見出し画像

SAKETIMES編集長・小池潤さんの日本酒インタビュー 「日本酒を愛し、日本酒に愛される男」

今回はNo.1日本酒WEBメディア「SAKETIMES」の編集長・小池潤さんに「日本酒愛」を語ってもらいました!

※SAKE Streetにて、株式会社Clear代表・生駒龍史さんインタビューも紹介しています。
https://sakestreet.com/ja/media/interview-with-ryuji-ikoma/

小池 潤
SAKETIMES編集長。2016年、当時世界に350人弱しかいなかった日本酒のテイスティング資格「酒匠(さかしょう)」を取得し、翌年「日本酒学講師」に当時最年少の24歳3ヶ月で合格。テイスティング能力の高さを活かして、国内の日本酒コンテストで審査員を務めるだけでなく、新聞・雑誌やテレビなど、メディアへの出演実績も多数。

僕の方が日本酒を愛してる

画像1

僕はインターンでClearに入り、2017年に新卒でSAKETIMES編集長に就任しました。
ええ、まだ20代です。今26歳。

代表の生駒に教わったことはたくさんあります。お酒のことも仕事のことも。
え、お酒への愛情? それは僕の方が強いんじゃないですか?笑

日本酒を愛しているというか、日本酒に愛されているというか、人生の節目節目に日本酒との「縁」を感じるんですよ。

いつもそばに「たかちよ」がいた

画像2

僕が日本酒と出会ったのは21歳でした。
大学時代に、友人が働いていた日本酒居酒屋で「たかちよ」(高千代酒造/新潟)を飲んで、そこで「日本酒ってこんなにフルーティーでジューシーなのか!」ってびっくりしたんですよ。

今もそうですが、「たかちよ」みたいなジューシーなタイプが好きですね。無濾過生原酒とか、ボディがあるもの。たまに「のみ疲れる」という人もいますが、僕は全然飲み続けられます。

ともかく、それが21歳のときでした。
お酒を飲み始めてすぐのときに、自分の好みに合う、よりそってくれるような日本酒に出会えたのは本当に幸運でした。

僕、実は日本酒にハマって留年したんですよ。
大学3年生の頃ですね、SAKETIMES編集部にインターンで入ったのですが、それと同時に日本酒居酒屋でも働き始めて、平日は日中SAKETIMES、夜は居酒屋と日本酒尽くし。非常に勉強になった時期でした。
まあ、大学に行く時間がなくなりましたよね(笑)
まだありますよ。

恋愛のシーンにも日本酒はいました。
あるとき、気になる女性と居酒屋で一緒に飲んでいたんですね。するとなんだか“あふれだして”きちゃって、飲み屋で「付き合ってください!!!」って告白したんです。そのときに飲んでいたのも、「たかちよ」だったんです。返事? OKでしたよ! 今もそのお店には、2人でよく行っています。

そして仕事も、今はSAKETIMESの編集長ですから。
本当に、日本酒によって人生が変わりましたね。日本酒の仕事は天職だと思っています。

画像3

「たかちよ」の話ばかりになりましたが、僕は本当になんでも飲みますよ。
外飲みでいろいろなお店を開拓することが多かったのですが、最近は彼女の影響で料理をするようになりまして、それで家飲みも。
マグカップでレンチンして熱燗にして飲んだり。雪中梅とか好きです。家では気負わないでいいお酒がいいですね。

お酒を買うのは…どこだろう。特定の酒屋さんはないです。テイスティングなど仕事で飲むお酒は別として、普通に帰り道にコンビニで買ったりもします。そういうところで買う日本酒も美味しいんですよ。

昨年の小池的BEST酒が「月桂冠 THE SHOT 艶めくリッチ〈本醸造〉」。これに関しては数十本単位で買いました。

もちろん味もおいしいんですけど、ふたを開けるときの「ペリペリペリ」って音がすごく気持ちいいんですよ。なんていうかな、お歳暮でもらうちょっと高いフルーツジュースの缶みたい。

ほら、缶ビールとか酎ハイって、開けるときの「カシュッ」って音が、「オフの合図」みたいですよね。そんな「合図」となるものが、日本酒が広がるためには必要なんじゃないかなって思っています。

