ハイロイン(上瘾)第7話を本気で見た

どうでもいい話ですが、私は普段しがない会社員として働いているんですけど、実は脚本家になりたくてドラマや映画の勉強をしています。その勉強と趣味を兼ねてこうして面白かったドラマの感想や、引っかかるところをピックアップしたりしていたりするんですけど、その度にハイロインってすごい作品だなと思わされるばかりです。何度見ても新しい気付きがある。

今回は露店?のサンザシ飴を買うところから始まります。グーハイが店主にお金を払い、バイロインがありがとうっていうのが既に夫婦のコンビネーションである。しかもそれをバイロインにあげるっていう……絶対に何で俺にくれるんだろう?という疑問が浮かんだはずなのに「何で一本なの」とだけ聞くバイロインの小悪魔……しかも自転車で両手が塞がってるからというグーハイに、一口食べて「これめっちゃ甘い」って言って顔を覗き込んでからの「お前は食べないの?」……。首を振るグーハイに食べかけのサンザシ飴を勧めるバイロインちゃんにニヤニヤが止まらない。分かるよ、グーハイ……今までのツンから小悪魔の破壊力ったらないよね……人をダメにする小悪魔……。
それで差し出されて食べようとしたらするっと逃げられて、へへへっていたずらっ子のように笑うバイロインちゃん。我慢できなくなったグーハイが結局「一個食わせろよ」っていうのも超かわいい。何度か食べようとしたら逃げられるのを繰り返し、バイロインの手をガッと掴んでサンザシ飴を食べることに成功するグーハイ様!!!!!!おめでとうございます。そしてバイロインに「甘い?」って聞かれて「甘い」って答えた時の顔が愛。そしてもう一個くれよ!もうあげない!って小競り合いしながら二人でサンザシ飴食べるシーンは多幸感のアクセルがぶっ壊れました。
なんだかバイロインってとっても甘酸っぱい笑顔をするんですよね。ただ甘いだけじゃなくて、爽やかな酸味を残すような、何とも言えないとっても魅力的な笑顔……永遠の青春って感じ……。

教室での授業中?、ヨーチーが後ろの席の寝てるバイロインを起こして分からない問題を聞く。友達ならよくあるなんてことない風景ですが、そこを見逃さないのがグーハイという男。バイロインは常に眠いので「全部計算したらできるよ」って言って再び寝る。ええ?それでも分かんないんだけど!?って聞いたらやっと説明してくれるんだけど、グーハイが「来いよ、俺が教えてやる」と声をかける。どう見ても優しく教えてくれそうな感じがなくてビビったヨーチーは「あ……俺分かった!」とすーーっと前を向く。「いやまだ分かってねえな!絶対間違えないように教えてやるから!」ともう二度とバイロインに聞いたりするなよというメッセージを込めた恐怖の実力行使でねじ伏せスタイルをブチかましていく。猛烈な独占欲に巻き込まれるヨーチーかわいそうだけどバイロインは無事に再び安眠を手に入れたのでした。

一方グーハイの実家では、新しい母と父親がグーハイについて話をしています。まだ帰りたがらないグーハイを心配する母に「放っておきなさい。少し懲らしめてやらないと」という父親。お互いの子供たちのことを心配しているんだけどなかなかうまく行かない。もし母の息子・バイロインがこの家に来るのが嫌なら、空いている家を与えてあげようと言い出します。おお……似た者親子……。しかしその家はグーハイのために用意した場所だからダメだという母が「もしロインを住まわせたら、あなたに何をするか分からない」って言う。子供たちが知らないところで親たちが頭を突き合わせてどうすればわだかまりが解けるかと悩み、そんな親の知らないところで子供たちはささやかに心を通わせているというなんとも皮肉な展開。
「あんなダメ息子に、なんで家を用意して何になるんだ」という父親に、母がやっぱり私がグーハイと話をしてくると言って、渋々了承。すると逆に父親がバイロインと話をすると言い出します。いや、こんなの絶対拗れるじゃん……普通にずっと離れて暮らしてた母と再婚した父親と、急に話して分かり合えることって何もなくない??ある??

