、現地で起きていることを忘れつつあることに後ろめたさを感じていたからです。 私は大学1年次から難民支援に携わり、シリアやパレスチナ、ロヒンギャの方々の現状に触れてきました。その中で現地の方々が

          00. 忘れないこと、考え続けること