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sigma fpが思い出させてくれたこと

『写真を撮ることが好きだ。』

大学生の頃、当時はまだ先輩と後輩の関係にあった彼女に唆され、貯めていたバイト代をはたいてCanon 8000Dと単焦点レンズを買った。
初めてカメラを手にした時の高揚感は今でも忘れないし、自分を写真という世界へ誘ってくれた名機(自分の中で)だと思っている。

写真を撮っていくうちに「レンズが高いぞ、、」ということに気づく。大学で学んでいた分野の関係上、バイトをたくさんする余裕もなく新しいレンズに手を出すことができないでいた。そんな時、オールドレンズ というものに出会う。これが写真という底知れぬ沼への入り口になるとは当時の自分はまだ知らない。初めは「明るいレンズが安く買える!」と単純なことしか考えず、Super Takumar 55mm F1.8を購入した。

そいつをカメラにアダプターを介してシャッターをきる。机の上においてあった水の入ったコップを撮っただけだ。
今でこそ撮り慣れてしまったが、初めて出てきた写真を見たとき大変感動したことを覚えている。

body : Canon 8000D
lens : Super Takumar 55mm F1.8(1.2枚目) & Helios 44-2(※詳細は知人に譲ったため忘れてしまいました)(3.4枚目)

こうしてオールドレンズ の良さを知った。
そしてフイルムカメラの良さも知る。
現像するまでどう写っているかわからない写真に胸躍らせた。下手くそながら考えてシャッターをきって現像した写真には愛があった。

1.2枚目 : Canon autoboy sⅡ
3.4枚目 : pentax sp

こうして社会人になった僕は、『フルサイズが欲しい。』と思いたち、これまでたくさんの時間を共にした8000Dに別れを告げることになる。

新しく相棒として選んだのは Sony α7Ⅱだ。
当時、とにかくフルサイズに憧れのあった自分はオールドレンズを使うならSonyという無数のblogだけを頼りに、特に本体についてはあまり調べず購入した。

これが自分の写真生活を大きく変えることになってしまう。

何故だろう。写真が楽しくないのである。確かに写りは綺麗だし、ピント合わせも一眼レフを使っていた時よりも正確だ。しかし何故だ。写真をみても心が揺れないのである。(※あくまで僕自身の感想であり、カメラ自体は大変良いものですし、使いこなせなかった自分にも問題があります。伝えるって難しいですよね。)
こうして僕は、しばらくしてカメラを触らなくなってしまった。

ある日、彼女に「山登りに行こう。」と誘われた。
僕は当時ドのつくインドア派であり、高校生の時体育の成績はクラスで下から3番目という運動音痴だ。全然乗り気ではなかったが、渋々ついていくことにした。
僕は単純な男だ。まんまと登山にハマってしまったのである。

山に登るにあたって、登ったという記録を残すため久々にα7Ⅱを引っ張り出してきた。登山用に広角レンズも買って登ってみる。
今まで踏み入れてこなかった世界でシャッターを切る。この行為は自分にとって刺激的だ。
しかし写真を見返すと、どうもしっくりこない。いい写真だということは間違いないが、何かが違う。

そんなことを日々思っていた時、運命の出会いを果たす。

『sigma fp』
 
山木社長の新製品発表の動画、作例をみて面白いカメラがあるんだなと思ったのが最初だ。気になって調べていると、この動画と出会う。

ここで濱崎氏が語る言葉にハッとした。
α7Ⅱはカスタムボタンも多く、非常に細かく設定ができる。それが故に、カメラに写真を撮らされている。フイルムカメラを好きで使用してきた自分に合わないと思っていた理由がここでハッキリとわかった。考えてシャッターを切らなくなったのだ。

fpはどうだろう。EVFもなければ背面はチルト機構も備わっていないし、ボタンも少ない。大変シンプルなつくりをしている。がしかし、その不便さが撮影者に考えさせてシャッターを切らせてくれるような気がしている。

そしてsigma fpのカラーモードというものが存在。フイルムを選ぶように、背面のボタンをひとつ押すだけで色味が選べる。しかも自分の好きな色味がたくさん備わっている。
カラーモードによって色味が変わった写真を撮って出しと言っていいのか細かいことは置いておいて、自分にはフイルムカメラに近いものを感じた。

こうしてsigma fpの購入に至る。(前回の反省も踏まえて、色々と調べています。衝動買いしていません。笑)
レンズは、学生の頃から憧れていたvoigtlanderの中から『NOKTON classic 40mm F1.4』を購入した。(お気づきかも知れないが、僕はMFのレンズしか使っていません。ピントは自分の目で合わせたい人間なので。)

早速fpにレンズを付けて散歩をした。

T&O、jpeg、撮って出し。自分には十分すぎる描写だった。考えてシャッターを切る行為。大学生の頃、カメラを楽しんでいた自分を思い出せた。

もちろん登山へも持って行った。


これも撮って出し。人に褒めてもらえるような写真は撮れていないかもしれないが、fpと出会って自分の中で満足できる写真が撮れていると思っている。

自分が写真を撮る理由はまだハッキリとわかっているわけではない。
しかし写真を撮るという行為は楽しいことだと思い出させてくれた。
そして、自分が好きな写真を自分主体で撮らせてくれるfpには感謝しかない。ありがとう、fp。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
長文を書くことが初めてなので読みにくい、そしてわかりにくいものになってしまいました。しかし文才がないので僕にはこれが限界です。笑
sigma fpが僕に気づかせてくれたことを忘れないようにとつらつらこの文を書いた所存です。
また何か書きたいことがあったら書いてみようかと思います。

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