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読書日記209 【超投資法】

 投資家メンタリストsaiさんの本 YouTuberでもある。投資家だけでも怪しいのに、メンタリストも加わって、しかもYouTuberって100%怪しい感じがする。ただ、本に書かれている智栄ってそこらへんの自己啓発本より圧倒的に多い。副題も「最新のメンタリズムで分かった「失敗しない」お金の増やし方」とある。

 最初から認知バイアスの一つ「レイク・ウォビゴン効果」とか出てくる。簡単な心理学の本を読むと必ず出てくるんだけど「自分が平均よりも上」と考える人が9割ちかく存在するというものでバイアス(偏り)がそこで起こってくる。この平均というのがマインドを柔らかくするらしく、平均を嘘で上げると何故か成績が上がるという統計もある。例えば英語の平均点が50点なのに「平均は70点だった」というと次の試験の成績は伸びるらしい。

 そこらへんから投資の話だよね?と思えるほどメンタリスト的な発言が多いんだけど、最後はしっかりとFXの話もでてくる。投資の本ってこの頃出版されるのって薄くて要約されているものが多い。「ローソク足三法をみたら買え」と当たり前に書かれているものが「究極の奥義」として書かれているのを読んで唖然としたことがあったりもする(つい最近の話です)

 それに比べてしっかりと書かれている分、ちょっとわかりにくい面もある。ただそこらへんもYouTubeとかをみてるとわかりやすく解説してあるので併用すると面白かった。実際に10万円を増やすものとかも映像であったりするんだけど、レバレッジがすごく高い取引でちょっと話とは違う感じはするんだけどw

 株とかFXとかいうと怪しい感じがするし、アナリストがいう株を買って儲けたのって30%いかないw 去年なんかはインデックス投資という色々なのもを混ぜて買う投資信託のほうが個別株を買っていたひとの平均を超えたとも言われている。アナリストって威張ってるけど競馬予想の方が当てる人が多い感じさえする。

 僕みたいな所謂、経済弱者と呼ばれる人が株とかFXというのを始めるのって結局、パチンコや競馬の延長線上だと思う。期待値(お金を使って、入れていくら戻ってくるかの金額)が75%の競馬やそれより低い宝くじ(48%ぐらい)とかパチンコ・パチスロなどに比べるとなるのと、パチンコ店にいっても煙草とかが吸えなくなったために(分煙や外)居ても楽しくないとなった友達が多く、昔は高額にかかったものが(株なんかは100万以上ないと駄目な感じはあった)ネット証券になって今なんかは数千円から始められるというのもある。

 実際に続けている人の半分が儲けた負けたというのは本当で、ある程度の小金持ちが銀行とかにいったり証券会社にいって大損したというのを除けば、仕組みがいまいちわからないとか、たまたま買った株が下がって嫌になった人が多い。続けている人の高卒で工場とかで働く工員の集まり的にいうと(限定的ですいません)、大体、半分が勝って半分が負けている。

 運用している額も少なく、会社の人が(僕よりちょっと年上)パチンコで負けてブツブツ言っている金額の更に下の額でやっているw

 本にはリスクの金額を決めてレートを考えて長期的に投資をするスタンスと書かれている。スキャルピングみたいな数分での売り買いでなく、デイトレやスイング(何日間)で取引がオススメらしい。

 会社の仲間と経済的な話をしていると、まるで知識人みたいに扱われる。自分やその人的にはスロット台の「北斗の拳」の話とか競馬でジャパンカップのコントレイルの話とかの延長でしかないんだけど、やたらと話しかけてくる人が多くなった。それだけ興味があるんだなというのはわかる。

 山本太郎さんが言っていたけど、アベノミクスのもとに株が8000円代から今は2万8000円代に変わった。インデックスを買っていた人はそのまま3.5倍になっていたわけで、その時にお金を持って投資してた人はそのまま利益を謳歌している(外国の投資会社や個人のお金持ちが大半)けど、その時にお金や時間のなかった普通の人や今の若者は貧困にあえいでいる。今の政治家が株を上げるのをためらうのもそれのような感じがする。(この前、自社株買いのことで色々と経済ニュースで言われていた)

 株を買わないと投資をしないとリスクを取らないと利益があがらない社会が本当に「良い社会なのか?」という疑問もある。ただ、暇だからとくわえ煙草をしながらパチンコをして小銭を失ったり儲けたりしてた時代と何が変わるのか?というのもある。こういうメンタリズムからみた投資というかわったスタイルからこの社会をみても面白いかもしれない。

 

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