東方神起LIVE TOUR ~Begin Again~ Special Edition in NISSAN STADIUM編3
<#3 おっさん、嫁のヤバさに心底ビビる>
ホテルを出てから早6時間。
時計を見ると時刻は17時を回っています。
漸くです。漸く本日のメインイベントの始まりです。
この時点で既に心地よい疲労とやりきった感、軽い眠気すら襲ってきます。
流石に快適とは言えない座席ですが、ずっと座ったままコンサートを観覧できると聞いていたので足腰に自信の無いおっさんも余裕です。
ふと隣を見ると、嫁が何やらごそごそさっき足元に押し込んだはずのゴミ袋を開けて取り出しています。
はい、と差し出されたのは家でも見たことのあるT型のペンライト。コンサートの必需品だそうで。しかし何やら様子がおかしい?よく見たらペンライトがビニール手袋の中に器用に押し込められ輪ゴムで止められています。
ペンライト防水ちゃうからこうやって壊れへんように雨から守んねん、すごいやろ?
得意のどや顔で説明する嫁。
しかし私は確信しました。
これは嫁にアニバーサリーイヤーを勝手に一年繰り上げられたのに笑って流してくれた友人、もこちゃんの仕事に違いないと。そもそも雨対策をほぼしていない嫁がこんな気の利いたことを出来るわけがない。
そして声を大にして言いたい。
おっさんも防水ちゃうから雨に弱い、濡れたら風邪引く。
守るべきものは
ペンライト>>>>>>>>>>>>>>旦那
嫁の露骨な優先順位に若干傷つきつつも、まぁそれほど大事なものなんやろうなぁと、周囲で同じようにビニールインされた沢山のペンライトを目にし自分を奮い立たせます。
もこちゃん、次回は是非最低限の雨の用意も確認してやってください。
そんなビギストさんたちの愛と希望が詰まったペンライトを持たされ、手首に巻かれた謎の時計がチカチカ発光テストを終えた頃、正面のモニターに映像が!!
感無量です。
ここまでの長い道のりが走馬灯のように脳裏を過ります。
地鳴りのようなビギストさんたちの悲鳴が空気を揺らす圧巻の光景。
だがしかし、隣の嫁は何故か余裕綽々。
まだ二人はでてけーへんねん、ここは映像だけやねん、と再び荷物をがさごそ。
何を探しているのかよくわかりませんが、さっきから開けては閉め開けては閉めの繰り返しでせっかくビニールに入れた荷物にも雨がかかっています。隣の人にも迷惑です。それでなくても時折見え隠れするタテになったシウマイ弁当に心が痛むのでせめて濡れないようにしてほしいのに、私のささやかな願いは元来大雑把な性格の嫁には届きません。
と。
聞き覚えのあるイントロが流れてきました!
りぶーりぶー言うやつです!!
これはまさかのいよいよ本人登場か?!と身を乗り出した所で、さっきまでとは比べ物になら無い程のまさに天を衝くようなビギストさんたちの絶叫、もとい。嫁の絶叫。
一瞬本気で耳がおかしくなったかと思いました。
やばいやばい チャンミンやばい!!!!
ヤバイヤバイ 嫁がヤバイ!!!!
やばいやばい チャンミンやばい!!!!
ヤバイヤバイ 嫁がヤバイ!!!!
私の心の中で、無意識のコールアンドレスポンスは続くのでした。
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