ハイロイン(上癮)第12話を本気で見た

ご存じの方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、この12話はハイロインにおいて重要かつセンシティブな回となっております。私が初めて12話を見た時にはもうなんかキマりすぎちゃって一日を棒に振りました。
マジで気付くと回を追うごとにnoteの字数がどんどん増えていってて書いてる自分でも若干引いてるんですけど、今回も字数ガン無視でパッションのまま突っ走りますのでどうぞよろしくお願いします。

バイ家にて。安定して家族の中に馴染みまくりのグーハイ様、おばあさんにマッサージチェア、お父さんに脳血栓の治療器具的なものをプレゼント。ついでに浴室の改装まで手配してるし、おばさんの息子にパソコンまで買ってあげるという。
とにかく尽くしたいグーハイ様は自室で靴を直しているバイロインにも「俺が直してやるよ」と声を掛けます。まあ当然「自分でできるからいい」と言われてしまいます。しかもおばさんの薬のことも全て手配していて、家に持ってきてくれるようにしたからもう朝から並ばなくていいというグーハイ様に「自分で並ぶからいい、他人を煩わせたくないし」という。バイロインはグーハイ様に「言っとくけどな、俺の家族に取り入ろうとするなよ」「全部バレてたんだな」「誰でも分かる」と言って再び靴を直す。
本気で金に糸目をつけないグーハイ様の尽くし方に冷ややかな対応のバイロイン、登場人物が全員ブレないところが推せる。

学校の教室では身体検査の件について話題に。ヨーチーが「明日の身体検査、服を全部脱がないといけないらしい……」という。すぐに後ろから身の危機を感じた勘の良いバイロインは、身体検査の時にはグーハイとは別のグループにしてくれと頼みに行きます。「お前ら仲良いのに何で?ちゃんと同じグループにしといたのに」という謎の気遣いに頭を抱えるバイロイン。「気にしなくていいから。別のグループにしといてよ。よろしく」と言って席に戻ります。
身体検査当日、グーハイが寝ているバイロインを身体検査だぞといって起こすんですけど「いや俺お前と同じグループじゃないから」と言って断る。「授業もないんだし教室にいてもつまんないだろ。行こうぜ」と誘ってくるグーハイに、俺は今!!!猛烈に眠い!!!!とあくびでアピりまくるバイロイン。諦めたグーハイに一安心して眠りにつきます。しばらくして「前のチームが終わりそうだから次のチームも行ってください。一気に検査してるから行列になっていて、一番人が少ない項目から検査します」という声がかかり、その項目が生殖器検査……え……生殖器の???いや待って?どんな検査??気になり過ぎて進めないけど??と思ってちょっと調べました。私は本気なので。
どういった経緯から生殖器検査が行われていたかは「高考体検(大学入試、入学の際に必要な身体検査)」と「婚前検査(結婚する男女双方に妊娠、出産に影響するような疾病を調べるための検査)」とか関係しているのかな?と思います。特に婚前検査においては生殖器に異常がないか、遺伝性疾患があるかないかを詳しめに調べるんだそうです。今回バイロインたちが受けた生殖器検査とは、おそらく「男性の場合は包茎、陰茎の短小、尿道下裂、睾丸の病気、精索静脈瘤などの有無を調べる」的なことで、は~~、そういう検査が行われてんだなと。ちなみに高考体検は結果によって入学できる学部が絞られてしまうこともあり、高校生にとってはとても重要なことでもあります。当然この検査については問題視されているようで、実際に今も行われているかどうかは謎です。もしご存じの方いらっしゃいましたら是非補足してください。
ドラマの話戻りまして、第一グループのグーハイたちの後に生殖器検査をしに行く第二グループのバイロインたち。検査待ちのグーハイ様にちらっと目配せされて気まずいな……ってなってたら、なぜか秒で出てくる。さすがに早くない??って声をかけると「グーハイのアレがあまりにも立派で、自分のモノが恥ずかしくて出せない」というクラスメイト。不穏です。そのせいで爆速で第一グループが終わってしまい、次のグループの数人が呼ばれてしまう。おい……わざわざズラした意味……と白目剥きそうなバイロイン。なにせグーハイ様に面と向かって堂々と「お前とヤりたい」宣言をされてますので、バイロインはマジで軽率に体を見られたくない。分かりやすい貞操の危機。しかし足掻きも虚しくバイロインはグーハイの隣に立たされて検査を受ける羽目に。ズボンを下ろすや否や、グーハイ様に覗き込んでガン見されるバイロインさん。本当にお疲れ様ですよね。こっそりヨーチーも見てて草。
チェックした医師に「あなた、いいモノ持ってるわね」と無駄にお墨付きを頂くバイロインさんと、無言で「おお……」っていう顔されるグーハイ様。この時グーハイ様がバイロイン見て「俺の気に入った?」みたいな感じで眉毛動かすの笑っちゃったな。誰もがうらやむ巨根カップルじゃん。

