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新人の心得

 新年度が始まった。自分の部署でも半分くらいの人が入れ替わり、新入職員も配属された。

 自然と自分が新入職員の時が思い返されたが、当時はthe体育会系の上司で、その先の公務員生活に暗い影が落とされたような気がしたものである。結果的にその上司は7月には異動することになり、7月までの間はほとんど研修だったということもありメンタルはキープできたが、それでもきつかったのを覚えている。

 当時の自分への戒めとしても、新入職員が頭に留めておくとよいことを述べてみようと思う。

①上司に資料の確認をしてもらう際は自分の分も準備
 
まだまだ役所は紙文化である。その是非は置いておくとして、ドキュメントを上司に確認してもらうということは、公務員の仕事の基本である。その場で朱入れをしてもらうことが想定されるが、もしかしたら口頭のみで修正点を指摘してくる上司もいるかもしれない。また、内容についてディスカッションすることもあるかもしれない。その時に自分の手元にペーパーがなければ内容を確認することが難しいだろう。自分の分も持っていくのが正解である。

②その道のプロに
 しばらくすると徐々に案件を任せてもらえるようになる(自分の場合は、研修後1か月もすれば案件を任されるようになった。人手不足がゆえ、ということではなかったと思ってはいるのだが・・・)。もちろん一つの案件を複数人で担当することもあるのだが、任された案件についてはプロ意識を持って取り組むのが大事である。もう少し具体的に言えば、日本で一番その案件に詳しくなるということである。公務員の業務は法令や制度に基づき執行される。該当する法令や制度について、国内で運用するのは自分一人なのだから、もちろん日本で一番詳しくなければならない、ということだ。

③自分の考えをもって、自信ありげに
 
案件について、同僚や上司とディスカッションすることも公務員のよくある業務である。②にも通ずるところがあるが、案件について一番精通している立場として、自分の考えを持って進めることが大事である。上司からも「それで、きみはどう考える?」と聞かれることが頻繁にあるだろう。温めておいた考えを思いきりぶつければいいのだ。その時、自信をもって言うことも大事だ。「上司のほうが経験豊富だから、自分の意見なんか聞いてもらえないだろう」と思いたい気持ちはわかる。ただ、その案件について一番詳しいのは自分であるべきだし、自信なさげだと逆に「ちゃんと考えているのか?」と思われる。経験が浅いことは周りも百も承知なのだから、「よく考えているな」と思ってもらうことがポイントだ。

※番外編
 ↑には載せていないが、電話をとるのもよくある新人の業務だ。自分の場合は、幹部の秘書から電話が来ることが多かったのだが、取り次ぐ際、全然違う名前で伝えてしまい、同僚を混乱させてしまった。原因はその幹部の名前をきちんと把握していないことにあった(日本で100人くらいしかいないレアな名字で、脳内で漢字変換できなかった・・・)。幹部の名前くらいは確認しておいて損はないだろう。

 スタートダッシュをきって、今後の社会人生活が明るいものになることを祈っている。

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