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読者日記176【メゾン・ド・ポリス】

 加藤実秋さんの作品。ライトノベルといってもいいんだろうか?ミステリー的な要素はあるけど、物語の進行はなんかほのぼのしている感じがある。けっこうサジェスト的な犯人がいるのに、何故かそう思えてしまうのは、文章が赤川次郎的な感じだからなのかな?とは思ってしまう。

 テレビドラマにもなっていて、早々たるメンバーが出ている。主演は高畑充希さんで門野卓三さんや近藤正臣さんなどが出演しているし、西島隆弘さんとかが準主役で出ているので、おーすごい作品と思うと、なんかほのぼのしている。豪華なキャスティングでこの演出と思うとそれもすごいなと思ってしまう。

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 主人公である牧野ひよりが、サイコ犯罪である「デスダンス事件」の捜査で、元刑事でその事件の担当の夏目に会いに行くところから、話は始まる。捜査一係のエリートであった夏目が、シェアハウスのお手伝いとして、雇われているのも不思議だけど、そのシェアハウスに住む老人たちは、警察OBでその名を知られた人たちだった。

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 ドラマでは西島秀俊がその夏目役になっているんだけど、まあ、カッコイイので違和感満載ながら、「ドラマだしね」と思える。芝居の上手い役者がこういう作品をするときって、なんか舞台をみている感があって面白い。この二人で捜査を始めてしまうところなんかも、現実にはないのだろうけど、それが面白いというか赤川次郎的で読んでしまう。

 この「ディスタンス事件」の犯人は捕まって、刑事事件として裁判をしている。それなのに同じような犯罪がおこってしまった。犯人は別にいるのか?それを示唆するように、犯人の母親が警察にきて息子の無罪を主張し始める。犯人はなんのために過去に行われた殺人の模倣を繰り返すのか?ひよりが、このシェアハウスの警察OBの人達のちからをかりて事件を解決する。ストーリーはドラマと原作では微妙に違っている。小説の方がちょっと穏やかな解決になっているのも面白い。



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