さて、教室を出ようとしたバイロインは「ちょっと心の準備をして聞いて欲しいんだけど」と言われます。身体検査の結果が出て、まだ確定ではないがB型肝炎に陽性反応があったとのこと。「高1の頃の検査では何の問題もなかったのに、なんでだよ」と疑問に思うバイロイン。B型肝炎は感染するから、その後にうつったのかもしれないと言われて青ざめます。病院で再検査をして、早めに診断を受けた方がいいと勧められて悩む。
様子がおかしいバイロインを気にしたグーハイが声を掛けます。やけに一人になりたがるバイロインに対し、また健気に「ここは冷えるから、一緒に帰ろう」と言って連れて行こうとする。やさしい。
いつのまにか同棲生活?をスタートさせていたグーハイとバイロイン。愛のために尽くす男・グーハイ様が餃子を運んできても暗い顔しているままのバイロイン。きっと彼はB型肝炎についてめちゃくちゃ調べたりしたので気分はどん底。そんなバイロインを見かねたグーハイ様が「俺が食べさせてやるよ」と言い出し、餃子を口に運ぼうとしたところでバイロインが「俺肝炎なんだ」と言います。「一体誰がそんな出鱈目なことを言ったんだ?当てにならねえ」と自分で見聞きしたもの以外信じないグーハイ様はまた餃子を食べさせようとします。バイロインは「当てになんないのはお前だろ?俺は肝炎なのに同じ茶碗と箸使うのかよ。お前死にたいのか?」と怒る。それでも折れないのがグーハイ様に「何で俺にそこまでできるんだよ」と声を荒げる。
「どこまで出来るとかそういうんじゃない。絶対にそんな病気なわけない」と一切信じない。でもバイロインは「俺があるって言ってるからあるんだよ!!」と珍しく冷静さを失っている。その様子をみたグーハイは「分かった分かった。じゃあ今日俺にうつせばいい。どうやったらうつるのか試してみよう。お前と同じ病気になるよ」というわけです。普通に狂気でとんでもないこと言ってますけど、これがグーハイの言う「デカい愛」であって、バイロインへの愛の形がすごく分かりやすい。
「バカじゃないのか」というバイロインに「そうだよ、俺はバカだ。お前に分からせてやるよ。バカでも分かるのにお前が分からないってこと」といって全然餃子を諦めない。ガン無視決め込むバイロインに「今俺が治してやるからな」と子供にあやすような感じで餃子強行突破を仕掛けますが、席を立つバイロイン。そこを追いかけていって後ろから抱き「怖がるなよ。土曜日に一緒に病院にいって見てもらおう。絶対なんともないからさ」と言ってくれるグーハイ様。不安定になっているバイロインは「そんな事言って保証できんのか」というと「俺の言葉が一番信憑性あるだろ。安心しろ。俺が大丈夫って言ってんだから大丈夫だ」と根拠ないのに自信満々。でも一番近くにいる人が大丈夫って言ってくれると、精神的に安心するよな……グーハイ様はケタ違いなお方……。そこでバイロインは「じゃあ今日は一日俺に触らないで。万が一ってこともあるから」とグーハイを遠ざける。
食事の後にリビングでテレビを見ているグーハイ様ですが、全然集中してない。なぜならバイロインがシャワーを浴びているから……ということで突然のサービスカット。めちゃくちゃ乳首に寄っていくのはさすがに笑った。サービスの仕方よ。シャワーから出て、腰にタオルのみのバイロイン「お前の家パジャマ余ってる?」というと、ハイハイ待ってましたとばかりにニヤついて取って来てくれます。バスローブみたいなやつを受取り、その場で着るバイロインをめちゃくちゃ見てニヤついてしまうグーハイ様マジで分かりやすいよね。でもバイロインも検査の時は警戒したわりに、グーハイ様の目の前で着替えちゃうみたいなところはあります。そういうところ。
そして神妙な顔してB型肝炎についてiPadで調べまくるバイロイン。そこにやってきたグーハイ様はお揃いのバスローブスタイルで、隣に座る。イラつくから離れろと言われるも「何だよ、拒んでも受け入れてくれるんじゃないの?」と頭を撫でてくる。再び離れろと言われると「いやでもお前から誘ったよな?今は急に何でもないみたいな顔しちゃってさ……悪いやつだな」「誰が誘ったって?」「さっきはその誰かさんが俺の目の前で着替えたんだけどなあ……そかもなかなか着なかったし、わざと俺の事誘ったんだろ」ととんでもねえ言いがかりをつけられたバイロインは、グーハイにタオルを口に押し込んで立ち去る。そして寝室でさっさと寝てしまうバイロインの後をついてきたグーハイ様。バイロインは「お前ん家、寝るとこいっぱいあるのになんでこの部屋で寝ようとするんだよ。俺とは過剰な接触すんなって言っただろ?汗でも感染することがあるんだぞ。分かってんのかよ?」と詰め寄っていく。自分の事も不安だけど、とにかくグーハイにはうつしたくないという強い意志を感じます。そりゃグーハイのことも大事だもんね……。
グーハイ様はバイロインを突き飛ばしてベッドに倒しながら「他には何で感染するんだ?」と言って覆いかぶさる。唾液でも感染するって言ったよな?と言いながらキスをして「怖がるなよ。大丈夫だ、心配しなくていい。何かあった時には俺がそばにいる」と淡々と言う。抵抗するバイロインに「セックスでもうつるよな」と襲いかかり、当然バイロインは「やめろ!絶対だめ!!バカな真似はすんな!」と逃げようとします。
「俺は自分が何してるのかよく分かってる。インズ、もう抑えられない」と言ってガンガン攻める。バイロインの全力の抵抗も上回る力で押さえつけられまして、使用済みティッシュと共に事後です。
最高に機嫌がいいグーハイ様が「インズちゃん、さっきは超ヤバかった。めっちゃエロかったな」とバイロインをつつきながらピロートーク。グーハイに負けたバイロインは無言で押しのけます。「さっき気持ちよかった?」って聞くグーハイに「しょうもないこと言うなら窓から蹴り落とすぞ」っていう。グーハイ様は「俺はこんなことが言いたいわけじゃない」と言ってバイロインを腕の中に招き入れながら「俺は、お前のことをすげー大切にする。お前が十何年間受けられなかった愛を全部補ってやるんだ」って額にキスですよ……はあ、すごい……これがグーハイ様のデカい愛だ……これは天下獲ったわ……と思ったところで、唸りながら布団を被るしかできないバイロイン。急に露わになってくるバイロインの弱さに、絶対に何が何でも守ってやらなくてはと思わされる。……ところで、事後とはいっても、この時のグーハイ様はおそらくバイロインのことを気持ちよくさせただけって感じがするんですよね。まず口にキスはダメ、挿入なんて論外中の論外じゃないですか。それでまあ、不安でどうしようもなくなってるバイロインに「何も考えなくていい。今はただ俺に委ねて頭空っぽにして気持ちよくなってろ」ということだったりして……はあ、グーハイ様はどこまでも尽くすスタイルの男……。

