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台所で人生の話などを

 昨日は朝から祖母の病院の付き添いに行ってきた。

 本来なら父と母が行く予定だったのだが父が歯痛で歯医者に行く事になったのでピンチヒッター。

 病院まで母と一緒にドライブ。

 滅多に二人きりにはならないので色々な話をした。

 老後の生活の不安があるようで特にお金の心配をしていた。

 いざとなった私たち兄弟で何とかするからと言ったら、子ども達の世話にはならないようにしたいのよとこぼしていた。

 父の年金暮らしでそんなに余裕がないのはよくわかっているので私も出来る限りのことをしなければなと改めて思った。

 後は孫の話。

 姪っ子が来年成人式なので振袖を着たいと言っているのよと嬉しそうに話していた。

 写真撮ったら送ってねとお願いして運転をした。

 そのうちに病院に到着。

 施設の人が祖母を送ってきてくれるので引き受けて叔父と合流。

 祖母を車いすに乗せて受付を済ませる。

 まずは血液検査だがここからが膨大な待ち時間との勝負である。

 祖母は私の事が好きなので上機嫌によく喋るが耳が遠いので声がとても大きい。

 病院なのであまり声を張ることもできないので耳元で語り掛ける。
 
 話すことは祖母と私しか知らない二人だけの昔話が多い。

 会うと必ず話すエピソードは昨日も出てきた。

 そうこうする間に次はレントゲン。

 車いすを押して診察室に行ってじっくり待つ。

 しばらくして問題なく終了。

 後はインフルエンザの予防接種を受ける予定だったが血液検査の結果があまり良くなかったので延期になった。

 それから主治医の診察の順番待ち。

 一時間以上待って診察は五分で終了。

 血液の数値以外は大きな問題はなく概ね健康という診断だった。

 三時間コースの病院を終えて祖母を見送って病院の付き添いは任務完了。

 母からあんたが来ると婆ちゃんが喜ぶからいいわ、ありがとうねとお礼を言われた。
 
 いやいや、こっちも嬉しかったしと答えた。

 それから帰り道にラーメン屋に。

 腹ペコだったのでラーメンと半チャーハン、餃子というまんぷくセットを軽く平らげてしまって、ああ食べちゃったと軽い罪悪感に包まれた。
 
 晩御飯を実家で食べる流れになったので買い物をして母を実家に送り届けた。

 それからいったん帰宅して妻の晩御飯を簡単に作って一休みしてからてくてく歩いて実家に向かった。
 
 途中から土砂降りの雨が降ってきて小さな折り畳み傘が役に立たず濡れネズミになった。

 ベショベショで実家に着いてタオルで体を拭いてから台所で母の隣に立ってご飯の支度。

 昨日は父の歯痛を考慮して歯に優しいメニュー。  

 メインは豆腐ハンバーグ。

 豚ひき肉一キロを大きなボウルに入れてしっかりとこねる。

 そこにレンジで水切りした固い木綿豆腐を二丁加える。

 玉ねぎのみじん切りも二つ入れる。

 フランスパンをおろし金で削って生パン粉を作って投入。

 卵3個、牛乳100mlを加える。

 味付けは塩コショウ、鶏がらスープの素、砂糖、ナツメグ。

 根気よくこねるとひき肉と豆腐が混じってマーブル模様になる。

 後は焼くまで冷蔵庫で休ませておく。

 次はジャガイモ十個を半分に切ってたっぷりのお湯で茹でる。
 
 茹で上がったら皮を剥いてグニグニと潰す。
 
 塩コショウを強めに効かせて摺り下ろしたニンニク三欠けとバターをたっぷり加えて牛乳150mlで伸ばしてパセリを乗せたら大人のマッシュポテトの出来上がり。

 もう一品は弟が食べたいと言っていた漬物ステーキ。

 白菜の古漬けをざく切りにしてオリーブオイルで炒める。

 軽く焦げるくらいまで炒めたら顆粒の出汁の素を加えて溶き卵でとじる。
 
 お皿に盛ったら上から醤油をたらっと一回しして鰹節を振ったら出来上がり。

 ではハンバーグを焼いていこう。

 成形して真ん中にくぼみを作って油を敷いたフライパンに乗せて火を点ける。
 
 火加減は最初は中火。

 ジュウジュウ鳴り始めたら弱火に落としてじっくり焼き上げる。

 途中で一度だけひっくり返してフタをして蒸し焼き。

 その間に大根おろしを作る。

 フライパンからパチパチと乾いた音がし始めたらフタを開ける。

 少し押してみて透明な肉汁がにじんできたら焼きあがり。

 汁物は母が豚汁を拵えてくれたので晩御飯の始まり。

 お疲れさまと言って弟がビールを注いでくれたので乾杯。

 ウビビッと飲むと体中の細胞がはいっ、今日もお疲れさんと言っているのが分かる。

 ではまずはマッシュポテトから。

 ニンニクの風味が香ばしくてシンプルなマッシュポテトがちょうどいいお酒のつまみになっていた。

 父もこれなら食べられると言いながらモリモリ口に運んでいた。

 二本目のビールを飲みながら漬物ステーキをつつく。

 古漬けの酸味の効いた白菜の味に深みがあって食べ応えもある。

 卵でとじているのでまろやかな味わいである。

 念願の漬物ステーキに弟はへぇ、こういうもんなんだねぇと言って興味深そうに食べていた。

 豚汁を合い間に挟んでメインの豆腐ハンバーグを。

 ハンバーグの上にたっぷり大根おろしとネギを乗せてポン酢をかけていただく。

 普通のハンバーグに比べて豆腐が入っているのでふんわり柔らかくて食べやすい。

 おろしポン酢との相性もばっちりで食が進んだ。

 ビールにももちろん合う。

 モリモリと食べてお酒もビール四本飲んでご馳走様。

 後片付けを手伝ってもらって帰ろうとしたら再び土砂降りの雨になっていたので母に送ってもらった。

 別れ際に今日は色々ありがとうね、また料理お願いねと言われたのでもちろん!いつでも声をかけてと快諾した。

 少しでも恩が返せるようにどんどん頼ってきてもらいたい。

 出来る限りやらせていただきます。

 それにしても昨日は明らかに食べすぎ、飲みすぎなので今日は節制したメニューの晩御飯にしよう。

 少しくらいいいやという気のゆるみがすべてを台無しにするでしょうから。

 色々と引き締めていきまっせぇ。

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