公務員試験のはなし #3 小論文

前回は、筆記試験の対策について触れた。
5月に行われた試験を無事に突破したら、次は小論文の試験である。今回はその話をしていこう。

筆記試験からの準備期間はおよそ1か月。
まず始めに僕が実際に取り組んだことを紹介する。
1.参考書えらび
2.テーマと着眼点の整理
3.書き方とNGの把握

以下に、順をおって説明していく。

1.参考書えらび

書店に行けば、さまざまな手法で書き方などを解説している参考書が売られている。基本的には、自分が読みやすいものを選べばよいだろう。小論文の対策にあまり時間をかけられない(かけたくない)人に勧めたいのは、書き方の例が全文掲載されているものだ。
この手の参考書の最大のメリットは、例文を読んで、それを再現するだけで、ある程度のものを作れてしまうことである。当然、読んだものをそれなりに記憶して再現する能力は求められるが、1からテーマを理解して0から自分で文章を作る必要はないという点で、かなり効率的に学習を進められると思う。
また、2.でも触れるが、テーマ別に要点がまとめられているものも使いやすいだろう。

2.テーマと着眼点の整理

小論文には、取り上げられやすいトピックがあり、それを知ることで対策を優位に進めることが可能である。例えば、少子高齢化や人口減少といった多くの自治体で課題とされているものから、防災やごみ処理問題などの我々の生活に身近に関わってくるものなど、頻出とされるテーマはいくつも存在する。また、これらのことを直接的に問うてなくとも、答案ではこれらの内容を求めている場合などもあり、1つのテーマを抑えることでより多くの出題パターンに対応できるのである。
加えて、各テーマには絶対に触れてほしいポイントというものが存在している。これに対して、どれだけ的確に、かつ有効な対策を挙げられているのかが、おそらく小論文では評価の対象となっているはずだ。きれいな日本語で文章を作ることももちろんだが、それと同じくらい与えられたテーマについて正しい着眼点から論じることが出来ているか(出題意図の把握)が採点にはおおきく影響していることを意識しなくてはならない。
この点を踏まえて、テーマごとの要点が整理されていて見やすい参考書を選ぶということも、小論文の対策をするうえで重要であると言えよう。

3.書き方とNGの把握

ここまで、正確な出題意図の把握することの重要性を説明したが、それだけでは小論文対策がバッチリとは残念ながら言えない。「出題の意図を正しく理解しています」ということを採点者に伝えなくてはならないのである。
そこで大切になるのが、小論文の雛形である。例を挙げると、小論文では結論を先に述べることで、内容がよりわかりやすくなるとされている。結論⇒理由⇒まとめの順で論を展開するのが一般的だ。これを知ると知らないとでは、出来上がった小論文の読みやすさに大きな差が生じる。読みやすさとは、理解度と説得力の現れである。
また、原稿用紙の使い方や漢字や用語を正しく用いていないと減点の対象となりうる。このあたりも伏せて再度確認を怠らないようにしたい。

以上が、実際に取り組んだことである。
前提として、僕は文章を書くことに抵抗があまりなかったし、日本語を比較的きれいに運用する能力に長けていたので、3.の部分は簡単に確認する程度で済ませていた。

ここまで読むと、「あれ?こいつ実際に小論文を書いてなくないか?」となるわけである。
大正解!!
本番までに書いた小論文は、3月の模試で書いた1回のみである。

ただ、これは本当にオススメはできないので、特に頻出テーマについては実際に書いて見るべきであろう。また、文章を書くことが苦手であるなら尚更、書いて雛形を覚える作業を繰り返す必要があると思う。

さいごに

最後に、実際に書くに当たってやっていたことや気をつけていたことを少し紹介して終わる。
まず、問題文を見たら自分の立場とその理由(2つがベスト。3つ用意できれば万が一字数を埋めきれなかったときの保険になる。)を書き出す。簡単な反対意見も用意できれば、文字数を稼げるのであれば1文で書けそうな内容で十分なので用意したい。
そのうえで、解答用紙を上から2:3:3:1(=導入:理由1:理由2:まとめ)に分割して印をつけておく。(残りの1は予備。)こうすることで、文字数の調整がやりやすくなるし、字数が足りない(書きすぎちゃった)といった事態を未然に防ぐことができる。
ここまでの準備を試験開始から10−15分くらいで済ませて、いざ執筆。というのが、僕のやり方でした。

では。
おわり。


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