後日、あの肝炎の件について話をしてくれたクラスメイトに「話がある」と言って呼ばれていくバイロイン。当然の顔でついてきて一緒に聞くグーハイ様。
「もう心の準備はできてるからハッキリ言ってくれ」という超深刻なバイロインに告げられたのは「あの陽性は、もう体に抗体があるって言う意味だったんだ」という衝撃の事実。つまりバイロインは肝炎にかかっていたわけではなかった。喜んでくれるクラスメイトに感謝して教室に戻るバイロイン。
なぜかグーハイ様はそのクラスメイトに腹パンをかまして「何でもう少し後に言わねえんだよ!俺の幸せ壊しやがって!もともとこの何日かは俺に抱かれてるはずだったのにお前に邪魔されたせいで俺の春が終わった!」とすげえ言いがかりでボコる。すげえ。と、まぁこれはつまり肝炎を家族にうつしてしまうのではないかと懸念したバイロインが、家に帰らず離れていた方がいいと判断してグーハイの家に身を寄せたということではないかと推察します。グーハイは、自分が肝炎になったかもしれないと思って怖くて不安で弱ったバイロインがいつもよりも素直に尽くされてくれることも嬉しかったし、腕に抱いて愛を囁くことで心が満たされていたわけです。グーハイ様の春短かったね……必ず季節は廻りますので粘り強く待とう……。

