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2022/8/1 『バビロニア』

豊かな国があざやかな河が
川面に映る建物から女たちが出て来る
籠いっぱいの果物、籠いっぱいの洗濯もの
はたして女たちの幸福は川面か、それとも籠か
交信する月面の基地と背景に退く
宇宙エレベーター、それでも朝食のアヒルの卵が
それらは法則から進展する、それらは
充足から侵入する
平面的な心臓のパースペクティブ、噴水もある
コーリング、火星からのイマジネーションを受け取る
河はすでに本質ではない
スズカケノキは本質ではない
ショウジョウバエの眼が星の未来を観察している
立体的映像世界の睡眠と起床の内部へと
人間を引き連れて細菌たちが行進する
もう本質からは理解されない世界の
女たちの今日の洗濯物が干されようとしている
できれば可能性の彼方へ
イオン飛行の木星へと
籠の中の果物とともに
さすらうものは光子のベルトを
描くバビロニア
そして我々の眼窩から。