20代編集長の挑戦。“若者”だからできるアプローチ

画像4

(イベントに登壇した際の小池さん。支給:SAKE TIMES)

先日、20代限定の日本酒イベント「&SAKE 二十歳からの日本酒 in 渋谷スクランブルスクエア2020」に出演してきました。※上記写真は別イベントの模様です。

20代ですよ、僕。

会場には100人以上の若い日本酒好きが集まっていて、まずは安心しました、「自分と同じ仲間がいる!」って。僕、ライブが好きでよく行くのですが、それと似た感覚。

大学の同級生をみていると、日本酒ってあんまり飲まないんです。だから、同年代の日本酒好きこんなに集まっているのをみるのは、本当に嬉しかったし、この輪をもっと広げていきたいと思いました。

よく、「若者の日本酒離れ」って聞きますけど、どうなんですかね。特に30〜40代の方々と話していて思うのが、彼らは「日本酒罰ゲーム世代」なんですよね。大学のコンパなどで悪い飲み方を強要されて、それで「日本酒ってまずい」というのが前提にある。

だけど20代の同世代の友人たちを見ていると、そもそもそのイメージもない。

「日本酒ってネガティブなイメージがあるじゃないですか」っていうネガティブ戦略でいっても「へー」で終わってしまうんです。これは「SAKETIMES」でも気をつけているのですが、今の世代には先入観ぬきに、「日本酒ってめちゃくちゃいけてるから!」と、ポジティブな面から入っていったほうがいいと思いますね。

だって、日本酒は世界を幸せにするから

画像5

なぜ、僕が日本酒の普及に取り組んでいるか?
うーん…個人的な話になるんですけど、僕、世界が平和になったらいいと思っているんです。そしてそれを実現できるのが、日本酒だと思っているんです。

日本酒って「人」と「人」をつなぐ力が最も強いお酒かなと思っていて。

すべてのアルコール事情に詳しいわけではないのですが、お酒を「注ぎつ、注がれつ」の文化って、日本酒らしい文化なのかなって思っています。

自分で注いでも注いでもらっても、実際に飲むお酒の量は自分で注いでも変わらないじゃないですか。でも、相手に注ぐことで、お酒の量だけじゃない「何か」を与えられる。そして相手からも、「何か」を与えてもらう。

この交換の作業って、何かすごいものが隠れているような気がするんです。

それが、日本酒が昔から持っている、人と人とを繋げてくれるパワーなのかなと思っています。

宣伝! SAKETIMESオンラインサロンへ来てください!

画像6

(しっかり編集長をリードする広報の久保さん)

広報の久保さん:(合図)…だからオンラインサロンに?

はいってください!

僕たちは昨年からオンラインサロンをはじめました。これまでオンラインの情報発信に注力していましたが、別の形で日本酒産業との接点を作っていきたいと思っています。その試金石がオンラインサロンです。

日本酒の魅力を世界に広げていくことを考えると、当然僕たちだけではできません。だから、日本酒の情報を発信するプレーヤーが、それも本気のプレーヤーがもっと増えてほしいんです。

SNSなどで日本酒の話題をウォッチしていると、熱量を持った方がたくさんいらっしゃるんですよ。しかし、良い提案・議論でも、ポッと話題になって、すぐに消えてしまうことが多い。でもそれはあまりにもったいないなって。
SAKETIMESの知見を生かして、日本酒のポジティブで前向きな議論をできる場所を作れないかと思ったんです。

そしていざ蓋を開けてみると、参加者のみなさんめちゃくちゃ熱が高くて、正直僕のほうがびっくりしています。
サロン内のイベントで、獺祭の桜井社長と生駒が対談したのですが、参加者からの質問がどれも本当にレベルが高くて驚きました。

これからは「サロン」という場所だからできることをどんどんやってきたいと考えています。たとえば、これまでみんなが避けていたような話題にも、しっかりと向き合っていきたい。

オンラインサロンに興味のある方は下記より問い合わせください!

画像7

(URLはこちら、のポーズ)

小池さん、お忙しいなかありがとうございました。SAKE Streetの記事ではなく、個人ブログのために時間を取っていただき、重ねて御礼申し上げます。

もちろん、お酒を飲みます。