教室で居眠りするバイロインに、ヨーチーが「金曜は一緒に帰ろう」と誘います。ヨーチーの地元の天津に誘われた上に、母親が会いたがってると聞いてさすがに遠慮するバイロイン。お母さんの飯めっちゃうまいし!と食で釣ろうとすると、バイロインではなくてヤンモンちゃんが釣れる。しかし行きたきゃ行けよ!交通費は自分で出しな!と言われてしまうヤンモンちゃん。
それを丸々聞いていたグーハイが後ろから「土曜に家具を観に行くのに付き合え」と誘う。「自分で行けば?俺行かなくてもいいだろ」というバイロインに「お前センスいいじゃん?だから俺と一緒についてきてよ」という……マウント合戦の火蓋が切って落とされました。ていうかグーハイって横暴な言いがかりつけたりしますけど、人の心を掴む話術を持っていて相手の頭の中を見透かして誘導するみたいなことが自然にできちゃうんですよね。最強じゃん……。
前からも後ろからも誘われたバイロインはちらりとグーハイを見遣り、ヨーチーのお母さんにプレゼントを買い、時間が出来たら遊びに行くと伝えてくれという。完全に勝ちを確信したグーハイ様のドヤ顔たるや。バイロインに関することでグーハイ様に勝てる人いないよね。
苛立つヨーチー「ヤンモン!出てこい!!出てこいよ!!」と言い出して、お菓子食べながら呼び出されるヤンモンちゃん。「お前一日中教室で何してんだ!?男のクセにどっかで歩いたりしないのかよ!?なんだそのパーカー!あと食い過ぎ!口元にラーメン菓子のかすつけやがって!インスタントラーメンは油使ってんだから体に悪いだろ!知らないのか!?いいか、教えてやる。俺はお前の目に心の淀みを見た!お前は汚いクズ野郎だ!なんだ?俺のこと見てたら綺麗になるとか思ってんのか?!無理!!てかまだ食ってんのかよ!俺だって食えるぞ!俺がお前の腹黒さに気付いてないとでも思ったか!?はっきり分かってんだよ!」とものすごい支離滅裂が極まってしまうヨーチーさん。バイロインとの約束は取り付けられなくてイライラしつつ、ヤンモンへの目の付け所がちょっと恋じゃない……?
そしてカワイイ見た目と反して動じないヤンモンちゃん「あのさ……保健室行って薬貰ったら?ずっとこんな調子だったら大変だろ」と言ってやる。我を失うヨーチーかわいそう……。

下校の時に雨が降っていると、バイロインは「お前はタクシーで帰れ」というのも聞かずに「早く行くぞ」と一緒に自転車に乗る。バイロインはそこまで激しく言うこともなく、グーハイを受け入れることができるようになっていくの尊い。前に乗るバイロインの頭に自分の鞄で雨を避けてやろうとするグーハイ様の尽くす精神。
バイロインの家に帰ってきた二人は、歴史の勉強をしている。バイロインが問題を出し、グーハイが答える。バイロインの顔を伺いつつ答えていって、間違えたら定規でぶたれるシステム。グーハイの仕組みを熟知したバイロインは「一問間違えたら、寝る時に俺から一センチ離れろ。二問間違えたら二センチ、全部間違えたら父さんの部屋で寝ろ」と持ち掛ける。バイロインと対等に渡り合える数少ない人間であるグーハイ様は「じゃあ全部正解したら乗っかっていいの?」とか言って俄然やる気。
グーハイ様はバイロイン特化型なので見事に勝ちを納め、ぴったりくっついて「俺全部覚えたけど、何にもご褒美くれないの?」「何歳だよ。俺だって全部覚えたけどご褒美ないし。これは本来やらなきゃならないことなんだから、すごいことでもなんでもない」このセリフから、バイロインは今まで自分に与えられた課題をただ淡々とこなして生きてきたんだなということが分かります。課題に対して疑問を抱いても仕方ないとあきらめていたのではないか。そんな疑問を持つ暇があったら一つでも多く課題をこなすというタイプだったんじゃないかなと思います。
グーハイは「じゃあ俺がご褒美あげよっか?いる?」と布団の中に手を入れようとして「いらねえ。返す」と追い返されるまでがワンセットで好き。
バイロインはふと「本当の話、将来何がしたい?」とグーハイに問いかけます。「俺はビジネスかな」「ビジネス?それお前のお父さんはいいって言うの?お前のお父さんはきっと、自分と同じように軍人になってほしいんじゃないのか」「そんなの好きに思わせとけばいいだろ。俺はビジネスがいい」「力ではお父さんに敵わないじゃん」「放っておけって」
これまで薄々感じてはいましたが、この二人の捉え方の対比がすごく興味深い。母親は二人をすごく似てるとか言ってたけど、むしろ正反対とも言えるような気がします。二人ともすごくクレバーだけど、自分の手で全てを決定して生きてきたグーハイと親や周りが望むを無視できないバイロイン。生まれ育ってきた環境の違いもよく表れている。
グーハイはバイロインに「お前は?何になりたいの」と聞くと「俺は……俺もビジネス」「やめろよ。お前めっちゃ賢いんだから商売敵になったら俺のとこ赤字になるだろ」と言われて小さく笑うっていう。この時バイロインは将来の夢とかあんまり自由に思い描いてこなかったんじゃないかなと思いました。グーハイはバイロインにとって色んな未来の可能性を広げてくれる存在でもあるみたいな感じ。

