完璧はつまらないというのは嘘だ
完璧は美しい。
つまらないのは、それを感応しない人。
そして、それを無批判に受け入れる人である。
完璧はつまらないということを言う人を僕は信じない。なにを言っているのかわからない。本当に。
自分に聞いてみると良い。
完璧は本当に美しくないのか?
本当に、美しくないのか?
自分の発した言葉は永遠に自分に刺さる。言葉を吐けば吐くほど、自分に刺さる。
だから、僕たちは無感覚になろうとする。
自分の言葉に耐えられないからだ。
『こころ』に有名すぎるセリフがある。
精神的に向上心のないものは馬鹿だ
これを先生は二回繰り返す。言葉は、ブーメランとして帰ってきたとき、最も研ぎ澄まされている。自分が侮辱した姿に自分がなった時の苦しさは筆舌に尽くしがたい。
先生は、Kのブーメランが自分に刺さっているのをみるや、それを二度も、二度も!突き刺した。
先生はその言葉にならぬ言葉に結局自分を刺される。そして、自分でそれを胸に押し込むように突き刺す。一度、胸に突き立てたこころは一生治らない。
人は言葉を舐めている。言葉は呪力だ。
完璧を嫌う人たちの言葉はそれを無視している。自分たちは完璧を認めない、という虚像に自分のアイデンティティを見ている。
完璧を知らないだけだ。
僕はそう思う。
完璧を知らないだけだ。
僕はこれを心に突き立てる。
私の心臓を立ち割って、温かく流れる血潮を啜ろうとした
先生の心臓の血潮を受け継いだ僕の心には濃厚な血を流している。
それを眺めている人たちの顔に浮かぶ恍惚とした感動に僕は愉悦を感じるのだから。
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