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ファースト・デートの心得

海外の映画やドラマが根っから好きなので、常に面白そうなのを探している。最近では、NetflixとAmazonプライム会員になっているので、ずいぶん自由に気になっている映画をいつでも見られるようになった。

映画作品を探す楽しみもあるけれど、秀逸なのは Netflixのオリジナル番組のシリーズだったりする。各分野に秀でたゲイ5人(ファブ5と呼ばれる)が冴えない男性を変身させる「クィア・アイ」は、シーズン1の初回を観ただけですっかり虜になったし、ちびっこダンサーを追った「キッズ・ダンサー」も私のお気に入り。

その中で最近、特にお気に入りなのが「5 ファースト・デート(原題はDating Around)」。恋人がいない、とある一般人が5名とブラインドデートをして、その5名の中から1名だけを選んで、セカンドデートに誘うまでを追った番組。ただの出会いを追った番組かと思いきや(日本の○ラスハウスみたいな)、とても奥が深いのだ。

まず、5名のデートが細切れで入れ替わりながら番組が進むので、観ていて飽きないし、デート相手によって会話が全然違うのがまず興味深い。そして、ニューヨークのおしゃれで会話上手な人が主人公となるので、初めてのデートでどういう会話が好まれるのかとても参考になる。こう言われたら、こう返すとおしゃれだなぁとか、話が盛り上がるなぁとか。使っている英語もナチュラルな会話なので、英語の勉強にもなる。

そしてこの番組が素敵なのは、ちゃんと様々なバックグラウンドがある人を選んでいるということ。移民だったり、マイノリティだったり、退職済みで老後のパートナーを探している人だったり。決して若い人ばかりではないというあたりも、制作側のその姿勢は素晴らしいなと思う。誰もが平等に恋を満喫していて、そんな空気感の中で、デートながら率直に話すべきことは話し合う姿勢に元気がもらえる。

この番組を観ていて、個人的に羨ましいなと思ったポイントは、デート中にお互いこの人とはロマンスはないな、となったら、「私とあなたは恋愛というより友人よね」とか、「お互いもっと価値観が合う相手がいると思うから、知り合いを紹介しあった方が有意義よね」とか、そういう点も率直に伝えるところ。日本ではたぶん、まず伝えることはないもんね。

番組の最後には、主人公だった一般人が、5名の中から選んだ1名とセカンドデートの待ち合わせをしているシーンで終わる。ファーストデートで楽しそうだったり、めっちゃキスしてた人もいたのに、おぉその人を選んだのか、みたいなことが意外と多かったりする。人のデートを1から10までのぞいて、なんだか得した気分。

どんな主人公でも、観た後はなんだかほっこりしちゃうんだけれども。もし今後の人生で何かあったら、またファースト・デートをする機会に恵まれると思うんだけれど笑、そのときはこの番組を大いに参考にさせてもらいたいと思います。



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