朝。二人で登校してるとグーハイが「俺、金使い果たしちゃった」。
いやあなた、そりゃそうでしょうよ。あれだけ湯水のごとくバイロインとバイロインの家族にありとあらゆる献上してたらそりゃなくなりますよね。
「お前みたいな金の使い方してたらどれだけ持ってても無駄遣いすると思う」「無駄遣いだあ?俺の部屋だって改装しなきゃなんないし、日常生活でも使うしなあ……出ていくだけで入ってこないし貯金も尽きた」「お前のお父さんはくれないの?」「くれるけど俺が断った」「何でだよ。お前がお父さんの金を使うのは当然じゃん」「家出る時に俺言っちゃったんだよね……今後は一円も金をくれとか言わないって。今はまだ関係がよくなったけど今更欲しいとは言えない」。グーハイ様……。
そう聞いたバイロインは「じゃあ俺の家住めばいいじゃん」「いや、お前の家にずっと住むわけには」急に遠慮するグーハイ様に「お前2ヶ月くらいずっとそうだったじゃん。父さんの仕事も見つけてくれたし、お前にどうやって恩返ししようかって考えてる。数ヶ月どころか何年だってお前の事養ってくれるよ」と地味にとんでもないこと言ってて、父親にかこつけながら普通にグーハイのこと大好きで思わず笑顔になったね。相変わらずデレが遠回りしてるけど。「お前の家にタダで住むのもいいけど、さすがに金をくれなんて言えないだろ?普段出先で何かあった時とか」「……俺、いいこと思いついた。手っ取り早く金を稼ぐ方法!」といったところで12話が終わり。

今回、私のなかで琴線に触れた部分はバイロインの肝炎疑惑の部分で、グーハイがバイロインに言ったセリフ「お前が十何年間受けられなかった愛を全部補ってやる」。このセリフで何が思い浮かぶかというと無条件の愛。
ハイロインという作品はBLというジャンルではありますが、かなり家族との関係や結びつきをすごく丁寧に描かれていることも大きな特徴だと考えます。家族からの愛情と恋人からの愛情は、確かに近いけど根本的に異なるものだと私は思っています。何だかんだいって恋人とは愛を与え合うことが前提で、なかなか無条件に愛するというわけにはいかない。
でもグーハイは違うんですよね。バイロインにどんな風に思われていたとしても、グーハイは愛を注ぐわけですよ。自分の中にある大きな愛でバイロインが壊れるまで愛すると決めているので。それはまるで親が子を愛するようでもあり、すごく壮大な愛の話をしているのではないかと思ったら超感動しちゃった。
まあ、やってることも言ってることも狂気……とは思うけどそんなグーハイのやり方が、ずっと頑なに楽しいことも嬉しいことも寂しい気持ちも全部を抑制しながらひたすらに淡々と生きてたバイロインにとって一番刺さるんじゃないかなと思いました。なんというか、こう、グーハイの愛の力でバイロインが変わっていくのがすごく嬉しいし、二人に幸せになってほしいなと思います。ハイロイン最高じゃん。
というわけで次回。長々とお付き合いいただきありがとうございました!

この記事が参加している募集

コンテンツ会議

楽しんでいただけましたら、サポートして頂けると嬉しいです!書くことへの励みになります。