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485系「リゾートやまどり」

485系「リゾートやまどり」はJR東日本高崎支社が2022年まで運行していた
ジョイフルトレインです。
令和の時代まで生き残った唯一の485系電車、または日本最後の485系電車であります。

前面
リゾートやまどりのロゴマーク

 
種車はJRグループの前身である日本国有鉄道が開発した485系特急型電車の一部の車両です。その車輛のうち6両が「リゾートやまどり」に改造されました。
始まりは1999年。485系を改造したお座敷列車「やまなみ」がデビューし、2年後には「せせらぎ」が運行開始。
東急車輛にて改造工事を受けました。
しかし、2010年1月に営業運転を終了後、大宮工場にて改造を受け、
2011年7月に観光快速列車「リゾートやまどり」として営業運転を開始しました。


※唯一の国鉄型特急列車
一見すると新型車両に見えるこの車両、実は国鉄の誇る特急の名車両、
「485系」なのです。
この6両の一部の車両は、かつて上野→仙台間を結ぶ特急「はつかり」や常磐線特急「ひたち」でも活躍していました。

485系は我が国初の交直流特急型電車として開発されました。直流・交流と二分されていた日本の鉄道を一本のレールにし、日本国内の鉄道異動を速達化させた。それほどの業績を残したのです。フォッサマグナによって隔てられている50Hz、60Hzの周波数のままでは、それぞれが周波数に対応できず自在に各地を移動することができません。そんな分断された鉄路を
一つに繋ぐ計画が立てられました。
485系は四国を除く全国で活躍しました。常磐線と北陸本線の直流・交流の分断区間「デッドセクション」を何の支障もなく通過し、交直流両用の速達列車として新幹線のない地域を短時間で繋ぎ我が国の中での移動に大きな効果をもたらしました。

しかし、各地での新幹線開業や新型車両導入により大幅に数を減らし、今や485系は高崎車両センター所属の「リゾートやまどり」「華」のみの存在になってしまいました。ちなみにこの2車両は大幅に改造されており登場時のスタイルとは全く別物になってしまいましたがモーター等の床下機器は登場時からの部品です。もはや

まず最初に開発された交直流電車は常磐線・鹿児島本線を中心に運用された401系電車です。1960年から運行が開始されました。赤と白のカラーリングから「赤電」の名で親しまれました。

私は2022年の12月10日、群馬県の高崎駅に降り立ちました。
北陸新幹線あさま612号東京行きで自宅に近い佐久平駅から高崎まで移動しました。

E7系・W7系あさま


高崎駅ではslぐんまよこかわ・みなかみで運用につくD51形498号機の正面の模型がおかれていました。

D51形498号機の正面の模型
高崎駅5番線ホームに入線する485系「リゾートやまどり」


12:00,お目当ての485系「リゾートやまどり」が5番線に入線しました。これで本当に引退か?と思わせるほど車体はきれいな状態に改造されておりました。
ツアー客の中にはお子様連れのお客様もおりました。
ドドドドドドドドドッ。ブレーキ用の空気を溜める装置「コンプレッサー」の音が5番線ホームに響き渡ります。この独特の音こそこの車両がかつて国鉄開発が開発した485系である証であるとも言えます。
※実際にお聞きしたい方は下のアイコンをクリック↓↓

MOV_6078.mp4


座席。初代成田エクスプレス253系から流用された。ちなみに初代成田エクスプレス253系は現在長野電鉄の特急「スノーモンキー」や新宿→東武日光駅間を結ぶ特急「日光」にて現在も活躍中である。

高崎駅出発後、信越線横川行きで追いかけました。担当車両は、JR東日本高崎車両センターセンター所属の211系編成A52編成でした。平成2(1990)年4月26日川崎重工にて落成。車齢32年、バブル経済真っ只中に製造された古顔です。
横川駅では、ツアー客の皆さんが峠の釜めしをいただいていました。
安中市のゆるキャラこうめちゃんもリゾートやまどりの最後を見に来ていました。

ミュージックホーン(略称:MH)が碓氷の山峡にこだまします。
動画をご視聴になりたい方は下のアイコンをクリック↓↓
MOV_6097.mp4

ここで高崎にとんぼ返り。

2・3番線ホームにある立ち食いそば店でかき揚げうどんをいただきました。 


高崎駅2・3・4番線ホーム上にある立ち食いそば店「駅そば第5店」のかき揚げうどん。株式会社JR東日本クロスステーションの自社製造の麺が入っている。

JR東日本グループの子会社、「株式会社JR東日本クロスステーション」が運営しています。木造建築の歴史を感じる立ち食い店です。
うどんはモチモチしていて大変美味しかったです。


高崎駅ホームでは特急スワローあかぎ、草津651系1000番台、高崎・湘南新宿・上野東京ライン線E231系1000番台・八高線キハ110、信越・両毛・上越・吾妻線211系、さらには貴重な国鉄型ディーゼル機関車DD51形842号機の姿も見ることが出来ました。

E231系
651系特急草津
DD51形842号機


15:05の高崎駅到着時刻までは、駅ビルやアニメイトを見て時間をつぶしました。

そして15:05、高崎駅4番線ホームにリゾートやまどりが戻ってきました。後は回送列車として新前橋駅隣接の新前橋電車区に戻るのみです。
これが私にとっての485系リゾートやまどり最後の別れでした。


9年前に母と2人で高崎→桐生駅間まで乗った思い出がよぎります。
今までお世話になったことを感謝しながら見送りました。

あさま617号で佐久平に16:25に戻りました。

翌日11日に485系リゾートやまどりは高崎線・を最後に営業運転を終了しました。


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