グーハイとバイロインの帰り道。グーハイが北京で一番安い洋服を聞くついでに、一緒に服買うの付き合ってよと言い出します。バイロインは以外にもあっさりと「いいよ」と言ってめでたく二回目のデート決定!!!って、よく考えたらこの二人毎日の登下校もデートみたいなところありますよね……甘酸っぱい高校生の日常……。グーハイが「お前、値切り方知ってる?教えてくんない?」「いや、今知らなくても勝手にできるようになるから」という頼もしいバイ先生。
市場にやってきた二人。グーハイが来てる服が多分KENZOなところに地味に注目したい。こういう細かくグーハイのリッチ具合が見え隠れしちゃうところがいいです。店員に声をかけて、さあお前のテクを見せてくれとばかりにバイロインに目線を送るグーハイ。俺たち卸業者だよとかハッタリをかまして39元が20元になり、結果的に15元という半額以下で手に入れてみせる。値切りの鮮やかさにすげー……と羨望の眼差しを向けるグーハイ様。見本を見せてもらったので次は実践に移します。全く洋服の相場が分かってないのでわりとしっかり目のダウン200元を15元にしろという大胆な値切りをしてしまう。初めてだからアホみたいな値切り方で購入失敗するのを見てクスクス笑いが止まらないバイロイン(人をダメにする可愛さ)。

さて、さっそくバイロインを自宅に招いたグーハイの父親。珍しく綺麗なシャツとセーターの組み合わせでやってきたバイロインにも注目したい。
固く淡々とした態度を崩さないバイロインに対し、自分の息子・グーハイの話を交えながら話をしていく父親。その中で「うちの息子は頑固だけど、自分の利益に関わる重要な問題に直面した時には常に冷静に判断できる。生きていくうえで大事なのは恋愛だとかそんなことではない」っていうようなセリフがあって、いやあの、常に冷静に判断できる人が人に睡眠薬を盛りますか???そして全然自分は関係ないのに誰かのために怒って相手を血まみれにするようなケンカをしますか???っていう皮肉祭りな感じで笑った。
そして、お父さんのためだとはいえ限られた環境にいるのはもったいないよというわけです。「そうやって我慢するのは誠意ではなく、堕落していることと同じだ」って表現する父親。選ぶのは自由だけど、バイロインにとってとても良い環境を整えることができるという父親に、うっすら笑うだけのバイロイン。父親は、彼女に母親として補う時間を与えてあげて欲しい。そしてこの待遇を断るというのなら、君はまだ未熟であるということだし、別に根性があるとは言えないと言うちょっと挑発っぽい言葉も掛ける。
本来人と交渉したりとか説得するような経験が多いし上手な人なのではと思いますが、そのやり方ではバイロインには響かないんですよね。
バイロインはようやく口を開き、淡々とした口調のままで「あの人の事を母親だと思ったことはない」とだけキッパリ言う。この次に言ったセリフが超良くて「私は自分自身のことを才能がある人間であると思っています。なので、近道をしていこうとは思いません。立派に成長した人間になります」っていうようなことを言うんですよ……。今回は父親の完全に負けです。

