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現代のWARASIBE長者

お餅屋源七新工場建設
翌年2018年9月13日、お餅屋源七の新工場が完成します。
盛大に盛り上げようと、前代未聞の1000個餅まきや、地域の皆さんとの餅つき大会(魚津民謡の生演奏つき)、酒樽で振る舞い日本酒などなど、色んなことをしました。
その様子は別記事でご紹介させていただきます。
そして、この新工場で本格的にWARASIBEというサービスを広げていくことになります。
農家さんはもちろん、家庭菜園をされる一般の方まで多くの方からご依頼をいただきました。
りんご、梨、ぶどう、ブルーベリー、桃、人参、大根、ネギ、ビーツ、柿、などなど、果樹や野菜をたくさん加工させていただきました。
そうしてWARASIBEが順調に回っているなか、僕にもう一度チャンスが巡ってきます。
第2回うおづビジネスプランコンテストへのチャレンジです。

うおづビジネスプランコンテストグランプリ受賞
2018年に、もう一度あのコンテストが開催されることが決定しました。
出るかどうか迷っていましたが、新サービスのPR、新工場のご紹介、その他諸々の事情も含めてもこのコンテストは最高の宣伝広告になると思い、応募することにしました。
地域資源と、持続可能なサービス、笑顔の輪の話をテーマにWARASIBEをプレゼンさせていただきました。そして、まさかのグランプリ受賞です。
昨年の悔しい経験が役に立ったのか、伝えたい要点をまとめて話させていただきました。
自分で言うのもあれですが、伝えたいことはバッチリ話せたと感じます。
そして、グランプリ受賞後は前年を上回る反響。
TVや新聞でもサービスをご紹介いただき、近隣の市だけではなく、富山の中でも遠いところからも加工依頼が来ることに。このコンテストを機に、乾燥庫は週5日ほどの稼働率になりました。
現在も稼働し続けてます。
そんなこともあり、WARASIBEが広がることに。
そして、2019年。新しい展開が始まります。

WARASIBE長者
2018年冬。
入善町という隣の隣の町でオリーブの栽培をされている方と出会います。
オリーブの木は主に暖かい土地で育てられることが多く、富山県ではこちらでしかやってないそうです。
そんな方から乾燥の依頼です。
オリーブを育てる際に剪定という作業をして、葉っぱを切り落とす。
その葉っぱを使った"お茶"を作ってみたいという依頼です。
初の試みで色々と試しました。
セイロで蒸して乾燥。
5分蒸し〜30分蒸し、空炒りはするのか、しないのか。粉砕したり、手で揉んでみたり。
試行錯誤の繰り返しで、無事にオリーブ茶ができました。
新しいことにチャレンジする時はいつだってワクワクするし、楽しい。
乾燥庫を導入した当初はお茶を作るなんて考えてもいなくて、頼まれごとの度にやれることが増えていき、気づいたらお茶も作るようになってました。
出来上がったお茶を飲んだ時はものすごく嬉しかったです。
依頼してくれた皆さんが試飲に来られる時はドッキドキでした。あのドキドキがたまらないです。
試飲会が終わり、いつものようにWARASIBEの仕組みで、15%の加工品をいただければ加工代金はいりません。僕もこのお茶好きなので、お店で出したりしたい。と、話しました。
ですが、代金を支払いたいと言われました。
試作するにあたり、手間をかけてもらったので、その分だけでも支払いたい。
そう言っていただいたのですが、15%の現物でも充分なんです。もらいすぎるというのは自分の想いとしては合わないので、この提案は困りました。
色々と研究しながら作ったので、代金をもらうというのもたまにはアリだったのですが、長いこと代金をもらわないスタイルでやってきたので、値段がつけられない。
そうして、困っていると1つの提案をしていただきました。
その提案が、
"オリーブの木のオーナーになる"というもの。
このオリーブを育てている方々はチームでオリーブ畑を管理しています。
そして、100本以上あるオリーブの木の多くはオリーブオーナー制度として、個人の方がオーナーさんとして年に数回、様子を見にきたり、できたオリーブの料理を楽しんだりするのだそうです。
オーナー制度というのは、一緒にオリーブを育てる仲間になるということ。
「御礼として、次に植えるオリーブの木のオーナーになりませんか。」
予想外の提案がきました。
乾燥加工サービスを始めてから気づきをいただくことが多く、この提案がバチっとハマる感じがして、興奮しました。
"食の大切さ"というのを加工をしているとものすごく感じます。その大切さを感じたのは、食材を持ってこられる方からその食材の話を聞くことと、実際に育ててる現場に足を運んだことで感じることができました。
だから、オーナーになれるのなら、一緒に食材の大切さを学べる、その機会を得られる。自分にとって、最高の提案です。
喜んでオーナーにならせていただきました。
この場所からたくさんのオリーブオーナーさんとつながれる。そしたらきっとまた新しいつながりができる。
より一層、今後の展開が楽しみになりました。

僕の木はアザパという品種になります。
名前何にしようかなと、考えている途中の段階で、これまでのnoteを書き終えました。
「"和と輪"和の文化(思いやり)を持って笑顔の輪をつくる」今、自分がやってることはお餅屋源七の企業理念に沿ってやってることです。
オリーブの葉を受け取り、お茶に変え、その御礼としてオリーブの木のオーナーになる。そしたらまた、人のご縁があって新しい気づきを得る。そうしていくうちに、人の出会いで新しい自分に出会い、感動する。
WARASIBEというサービスは今となっては、自分自身が成長するサービスとなっているように思います。
この先も、物々交換から出会いがあると確信しています。そんな日々をおもしろく、ワクワクしながら過ごしていく。
そんな自分はきっと、現代のWARASIBE長者です。

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