見出し画像

経過報告〜11月1週目〜

 今週は、登校日が月曜日と金曜日の2日しかありませんでした。そして2日とも行きました。月曜日は全校清掃で、授業は金曜日だけでしたが。

 金曜日、1時間目が英語でそれだけは出ました(ただ座っているだけでした)。あとは、授業中は、図書館で過ごしたり、広い学校を散歩したり、倫理の先生の研究室に行ったりしました。

 放課後、担任の先生に話をしに行きました。私が、この学校を離れるときに、みんなに伝えたいことの作文を自分で読みたいという話です。(途中、少し怒られかけましたが)無事に、学校で練習したりするのを応援してくださることになりました。

 金曜日のことだけ書いても、内容が少なくなってしまったと思うので、その作文を紹介します。

 もう、何度目ましてなのか分からないほど、みんなとは会ってきました。でも、私がこうしてクラスのみんなに話すのは2回目です。1回目は、入学式の次の登校日に、(担任の)先生に私の作文を読んでもらったときです。そして今日は自分で、この文章を読みたいなと思っています。読めるかどうかは分かりません。でも今回は、自分で伝えてこそ意味がある文章だと思ったので、家でも学校でもたくさん練習しました。だから、少しだけ、時間をください。
 まずは、これまでに、仲良く、優しくしてくれてありがとうございました。応援してもらったり、励ましてもらったり、待ってもらったり、たくさんのことで助けてくれたみんなのおかげで高専を過ごすことができました。そして、場面緘黙症についても、たくさん知ってくれて、嬉しいです。
 話は変わりますが、私の家ではうさぎ1匹と、文鳥2匹と、メダカをたくさん飼っています。その中の、文鳥2匹の話をします。1匹目は、私の合格祝いにもらった、銀ちゃんです。そして2匹目は、夏休みの終わりに飼った、ニッキです。この2匹はまるで正反対です。まず、銀ちゃんは、鳥なのに飛べません。飼う前に羽を切られていたみたいで、しかも食が細くて、羽が生え変わらないので、半年以上、ずっと飛べません。一方、ニッキは、もうすごいスピードで飛ぶようになりました。でも、足が弱いんです。脚弱という病気だそうです。逆に銀ちゃんは、ジャンプでどこまでも行けるほど、足の力が強いです。
 何が言いたいかというと、同じ鳥でも個性があって、でも2匹とも同じ鳥だということです。飛べなくても鳥だし、私は銀ちゃんを飛べない鳥としてではなく、銀ちゃんとして見ています。ニッキも同じです。
 それが、ヒトも同じだということに気づいてほしいです。私は喋れないと前期のはじめに伝えました。「喋れない子と喋れ」って言われても、私にはそれだけの言葉の力がないと思います。だから、みんなも話しかけてくれなかったし、雑談にも交ぜてもらえなかったんじゃないかなと思いました。でも、「喋れない子」というラベルをはがせば、筆談もできるし、話すには充分です。私は、もっとみんなと話したかったし、話して、良いところも見つけて、小5から毎年続けている、「良いところ作文」も書きたかったです。
 なぜ、今日私が、こんな話をしているのかというと、もう高専を離れる気でいるからです。これは、クラスでも1人にしか言っていないことです。でも、みんなのことが嫌だから離れるのではありません。やりたいことがあるんです。それは、「夜のあさがお計画」といって、私と同じ場面緘黙症の子を助ける計画です。高専に来てから思い立ったので、高専生活も無駄ではありませんでした。それどころか、たくさん友達ができて、いろんな経験をして、中身のある日々だったと思います。でも、私の計画を完成させるには、勉強が必要です。高専に入ってから、テストも受けられないほど授業に出られませんでした。高専の勉強がしたくて入ったのに、できませんでした。だから、環境を変えて、勉強しやすい場所でもう1回頑張ってみようと思ったのです。
 本当に、これまで仲良くしてくれて、ありがとうございました。来年の4月までは、たくさん遊びに来ようと思うので、そのとき会ったら、みんなの話を聞かせてください。私のことも、たくさん話したいです。

 長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?