地元に帰ってきたバイロイン。その後ろで自転車を引きながら歩くグーハイ、あの一緒に洋服買い物デートでバイロインが着てた服をちゃっかり着てるのが大変気になります。値切り下手過ぎて洋服の貸し借りを始めたのかしら。
するとお父さんがいて、後ろにいたグーハイを夕飯に誘う。「おばさんが用意してくれるから」というお父さんに対して、バイロインが強めに「今日は父さんが作れよ」というのが何とも言えない。あのグーハイの父親に返したバイロインの気高くて立派な言葉は彼の中の精いっぱいのプライドだったことが分かる。高校生が再婚相手に一人で呼び出されて今の環境にいることを成長してないとか堕落だとか言われても、感情的にならずにぐっと耐えたバイロインが、お父さんにささやかな八つ当たりをしている。つらい。
そしてグーハイを含めて食卓を囲んでいると、お父さんがいっぱい付き合ってくれとグーハイに酒を注ぐ。それをバイロインが横取りして一気に飲み干し、また酒を注ごうとするのをグーハイが横取りして飲む。この時点でグーハイは、おそらくバイロインに何かあったと察しているはずなんですよね。嫌な事があるとやけ酒やけ食いするバイロインを見ているので。
空腹で酒を飲んだせいでバイロインのベッドで寝ているグーハイ。ベッドを蹴ったりして「おいウソつけ。そんな酔ってないだろ、早く起きろ」というバイロイン。ぐいぐい引っ張ってると、急にグーハイがバイロインのことを腕の中に収めてしまう。!?!?ってなるバイロイン、抵抗して殴りかかろうとしますが「マジで酔った」というグーハイに動きを止め、ベッドに腰掛ける。ここでグーハイがちらっとバイロインの背中を見るのがいいんですよね……めっちゃ心配してる……。
そして、結局ベッドに入っている二人。ため息をついたバイロインを見上げて「何考えてんの」って聞くグーハイもめちゃくちゃ良かった。バイロインに起きた嫌な事をどうやって聞き出そうかと探っているところが。
するとなんだかセンチメンタルなバイロインが「もうすぐ中秋の名月だ。お前の家はどう過ごすの?」「うちは何にもしないね。月餅買うくらいで」「俺の家も同じ」。好きな月餅の味を聞いたりしてると、おもむろに「今日、先生に呼ばれて出て行ったのは何で?」と聞きます。するとバイロインは「お前、今日泊まったのってそれを聞くためだろ」と鋭く聞きます。
「違うよ、なんかお前我慢してるように見えるから心配で」と素直に言うグーハイに、バイロインが今日あった出来事を打ち明ける。新しい父親に一緒に住もうって言われた、というと「返事したのか!?」と食い気味に聞くグーハイ様めっちゃ必死。断ったと聞いて安堵する。
そこでバイロインが「一番ムカついたのは、そいつの息子と俺のこと比べやがってさ、息子のことはべた褒めで俺のことは浅はかな考えだって言われた」って言うんです。今までずっと嫌な事を一人で溜め込むばかりだったバイロインが、グーハイだけに打ち明けることができるようになった尊い場面。その相手が自分の父親だとはつゆ知らず、グーハイは「俺もそういうやつすげームカつく!相手にすることない。そいつの息子が事故に遭ってぐちゃぐちゃになっちまえって呪ってやれよ」って言う。ヤダ!!そんな縁起でもないこと言って!!!と思ったら上から振り子の時計が落ちてきてグーハイの足に激突。タイミング良すぎて笑うバイロイン。「わざとか!?呪えって言ったら落ちてきた!」と痛がるグーハイに「大丈夫?」って言って笑う。バイロインは自分のわずかな変化に気付いてくれて、ちょっと強引なやり方でも自分の話を聞いてつらくなった心を軽くしてくれたグーハイにだんだん心を動かされていくのがよく分かる。それと同時に、バイロインが自分に心を開いてくれたことに気付いて嬉しいグーハイの様子も見て取れます。

翌朝、珍しくバイロインが漕ぐ自転車の後ろに乗っているグーハイ。がっしりと抱き付いているグーハイに「おい!俺に抱き付くな!」と言いますが何が悪いの?とばかりに上着の中に手をいれたりするし、振り落とすぞ!と言われても絶対離さないとか言っちゃうグーハイ様。不服な顔してるバイロインですが、多分不服なのは顔だけなんじゃないかなって思いますね……。
教室で仲良く前後で爆睡しているバイロインとグーハイ。誰かにグーハイが呼ばれると、バイロインを起こして連れて行ってもらおうとするっていう。なんでわざわざ?そんな離れたくないのかね?と思ったけど足に時計が激突したせいで痛くて足を引きずってたんですよね。……いや、そんなに?ちょっとぶつかったぐらいだし痣になってるだけじゃない?とは思いましたが、これ見よがしに引きずって教室を出て行こうとする。バイロインはガン無視。そして教室出た途端に普通に歩けるし小走りなの草。かわいいことするじゃん……。
すると、そこにはグーハイの家のお付きの人。話がしたいと言うことで、新しい母に呼び出されたのでした。俺は戻らないぞというグーハイに母は「あなたが家に戻って、私たちが出ていく。外よりも家が一番でしょ?お母さまとずっと暮らしていた家で、愛着があるはずだし」「いや俺が家に戻るのと、あなたと何の関係があるんです?」と食って掛かる。やっぱりあなたは自分の息子とよく似ているわと話す母。一切迎合しないグーハイに「私たちが家を出て、あなたの大学受験を待ってから家に戻る」という。しかしグーハイは「もしあなたがそんなに誠意がある人だったとして、なんでうちの父親と結婚した?」と一撃必殺でバトルエンド。グーハイもバイロインと同じく強く自分の信念を持つ男。だからこそ惹かれあうんだなと思いました。

今日もバイロインの家にいるグーハイ。テーブルには大きな月餅。
グーハイが「お前に買ってきたよ」「……自分で大事に食えよ」「お前のために買ったのに食わないの?」「誰に買ってあげたくて買ったんだよ?俺は食べない」と言いかけたバイロインの口に強引に月餅を突っ込む。はい、本日の尊いバイロインのデレ。拍手。お前のためにと言われて本当は嬉しいのに素直に言えないのと、本当に自分のために買ってくれたのか?という複雑な気持ちだったりして……ありがたや……。
「どう?うまいだろ。いろんな店回ってこの店だけが作ってくれたんだよ」と無邪気に聞いてくるグーハイ。しかもバイロインが好きだと言った味の月餅を特注で店に作らせるという。「お前バカじゃないの?わざわざそんなことしなくたって普通の何個か買えばいいだろ」「俺らめっちゃ食うじゃん。あと、お前と一つのものが食べたかったし」という殺し文句を言われてもバイロインは相変わらず何言ってんだ?って感じで飄々と月餅を食べるのが面白かったです。グーハイに尽くされることが当たり前になりつつある。
そして今日も家に泊っていくグーハイ。それとなくバイロインの手に自分の手を重ねてみたり、胸にするすると手を伸ばして撫でながら「俺、お前に隠してたことがあるんだけど……」と言い出す。え、急だけどこれは始まっちゃう……何をとは言わないけどこのまま始まっちゃうのでは……?と思った矢先に、バイロインが「もしかして、あの家借りてるって言いたくなった?」。何で知ってんの?!と驚くグーハイですが、借りてる家の近所にはバイロインの祖父母が住んでるから知ってたと言う。しかも、学校が始まった頃からグーハイの家が金持ちだということも知っていました。これを踏まえて色々と遡っていくと、色々と面白いですよね……グーハイが住んでる家が気になってるのとか……。
今までの努力は何だったんだ……ってなってるグーハイに、笑ってるバイロイン。やけくそになって「笑え笑え!もっと笑わせてやる!」ってくすぐりに行くの笑った。「バレてたのによくもまだ俺の隣にいられるよな?先にからかったのお前じゃん」っていうバイロインに「確かに、俺が先にウソついたのは間違えだった。でもお前だって犯人を匿ってただろ。甘やかして野放しにしてたんだ」と、秒でめちゃくちゃ開き直るグーハイ様。そのうえ「お前はこのことで怒ったらダメだし、このせいで俺と疎遠になるのもダメ」という無理矢理理論でこの関係性をつなぎとめたい必死さ。
しかし何も言わないバイロインに「マジで怒った?」と聞くと、バイロインは「なんでそんなことで怒るんだよ。女子じゃあるまいし……」という。そして、あのやけ酒やけ食いした時に言った話は元カノの家族に限った話で、金持ちを恨んだりなんかしてない。そう聞いて安心したグーハイは「何で早く言ってくんなかったんだよ」とほっぺぐいって押すの超かわいいし「言う機会くれなかったじゃん」っていうバイロイン……そしてグーハイに背を向けて寝る……ところで終わり。

冒頭からラストまで、グーハイとバイロインの心の距離が近づいていく模様がよく分かる大変に尊い回だったなと思います。逆にハイロインの中で尊くない回があるのかって言われると無いんですけども、今回は相当尊いなと。
気付けばもう折り返し地点に来ていて急に寂しくなってまいりましたが、また次回!
そして、わざわざこのnoteを読んでツイッターやコメントに感想をお寄せいただきありがとうございます!本当に嬉しいし、私が好き勝手にパッションをぶつけて書いてるだけのnoteが、ハイロインという作品を楽しむ一端を担えるとすればこれほどうれしいことはありません。15話までお付き合いいただければ幸いです!
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